水無月さららのレビュー一覧
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購入済み
あっさりしているかな
主人公の設定に惹かれて購入。良く言えば纏まっており、少し悪く言えば「お綺麗」という印象。良いのか悪いのか、特殊な設定にも関わらず淡々と読み進められます。
世界観が少し分かりづらい、読んでいて何か出てくるたびに、あっそういうのもアリな世界なの?と戸惑う。ファンタジーを書く難しさを感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったです。
当初、状況によって身体が男の子にもなるし女の子にもなる「少年」が主人公ということで、一体
、どういう設定なんだろうか-と、不思議に思いました。男装女子でもなく、両性具有でもない、元々、生まれたときは女の子だったのに、男に変化した。今も時々、女になってしまう。よく判るようで判らない設定が通ってしまうのは、やはりファンタジーならではの世界です。
ドラゴン、一角獣、魔法使いとくれば、これはもうファンタジーの王道設定ですね。私はどちらかというと、苦手なジャンルなのですが、、、
でも、楽しく、サクサクと読めました。
ヒーローの王太子殿下も彼に輿入れした王女(王子)も根っからの善人キ -
Posted by ブクログ
ネタバレ旧制高校ロマン!ということですが、物語の雰囲気や展開から国や時代こそ違いますが、森鴎外の『舞姫』を思い出しました。自分の目標か愛のどちらを取るのかという葛藤や愛し合っているのにすれ違う心などがなんとなく似ているなと...うーん切ない。
本の裏表紙の説明から惣一郎は高圧的な人間なのかと思いきや、文弥に対しては優しく、男らしく、かっこいいです。常にかっこいいんですが、終盤ただの脳筋ぽく思えてしまった点が悔しいです笑
文弥については内向的な性格がそのバックボーンから来ているものとはわかっているのですが、おどおどした話し方には最後まで慣れませんでした。ただそのいじらしい姿は純文学のヒロインのようで -
Posted by ブクログ
ネタバレ名門男子校の寮で繰り広げられる大正ロマン。
過去に心の傷を持ち、誰の目にも留まらないようひっそりと暮らしている文弥は、オーストリア人の母を持つ碧眼白皙の伯爵家令息惣一郎と同室になる。
威圧的な態度で文弥にありとあらゆる雑用を言い付ける惣一郎の態度に周囲は反発するも、文弥は健気に従っている。
名家の嫡男として生まれながら何の後ろ楯もない惣一郎は、芸者の私生児として生まれた自分の生い立ちを恥じ美しい顔を隠すように下を向いて暮らしている文弥の中に、自分と同じの拠り所のない孤独な魂を見い出していた。
文弥の方でも、惣一郎が自分を試すかのように横暴に振る舞っても、うっかり作ったかすり傷をかいがいしく手当