清少納言のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
島内裕子先生による、北村季吟の『春曙抄』を底本にした能因本系統の本文、現代語訳、解説。
先生は、枕草子 の「連続読み」を提唱されている。章段の前後の関連を意識しながら、文章の流れに沿って読解を進めていく枕草子読書法である。
前書きにあるように、清少納言の自由闊達で機知に富んだ精神の律動を、この「連続読み」によって感じながら、「春は曙」の冒頭から、最後の「物暗う成りて」の跋文までを、現代の幅広い人々に通読してもらいたい、という先生の願いがこの本には込められている。
先生の評には、この段は何年何月何日の出来事であるといった史実に関する解説があえて無い。それは、枕草子をそこに書かれた順序で最後まで -
Posted by ブクログ
当初はこのテーマで大丈夫だろうかと思ってた大河ドラマ「光る君へ」が、思いの外面白い。前半の名場面の一つは、清少納言が「枕草子」を書き始めるシーンだと思う。というわけで、思い切って新訳で通して読んでみた。
思いのままに書き綴ったという通り、理解が難しい場面も多いけれど、あちこちに、なるほどそこを拾いますか!という鋭い描写が多々見られるのがさすが。宮廷に仕えるイチOL(?)があれこれ綴ったエッセイだと思うと親近感も湧いてくる。
上司の中宮定子が没落し始めた頃に書き始めたのですね。明るいトーンの中にも、どことなく寂しさを含んだ場面、表現が多いのはそのせいか(と、解説にありました)。長く手元に置いて気