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鉄道とバスを乗りつぎ、移ろう車窓の景色に眼を凝らし、降り立った土地の食を楽しみ、関連する本に思いをめぐらす。昭和の雰囲気を忠実に残す郊外の団地、天皇や皇族にちなんだ場所、宗教施設やその跡地、さらに浅間山荘、旧上九一色村など戦後史の重要な舞台を訪ね、読書と旅の風景をつなぐ日帰り“書評”エッセイ。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
単行本持ってるんだけど、古本100円ってのと加筆ってのにひかれて買っちゃった。紀行+書評ってふれこみやけどまぁほぼ紀行かな。書評期待して読むとハズレやろうけど、紀行としてはおもしろい。マニアック過ぎず、高踏過ぎず、アカデミック過ぎず、スゴいいい線ついてきてると思うんだよね。
週刊誌に連載していた書評エッセイをまとめたものが単行本化され、それが文庫本になったもの。書評の内容もあるのだが、その書評よりもメインはむしろ著者の日帰り電車紀行。書評を強引に旅の記録に結びつけているものがあるが、それは著者も言及している通りで、いろいろな所へ行ってみてそこで体験したり思ったことと、...続きを読む本で読んだことを結びつけることは、そこでまた新たな発見があるものだ。 鉄道と風景や人々の日常生活、社会・歴史の心象風景を結びつけて綴られているのがとても面白い。著者はもちろん筋金入りのテツだろうが、むしろ鉄道をインターフェイスに、日本政治史・日本政治思想史分析や生活体験を絡めての社会分析がとても勉強になる。特に文庫特別番外編は元ジモティーには懐かしさが(弁天洞窟行きまくっていたので)。
政治思想史研究者で鉄道オタクでもある原武史先生が、主に関東近郊に鉄道の小旅行をしながら新刊紹介をするという週刊現代での連載をまとめた本。 出かける先は、ご本を書かれている皇室関係、団地関係、西武関係のところが多いですが、自分が子供のころに家族旅行で行った場所を再訪するなんていうノスタルジックな回もあ...続きを読むって、非常に楽しそう。 自分もこういうエッセイを書きたいな、と思いました。
政治思想史を専門とされている原武史さんによる書評。書評と言っても、必ず電車に揺られて小旅行をする。昼時には概ね麺類を注文する。訪れた土地の郊外団地について考察がなされ、また、天皇とその土地の関わりが語られる。 なんだか、とってもユニークな本。 好きだなぁ、こういう感じ。この人の他の本も読んでみたくな...続きを読むりました。
後書きで「私の本職は、日本政治思想史の研究である。」と云われる原先生。「大正天皇」「昭和天皇」などの著作もある。鉄道好きでも有名。 主に東京近郊に鉄道やバスで出かける。あさま山荘や三里塚、上九一色村など昭和、平成の事件となった舞台や天皇の御用邸、大規模団地など。 小さな旅行記の中で、本が紹介される。...続きを読む新刊ではなく、昭和の時代の側面を伝えるノンフィクションが多い。文芸作品も多少。 書評というには言及は短いが、郊外に残る昭和の風景の記憶と本の話が、なんとも言えない味を醸している。 大本教を再訪するのが、チョッと不思議。昔読んだ栗本慎一郎の本でも大本教は取り上げられていた。当時に沢山出現した新興宗教の一つと思っていたが、社会学者が注目するだけのことがあるのか。 旅先で蕎麦やうどん、時々鰻を食してる。駅弁は釜飯が二回出てくるぐらい。ホームの駅そばの味を知っているのは、流石は筋金入り鉄ッちゃんです。
「滝山コミューン一九七四」以降、団地の文化論の専門家のように思われている(?)著者が「週刊現代」に連載していた書評エッセイの文庫本化。単行本にはなかったドリームランドとよみうりランド編がついてます。 書評というよりも、電車で訪ねる東京近郊ワンデイトリップという感じです。
なんか3☆にしてしまったけど、結構好きな本といまになって思う。なんといってもコンセプトが自分向き。電車乗って、何か読んで何か食べて…。力が抜けているような気がするので、こちらも何か3☆くらいでおさめちゃった。あまり考えていないからね。 ポーランドとかゼミの郊外実習で奈良とか例外はあるが、基本的に首都...続きを読む圏から行ける距離の電車とかバスに乗って、読書と地元の食(多くはラーメン、うどん、そば)と絡めた本。こちらもビール(がんばってギネス)を飲みながら、楽しませてもらった。子供が小学校に入ったら、月一くらいで電車旅行やってみようかと思った。 行った先の土地や途中の風景の観察眼などは原武史ならではのもの。
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