荒木飛呂彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
無料試し読みを見てみたら面白かったので、勢いで購入。
面白いものを作る人が、どんな作品を『面白い』と感じるのか、ということがたっぷりわかる本です。
『何か映画が見たいけど、特に指針がない』というときにすごく役に立ちそう。
映画が見たくなります。
映画の話をしているはずなのに、ジョジョのキャラクターのことを話されているような気持ちになる不思議。
ずっとわからなかった部分、もやもやしていた部分が、映画について話されている文章を通して『ああ、そういうことを伝えたかったのか』となんとなく掴めた、ような気になりました。
しかし、『男の世界』ってやつは、私にはどうにも、頭でわかっても心では理解できない -
Posted by ブクログ
漫画家 荒木先生が映画をどのような観点で見て、その上で、自身の漫画にどう活かしているかがわかる本。
先生は、面白い作品とは何だ?というところから、考えを始めています。
「まず気がついたのは、好きだとか嫌いだとか、流行っているとか流行っていない、あるいは世間から受け入れられているだとか評価されていないだとか、そういった要素と『面白い』とは関係ない、ということです。『面白い』ものには、そうした時代の価値観には左右されない、不変の法則があるに違いないと考察しました。」(p.12)
そして、面白さにはサスペンスが必要だとも述べています。
「この『人間心理を計算して、ドキドキさせるべく、ひとつ -
Posted by ブクログ
大弥戦の決着から次の相手との対面へ向かう3巻。
記憶を絡めた戦闘という意味では6部のミューミュー戦と似ている部分もあるのだが、元々が記憶喪失でわずかな記憶しか残っていないという初期設定や康穂との関係性、大弥の性格などの要素が生み出す緊迫感により全く異質な面白さになっている印象がある。決着の付け方は少々あっさりしすぎている気もするが、能力そのものだけでなく、元々の設定や状況が展開全体を作っている様子なのが非常に面白い。
それ以上にこの巻で特筆すべきは第7部との繋がりがはっきりし始める点である。7部を起点に新たな一連の流れを作ろうとしているかのような想像以上に深い絡め方は7部既読者にとっては先が