原武史のレビュー一覧
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(01)
私たちが親しんだり、親しんでいなかったりする神道の問題が、本書にあるように近世後期以降に著された解釈が主体となっていることがまず確認できる。記紀や風土記とその外伝(一書)を古典とし、その「近代」的な読みを通じて復古神道が立ち上がっていく様子はスリリングである。現代において神道は国家を左右し統合する思想として利用されたが、その理論の端緒や顛末を知る上でも興味深い。
出雲とその神々(*02)が、伊勢の対立軸というだけでなく、幽冥と顕を行き来し、あるいは天国と地獄、罪と罰といった法制面(*03)にまで乗り出しているのは、近代国家を考える上でも示唆的であろう。
(02)
平田国学の展開にも -
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<目次>
序
第1章 東日本大震災と鉄道
第2章 天皇・皇后と鉄道
第3章 沿線文化の起源
第4章 断たれた鉄路を行く
第5章 鉄道をめぐる記憶と文学
第6章 乗客の横顔
第7章 鉄道復興の限界
第8章 海外の鉄道で考える
第9章 よみがえる「つばめ」「はと」
<内容>
新しいタイトルだが、『鉄道ひとつばなし』の第4弾。東日本大震災もあり、タイトルを変更した模様。序のところとあとがきでいろいろ書いてあるが、変えた理由がよくわからない…。内容的には、東日本大震災後、三陸地域のJR東日本の対応がいいかげんと、批判の部分が多い。またJR東海の新幹線神話に対してもやや批判的(第9章 -
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後書きで「私の本職は、日本政治思想史の研究である。」と云われる原先生。「大正天皇」「昭和天皇」などの著作もある。鉄道好きでも有名。
主に東京近郊に鉄道やバスで出かける。あさま山荘や三里塚、上九一色村など昭和、平成の事件となった舞台や天皇の御用邸、大規模団地など。
小さな旅行記の中で、本が紹介される。新刊ではなく、昭和の時代の側面を伝えるノンフィクションが多い。文芸作品も多少。
書評というには言及は短いが、郊外に残る昭和の風景の記憶と本の話が、なんとも言えない味を醸している。
大本教を再訪するのが、チョッと不思議。昔読んだ栗本慎一郎の本でも大本教は取り上げられていた。当時に沢山出現した新興宗 -
Posted by ブクログ
東日本大震災における各ローカル線とJR東日本の対応について、また今後の鉄道の役割についてまとめた本。全体的にJRに対して否定的なスタンスであるのは割り引く必要があるものの、鉄道を単にA地点からB地点まで乗客を輸送する手段と定義することなく、地域における多面的役割を担っているという言説は示唆に富む。
この本のなかに挙げられていた、盛岡~宮古~釜石を結ぶJR山田線のポテンシャルについては頷ける。イーハトーブの里として風光明媚な塩の道=宮古街道から三陸海岸に抜ける路線は、スローな展望列車などで巡るには非常に魅力的である。首都圏から盛岡駅までは2時間半でアクセスできるので、宮沢賢治や柳田国男の物語と