荒木飛呂彦のレビュー一覧
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再読時登録。遂に大統領のスタンドD4Cの具体的なお披露目が行なわれる。結果的には大きな戦いではないが、そのスピード感と存在感は凄まじい。ボスとしての大統領の脅威が非常に良く伝わる描き方だと思えた。
ただこの話を読み終えても、若干この後のD4Cの能力では出来るように思えないところは難点か。
しかし最も印象的なのはジャイロとジョニィのやり取りである。これまでは回転の技術に関してはジャイロがジョニィに教えることばかりであったが、ここでそれを変えてきた上に、「ツェペリ家」の鉄球回転技術に対して「ジョースター家」を持ってくるアイデアが魅力的過ぎる。精神的には最初は止めようとしたジャイロがジョニィに動かさ -
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ネタバレ再読時登録。この巻の中核はルーシーと大統領の駆け引き。力のないルーシーとラスボス的な大統領の対峙は予め想像できる展開ではあるが、それでもその緊迫感は凄い。その展開の結末があまりにも衝撃的で次の登場が待ち遠しくなる。大統領の能力描写やその目的の表明など、様々な謎の答えが仄めかされる程度で終わっている点はこの先への期待感を非常に高められるものである。
マジェントの再登場は案外あっさり片付けられてしまったがなかなか魅力的な戦闘になっている。シリーズファンならにやりとする事間違いない。
巻末に唐突に存在する「7日と1週間」は何故ここに挿入したのかは気になるものの相変らずのジャイロとジョニィのギャグにつ -
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ネタバレ防御専用の20th センチュリー・ボーイは凄く新しいタイプのスタンドなのも含め、この巻の大半を占めるウェカピポ&マジェント戦は基本的にシンプルな戦闘なのがいい。それがこの戦闘の中に逐次挟まれる回想の「テーマの難しさ」とのバランスを綺麗に取っている。
黄金長方形を奪っていくというウェカピポの戦術とそれによって呼び起こされた奇跡が美しく、何度も読み返したくなる魅力がある。
最後の6th Stageのゴールを語り口調で振り返ってからやることで見事に「やっと」という思いが高められているから最後のゴールシーンは読者も嬉しさに包まれる。
あとエメラルド色がかった表紙も凄く綺麗。 -
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ストーリー:7 画力:10 魅力:10 デザイン:6 構成:9 表現力:9 独創性:8 熱中度:7 センス:8 感動:7
総合:81
6部までは『ジョジョの奇妙な冒険1巻』の方にまとめてレビューしました
7部は、他の作品と少し違った雰囲気になっています
最初は奇妙な技として鉄球をつかってましたが、スタンドも概念は途中から出てきます
ただ遺体とスタンドとか能力の概念がよくわからないまま、いつの間にか普通にスタンド使いがたくさん出てきたように思います
人型のスタンドは最後の方でようやく登場します
どっかで見たようなキャラとかも出てきたり、やや今までのジョジョと比べるとイレギュラー的な印象を受け -
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イリノイ・スカイライン ミシガン・レイクラインのタイトルがまず非常に好みなんだが元ネタでもあるのだろうか。
ジョニィの過去回が最も印象的である。とり囲まれる恐怖に対してジャイロが言うには「お前らしくない」という逃げの姿勢をジョニィ。確かに今まで読者に印象付けられていたのは遺体を手に入れることに熱意を燃やす強いキャラクター性であったのが、ここに来て弱気になるという意外性を過去の人生を挿入して納得させる。読者から見てジョニィが凄く掘り下げられた結果になるこの技法は非常に魅力的である。
追ってくる謎の音のスタンドが出てきた時のパニック感も素晴らしい。ピザの歌にも注目。
そして巻末についているスタンド -
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ネタバレ再読時登録。荒木先生は日常から急にパニックに陥る時の演出については特に上手いと思う。恐竜なんてもんをスタンド能力として持ち出してきたことは正直素敵すぎると思える。相手との会話が無いパニック感を乗り越えていく感覚はたまらない。遺体のありかの謎解き要素も合間って盛り上がるところが多いのも見物。
ディオの生い立ちの話もなかなか興味深いのだが、ここに置いた理由はよくわからないんだよなぁ。結果的に見るとミスリード狙いもあったのかもしれないが、ディオのここでの行動は「ディオらしい」行動ではない訳だし、もっと後のディオの欲望全開のところの直前くらいで読みたかった感がある。