結月さくらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
口の中でほろりと溶け、柔らかい甘さを広げ、それでいて、嫌なくどさを全く残していない、良質のざらめ糖から作る綿飴を連想させる画、物静かで淡々としているけど、決して停滞してはいなくて、人も時間も着実に僅かでも前に進んでいると伝わってくるストーリーが、読み手を自然に作品に引き込む
廃れようとも、決して書き手がいなくならないであろう“手紙”がテーマってのが好いよな、と一巻を読んだ時よりも強く感じた
五番街の存在理由、黒やぎ・黒崎の登場により、白やぎ・白山さんの過去が明らかになり、同時に托の他人も自分も今だに直せないズレが語られたり、と先に述べたように、ほんの少しだが、隠れていた謎も見えだした
ドジ属性 -
Posted by ブクログ
口に含むと、じんわりと優しく淡く溶けてゆくマシュマロのような、ほのかな温かい余韻のある甘みの強い漫画
主役の洋子さんの、手紙を“食べる”、書き手に悩みがあると“小骨”が引っかかる、手紙の中に“潜れる”って設定が実に斬新で面白く、“幻想的”と“リアリティ”の中間に腰掛けるストーリーに更に引き込まれる
しかし、この『五番街の白やぎさん』を魅力的にしているのは、そんな謎多き女性である洋子さんを、さりげなくフォローする託さんがいてこそ
名コンビである
洋子さんは小骨を除去する事でスッキリできる訳だが、結果的に人助けもしている。しかし、同時に、欠けている部分が多い自分も救っているのではないだろうか?
未 -
無料版購入済み
CLAMP作品が好きな方にはハマりそうです。オカルトちっくで、どこか哲学的。
左手がとれ、さまざまな文字に変化し、バラバラになる呪いを受けたナツメ。名は体を表すとはまさにこのこと、文字はそのまま由来や意味を備えて別の形(人型、植物や動物)になってナツメの先祖が創った巨大な図書館内に現れ、捕まえなければそこから出られない制限があります。
そんな彼を支え、助けようとしている主人公の真。行方不明になったナツメを4年も探してたのに、今更図書館ですぐに見つかるのはなんだか都合がよすぎる(消えて数か月とかならともかく)気もしますが、今後が気になる作品です。 -
ネタバレ 無料版購入済み
無料の1巻を読みました。なかなか面白かったです。面白い設定ですね。すごく重いテーマなんですけど絵が爽やかなのであまり重さは感じませんでした。トウカさん自身が昔のお友達との件で思う事あって動けない…って事ですよね。トアちゃんはスッキリ忘れて楽しそう。トウカさんのほんのり切ない感じがなかなか良かったです。
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無料版購入済み
不思議な世界観
なんというか、不思議な世界観。
文字…というか漢字の由来がカギである点は一般人にはやや難しいが、発想は新しく、かつ独特な雰囲気を醸し出す。
絵の雰囲気も悪くなく、この手の世界観が好きな人にはかなりハマる作品ではないだろうか?
個人的には、まだ2巻まで程度だと話が淡々としすぎており、謎の伏線はあるものの「どんどん先が読みたくなる」とまでは行かないと感じた。
あと、女性キャラは非常に美しいが、1巻冒頭の男性キャラの絵がやや崩れており、「カイジ」のキャラクターに見えてしまう点がにはマイナスだった(笑)