原武史のレビュー一覧

  • 「昭和天皇実録」を読む

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    原武史 「 昭和天皇実録 を読む 」

    昭和天皇実録のポイント、読み方、背景がわかる本。皇太后との関係、キリスト教改宗など 驚きの内容だった


    昭和天皇実録をどう読むか
    *天皇に戦争責任はない→天皇は退位を考えたことがない というスタンス
    *祭祀に注目→アマテラスと国民の間にいる天皇
    *宗教、家族関係

    驚きの内容
    *後宮=一夫多妻→昭和天皇が後宮廃止へ
    *皇太后の敬神の強さ、政治介入に対する警戒
    *昭和天皇は太平洋戦争前から ローマ法王を通じた終戦を模索していた
    *太平洋戦争の本土決戦は 皇太后の意向
    *神道には宗教の資格がない→キリスト教への接近

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    2018年08月23日
  • 〈女帝〉の日本史

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    今上天皇の「おことば」を受け、平成が終わろうと、そして新しい世になろうとしている。
    そこで登場するのが、現皇太子後の天皇の問題だ。
    万世一系、男系による皇位継承がずっと保たれてきた、というのが保守派の意見だが、それに異議を唱えるのが本書の立場だ。
    事実を事実として認め、有益な視座を提供する(序章より)ことが本書の目的である。

    読んでみると、なら、平安までは女性が男性とほぼ同様に扱われていたのがわかる。
    確かに院政が行なわれていても、女性は完全に蚊帳の外というわけではなかったようだ。

    武家政治が始まっても、将軍の母などが力を持っていた。
    一条兼良の『小夜のねざめ』では女性だからと言って卑下せ

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    2018年05月13日
  • 松本清張の「遺言」 『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く

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    『松本清張「隠蔽と暴露」の作家』からの『松本清張の「遺言」』。本屋さんの文庫コーナーでたまたま見つけて。文春新書で読んだことあったけど、文庫だったっけ?と、よくよく見たら新書の時の「神々の乱心」だけじゃなくて文藝春秋で掲載された「昭和史発掘」についても一緒になっていてお得!今年3月に放送されたEテレ100分de名著の松本清張シリーズの後、出版されているらしくホヤホヤの旧著でした。「隠蔽と暴露」では政治体制と官僚制と経済界に召喚され、「遺言」では天皇制に呼び出され、今、松本清張、大忙しです。それは、「昭和」という時代を大きく捉えることについてのニーズがかつてないほど高いからなのだと思います。新し

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    2018年05月06日
  • 滝山コミューン一九七四

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    どうして日本人は保守もリベラルもいつのまにか権威主義、異質なものの排除という方向に向かいやすいのか… 戦後史における政治の時代と団地文化を関係付けた論考はとても面白かった。

    その一方で筆者も自分で書いてはいるが、「学者が自らの体験をもって語った」という構造上、そこには小さくない歪み、思い込みが織り込まれている。言ってしまえば、「あなたの小学生の記憶、それも学校やクラスメイトに少なくない疎外感、反発を抱いていた状態での主観的な記憶がどれだけ真実性を含むか」という批判である。その点からも、筆者の記憶や日記だけでなく、級友や保護者たちの証言ももう少し欲しいところだった。

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    2018年04月15日
  • 皇后考

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    皇室についての知識って「神々の乱心」くらいしかないのでなかなかに新鮮。そら天皇家かて母子、嫁姑、色々あるわな。あと、原鉄先生だけあって要所要所で鉄道をブッ込んでくるのも楽しい。

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    2018年03月21日
  • 〈女帝〉の日本史

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    神功皇后から始まり、現代の皇后陛下まで、代々の権力のそばにあり、また権力そのものの力を持っていた女性たちについて書かれています。権力者の、妻であり、母であり、影で支えつつ、政権を支え続けた彼女たちの大きな影響について知ることができます。またその歴史が、模範としてきた中国や韓国などとも、似て違っていること。最終的にそれが、現代の日本での女性の社会進出に影響を与えていること。ちょっと突飛な結論と感じますが、わかるような部分もあり考えさせられました。歴史に出てくる、権力を持った女性の姿を読むにつれ、似たような構図になっている身近な家庭や会社などの組織に既視感を覚えることもありました。現代社会を見る、

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    2018年03月10日
  • 滝山コミューン一九七四

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    私は著者よりもいくつか年下になるのだが、1970年代が小学生時代
    だったのは一緒だ。クラスに班分けもあったし、卒業式では卒業生に
    よる「呼びかけ」もあった。しかし、著者が経験したような集団主義
    教育ではなかったと思う。

    それは居住環境の違いなのかもしれない。住宅不足解消の為にと
    東京郊外に作られた団地住民の子供が多い小学校と、東京への通勤
    圏として発展しながら、昔ながらの地主さんなどもいたベッドタウンの
    小学校。確かに地元にはいわゆるマンモス団地はあったが、学区が
    違った。

    ひとりの若い教師が担任したクラスで始まったのが、日教組の教師が
    多く所属する全国生活指導研究協議

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    2017年08月24日
  • 鉄道ひとつばなし3

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    天皇論で有名な著者による鉄道の関するエッセイ。

    鉄道から駅、さらには海外の鉄道から廃線に至るまで、様々な分野の鉄道蘊蓄が語られており、鉄道好きなら楽しめる一冊。

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    2017年04月09日
  • 高校生と考える世界とつながる生き方 桐光学園大学訪問授業

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    「私は この小説を書くときに、読んでくださる人が小学六年生までの漢字を読む力があれば読んでもらえるものと思ってこの作品を書き始めました」
    と「氷点」を書いた三浦綾子さんがいってらっしゃいました。

    この本の中で出張授業をされる先生たちは
    もちろん、その道のプロフェッショナルの方たちです
    そして、聴いている対象者たちは 中学生、高校生たち
    その語り口が そのまま 一冊の本にまとめられました

    その「語り口」を読んでいて
    冒頭の三浦綾子さんの言葉を思い起こしたのです

    本当の専門家は
    ただ感心させるだけでなく
    それなら 僕も(私も) 何かやってみよう
    そんな気にさせてくれる方なのです

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    2016年07月05日
  • 滝山コミューン一九七四

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    東京都東久留米市に存在する滝山団地。高度経済成長のさなかの典型的なベッドタウンとして開発された郊外団地の一つであるこの地において、1974年にある教育改革が行われようとしていた。

    社会学者の原武史が自らが体験したその教育改革を「滝山コミューン」と名付け、いったいそこで何が行われようとしていたのかを自伝的に語るドキュメンタリー。

    大きくこの改革は既存の算数についていけない小学生を対象とする「水道方式」という指導法と、自由で民主的なクラス作りを目的とする「学級集団づくり」という2つで構成される。一見まともなように見えるこの方式が、小学校という極めて閉鎖的な集団の中で変質していき、次第に生徒を追

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    2016年07月02日
  • 「昭和天皇実録」を読む

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    長大な「昭和天皇実録」を読む際のポイントがわかりやすくまとめられており、面白かった。とくに「神」ー天皇ー臣民の関係、天皇の宗教観、家族関係と実母との確執などが興味深い。ほかにも昭和天皇の政治への積極的関与のあり方など論点は尽きないが、この新書だけでもかなりのことがわかる。

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    2016年04月07日
  • 「昭和天皇実録」を読む

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    興味深く読めた一冊。
    「神ー天皇ー国民」の図式を上手に説明している。それにしても太平洋戦争末期、天皇が一撃講和論に執着していたのにはちょっと驚いた。東京裁判を受け入れることでサンフランシスコ講和条約が成立したことを理解し、靖国に対する態度を明確にしていた人なのに。やっぱり国よりも天皇家が大切だったのかなぁ。
    神道に対する絶望感は哀しい。香椎宮と宇佐神宮に勅使を参向させた直後に原爆投下だもんなぁ。そりゃあ裏切られた気持ちにもなるよね。

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    2015年11月12日
  • 震災と鉄道

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    JR東日本が東北地方の被災したローカル線より、収益だけを考えて新幹線復旧を優先したとしたら悲しい。国鉄時代の採算を度外視したかのような経営から分割民営化して赤字路線を切り捨てる経営にシフトした極端さは、実際に被災地でレールが外されたままの鉄道敷を目の当たりにして実感した。逆にJR貨物が日本海側を大きく迂回して被災地に燃料などを大量輸送したことに感動。鉄道ファンとして、鉄道には大量輸送が可能なことなどの物的な役割、沿線住民にとっての精神的役割を果たしてほしいと切に願う。

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    2015年02月25日
  • 知の訓練―日本にとって政治とは何か―

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    政治と宗教に関する「比較政治学」の講義録だが、特に靖国神社の話はよくまとまっている.若い学生に親切に教えている姿勢が良い.団塊世代としては当たり前に知っていることも、若い世代にはピンと来ないものが多い.このような講義でそのギャップが埋まると良い.

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    2015年02月18日
  • 鉄道ひとつばなし

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    内田百閒→阿川弘之→宮脇俊三の流れが宮脇俊三が亡くなって途絶えるのが心配、みたいなこと書いてるけど、原武史が座るべき席ちゃいますかね、そこ。特に小学校の頃、日曜日に塾に行くのに新宿駅で旧客の車内で弁当食べる話とかええ味出してると思う。鉄道にのめり込み過ぎず、本業の近代史、皇室史のネタを絡めてくるあたり上手いもんね。

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    2015年01月17日
  • 知の訓練―日本にとって政治とは何か―

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    明治学院大学での講義録。なかなか面白い本でした。江戸以降、政府の方針でいかに日本の宗教が歪曲されてきたのかが、よくわかります。日本の政治というのは、西欧の考え方とはちょっと違うので、グローバルな政治駆け引きは苦手なんでしょうね。地方行政についての内容は勉強になります。

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    2014年09月14日
  • 知の訓練―日本にとって政治とは何か―

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    結構期待してたんだけど、講義録で、しかも新書というサイズの制約もあり、一つ一つのテーマの掘り下げが浅い気がした。ただ、東京と大阪の空間論的比較は、かなり面白かった。

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    2014年08月22日
  • 知の訓練―日本にとって政治とは何か―

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    明治学院大学での講義録。日本の政治に関する9つのテーマについて分かり易く解説。筆者の歴史認識が鋭い。

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    2014年08月03日
  • 滝山コミューン一九七四

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    ネタバレ

    本当にこれだけのことを(日記をつけていたにしても)記憶できるものなのか?まずそのことが驚異だが、コミューン体験によほどのこだわりがあるのだろう。著者と自分を少し重ねて小学生時代を追憶した。

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    2014年01月13日
  • 沿線風景

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    政治思想史研究者で鉄道オタクでもある原武史先生が、主に関東近郊に鉄道の小旅行をしながら新刊紹介をするという週刊現代での連載をまとめた本。
    出かける先は、ご本を書かれている皇室関係、団地関係、西武関係のところが多いですが、自分が子供のころに家族旅行で行った場所を再訪するなんていうノスタルジックな回もあって、非常に楽しそう。
    自分もこういうエッセイを書きたいな、と思いました。

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    2013年08月04日