木山泰嗣のレビュー一覧
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タイトル通りの読後感を得られる一冊です。
「103万円の壁」など所得税制に関して関心はあるものの、どこから学べばいいのか分からず本書を手に取りましたが大当たりでした。所得税について解説するだけでなく、憲法から演繹してあるべき所得税制を説得力を持って何度も強調して説明されているので、自然と現在の所得税制への問題意識も高まりました。
また、「103万円の壁」問題に国民民主党が精力的に取り組んだ様子も克明に記述されています。
本書を読めば、あまり所得税制に興味がない人でも自分事として所得税制を捉えることができると思います。また、「政治家や政党も、「税制」の考え方を明確にし、これを国民に具体的に示して -
Posted by ブクログ
所得税制は複雑だ。混み入っている内容だからこそ入門書としてモデルを単純化して理解を促すものが多いように思う。
本書は複雑な内容を、過度に単純化するようなことはせず、正面から分かりやすく解きほぐす形式で論が進んでいく。だが、詳細な注釈は端に寄せて本文とは別にしているため、思ったよりも短時間で読み終えることができることは魅力である。350ページほどの分量に圧倒されそうになるが、前述のとおり、注釈を読み飛ばすのであれば、標準的な新書一冊ほどのボリュームである。
また、事実や条文の羅列に終始することなく、制度が導入された背景や事情も解説が施されているため、理解が進みやすいというのも本書の特色の一 -
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教養としての「税金」を読み終え、税について興味の火が灯ったところで続けて購入したのが本書である。こちらは税務判例の読み方や、法律の読み方に焦点を絞った解説で、丁寧な解説が、難解な税法をより身近に、そして「さらに深く知りたい」という知的欲求を喚起する、まさに理想的な入門書としての役割を果たしている。
本書は、300ページを超える対策であるが、詳細事項は各単元ごとにまとめてあるため、それらを飛ばして通読することを想定すれば約200ページほどになるため、初学者にも挫折しにくい構成となっているのが嬉しい。再読する際は興味の湧いた分野を深掘りすることも可能な本書の作りは読者のニーズにマッチした本の形 -
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身近でありながら詳細がよく分からない、調べても判然としない、そもそも読み方が分からない。税金に対しては何度も理解を試みて失敗した自分はそのような感想を今まで抱いていた。
一般に、税金関係の入門書はとにかく最後まで通読しても何も記憶に残らないことが多く、かけた時間に対しての学習効率も興味を書き立てられることもなかったが、本書はまさに「教養」とも言うべき税に関するエッセンスが読みやすい文体で凝縮されている。
最大の読み処は前半の税金についての総論部分である。国税や地方税を読者に寄り添った噛み砕いた説明で、頭のなかに一貫した理論が作られていくことを実感でき、バラバラだった税金の知識がまとまって -
匿名
購入済み民法初学者に
民法に初めて触れる方にとって、本書は理解しやすい構成となっています。前半では民法の主要な概念が整理されており、基礎知識をしっかりと押さえることができます。後半では、簡単なケーススタディを通じて実際の適用場面を学ぶことができるため、理論と実践のつながりを自然に理解できる内容となっています。
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朝生で憲法改憲をテーマに議論されているのを観たが、恥ずかしかなら憲法に対しての知識がほとんど無く、憲法の基礎を学びたいと思い一番簡単そうに書かれている憲法の本が本書でした。
憲法や法律関係の授業は、難しい言葉が多く解りにくい印象で毛嫌いしていたが、この本はとてもわかり易い。
小学校高学年くらいから読めるし、大人も意外と知らなかった基礎的な事が勉強になると思う。
けんぽうくんが公園でシマ男(シマウマ)とライ男(ライオン)に、
憲法のことをに教えてくれるゆるーい授業形式で展開されます。
65歳のけんぽうくん(日本国憲法)のお父さんの「大日本帝国憲法」は56歳で亡くなって・・・という、日本国憲 -
Posted by ブクログ
ゼロからわかる日本の所得税制
著者:木山泰嗣
発行:2025年6月30日初版1刷発行
所得税の角度から、個人に関わる税制全体の課題を議論している。直近で発行されているので、具体例が新しくて身近。読み終わると、自分が払っている税金の全体感を、できれば項目別に論点をそれぞれ見える化してほしくなる。そんなサービス、ネットで作ってもらえないかな。
所得税の仕組みについて冒頭で説明があるが、何度か論理が頭に入ってこない感覚があった。そこを越えると具体論に入る。後半に仕組みの振り返りがあり、そこはすんなり入ってきた。
収入-経費=理論所得
理論所得-所得控除=課税所得
課税所得×税率表=所得税額
所得 -
Posted by ブクログ
年末に多くの方が経験したことがあるであろう年末調整。企業が代わりに納税してくれるとはいえ、毎年慣れることもなく、複雑な数式と格闘し、修正を加えながら控除を申請する。そもそも控除対象がどれだけあるかもはっきりと分かっていないまま提出することが当たり前に続いていた。
本書は、ゼロから所得税の仕組みについて解説してくれる。一度通読すると、所得まつわる様々な周辺事項について腑に落ちる体験をすることができるだろう。例外のケースに疑問を感じたり、税に対する自分の意見をある程度の具体性を持って述べることができるようになると思われる。
著者の書籍を何冊か読んでいる自身の感想として本書の特筆すべき点として -
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税金の3要素
公平・中立・簡素
はたして公平だろうか、中立ってなんだろう、
ちっとも簡素じゃないし。
国の財政で、税金が絶対必要であり、
そのおかげで、助かっている国民はたくさんいる。
だけど、格差社会の中、税金を払えないほど困窮している人もたくさんいる。
事業を始めてから、簿記や税金のことをずいぶん勉強をした。
確定申告をして初めて関心を持てた。
生活に本当は密接している税金のことを、
これから社会に出る若者や高校生などに、
基礎知識として、教養として身に着けることは、
ある意味、自分の生活を守るために必要だと思う。
この本がその一冊になると思う。