華藤えれなのレビュー一覧
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医療もので義兄弟。
母親が大病院の院長と再婚したことで、そのお屋敷に住むことになった小学校六年生の那智。
そこには前妻との間に生まれた5歳の男の子がいて、実際のところ那智は跡取り息子の存在をおびやかすお荷物でしかありませんでした。
親とは別の離れに住まわされ、義弟となる達治のお守り役のような立場。でも、那智と達治は義兄弟として仲良く成長していきます。
そんな二人の絆が一層深くなるのが、那智が高校2年生の夏、家族旅行のアラスカで起きた事件がきっかけでした。
訳あって、誤解したまま離れてしまった義兄弟の再会愛です。
この話は雑誌掲載時に読んだのですが、その時のレビューでも書いたように、当時は題材がありきたりでつまらないなという感想でした。
しかし!
華籐センセあれからものすごく加筆修正されたようです。読み比べてもぜんぜん違う印象になっていてびっくりしました。
あれですね、大改造!!劇的ビフォーアフターです。基礎工事はそのままなんだけど、見違えるようになってるってヤツです。
ひどい誤解をしたまま離れ離れに生きることになった二人が、心の奥底では相手のことを深く思いやり愛し合っていることが、しっかり伝わってくるようになりました。
雑誌掲載時には、ラブが見えにくく、達治が露悪的すぎて那智もツンツンのびっちで感情移入しにくかったのが、デレ部分投入でとってもよくなっていました。
那智がただの意地っ張りな尻軽じゃなくて、達治の幸せを強く願っているのがわかります。
那智は医師としては仕事熱心で素晴らしいんですが、それ以外のところではもろくて危うくて、放っておけないタイプです。
みだしなみとか部屋とか男関係も適当でだらしないし。
自分の気持ちを説明するのが下手くそで、言い分けもきちんとできない不器用さです。
達治は、そんな那智を護りたくて頼られたくて、パーフェクトな大人の男であろうと、年下ゆえにずっと努力を重ねてきたんです。
そんなふうにがんばってきた達治の気持ちに気付くと、胸がきゅーんとします。
「生まれる前から、にいさんが好きだった」って、すごすぎる。
一途で、健気で、すごい執着愛。
お仕事場面もリアルに描かれていて、ドラマのワンシーンを観るようで迫力ありました。手抜きやいい加減さがありません。徹底してリアルをみせてくれようとします。こういうところが、さすがだなと思うし好きなところです。
エロ的にも満足です。互いに口には出さないけど、愛し合っているのが強く胸に迫ってきて萌えました。那智なんか今だけとか、これで最後とか思っていて切ないです。それだけ本気の濃厚Hなんです。
書下ろしは甘くてラブラブ。こちらは達治視点で描かれていて胸焼けしそうなほどデロ甘でした♥
あとは、イラストが前にも書いたようにもっと大人っぽい絵柄にしてほしかったですね…那智がかわいすぎ。脳内変換して読んじゃいました。 -
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ドイツ北部が主な舞台なのでロマンティックな響きがあるのですが、思っていたより泣かされてしまいました。
記憶を失ってドイツの街角で男娼をしている真汐が、それはもうかわいそうなのです。日本人なのに異国で春を売っている理由が本人すら分からず、分かろうとする意思もなく。
記憶喪失なんです。しかも20歳なのに頭の中身は8歳くらいで、見た目も東洋人だから幼く見えてしまい、「バカ、おつむが足りない日本人」と嘲られながら男娼をしているのです。
もう、真汐の履歴だけで胸が痛くなってしまいます。
でも、そこは華籐えれなセンセです。不幸受が最後にはちゃんと救われるので、安心保証。
真汐は雪の夜、血まみれになっていた男を助けますが、彼は敵に命を狙われているマフィアのボス、ジークでした。
ジーク視点で描かれていないので、彼が真汐をどう思っているのかなかなか見えてこないんです。だから、彼の気持ちを真汐を通して想像すると、ちょっと残酷な男に思えてしまったりという「誤解」がポイントですね。
奥さまの存在とか。
ドイツ男の堅物そうな気質がストーリーに上手く生かされていて、ずい分心配させられました…
ジークもまた過去に悲壮な出来事があって気持ちがが荒んでいたのですが、真汐と出会うことによって彼の心に変化が生まれてくるところがなんとも良かったです。ちゃんと、真汐を愛しているのがだんだん見えてきます。
一番いいなと思ったのは、真汐の穢れない魂です。強く胸を打たれました。純真で一途で、相手への思いやりにあふれている。決してバカじゃありません。
ジークもマフィアではあるけれど、優しい心の持ち主でほっとします。
不幸がてんこ盛りだけど、ラストは甘々! -
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えれなさんのラテン系マフィアモノ大好き!始まりは憎しみだが、ファドを歌う事を通して恋情に変化していく叶多の心。勝気な猫系受の叶多がレイナルドを救うため自ら堕ちていく一途さが切ない。想いをつたえないまま悪い方へとどんどん転がり落ちていく展開にハラハラすると共に胸が痛くなった。本編後のSSではレイナルドに爆笑してたら終盤で涙。さらにペーパーでも涙。小冊子は甘くて癒された!でも最後の緒田さんのイラストで吹いた(笑)俺様がヘタレるの大好物なのでレイナルドの残念っぷりが美味しい!暑苦しい攻め、いいじゃないか!
そういえば、本→ペーパー→小冊子の順に読んだけど、ペーパーでちょっと胸を抉られて、すぐには小冊子に手が出なかった。お茶1杯飲んでから小冊子読んだら、これで和めて(´▽`) ホッ
で昨夜、その読み終わった勢いのまま、えれなさんに感想を3ツイに渡って送りつけてしまったという。図々しい読者で申し訳ないわ…エヘヘ -
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恋心の芽生えを感じさせる序盤がクーデターにより打って変わってハードな展開になっていくという物語の明暗の変化に心を掴まれた。白皇子から黒皇子への変貌も見事。サディクは何度も志弦を逃がそうとしているようにも思えるのだけど、それがことごとく彼自身の言動で打ち消されていくから真意が測れずやきもき。愛憎の間で揺れ動く志弦が黒の中の白を信じきれたのは彼の強さ。対照的だったのがイスハーク。サディクと固い絆で結ばれていたはずの彼が憎しみに振り切れてしまった要因の一つに志弦の存在もあったのかな。いわゆる嫉妬?←下世話な想像w
読み手もサディクにかなり翻弄されるお話だけど、読み終えてみれば。調教だのなんだのといろいろあるけど、結局皇子は白でも黒でも志弦萌えだったってことで(笑)あと、皇子と将軍の士官学校時代、読んでる最中だってのに脇道にそれて妄想しそうになってたナギ。だってあまりに美味しそうなネタ…♪ -
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元従者×海軍の勇将(伯爵家)
ベネツィア貴族の主人公は、秘密裏に招いた敵国オスマントルコの死者と対面して驚く。
自分と兄弟のように慕った、そして4年前に戦死したはずのかつての従者だった。
敵国の死者である元従者は、ベネツィアの不手際を盾に「スルタンへの捧げものにする」と身体を要求してくる。
誤解が憎しみをうみ、またお互いの立場がそれを容易にはとけないようにがんじがらめにして…というまあ、いわゆる「愛憎劇」ですね。
とはいえ、きれいな街並みの描写や、エロ描写にはもう感服です。
欲を言えばお兄さんの描写が少ないこと(仕方ないけど)、そして想いが通じてからの描写がもうちょっと欲しかった!!
ページ数多いんで仕方がないんですけどね・・・。
アラブものとはちょっと違うんですが、なかなかにいい作品でした。
海外貴族ものとアラブものの中間といった感じですね。 -
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ネタバレ社長令息であった柊一は、父の死後、使用人の冴木に会社を奪われた上、隷属することを強要されていた。身体を虐げられる日々に憎しみを募らせた柊一だったが、周囲の悪辣な罠から幾度も救われ、次第に冴木との関係を見直そうとしていく。
そして、冴木と対等になりたいと願う柊一は懸命に仕事に励むが、父の一周忌に渡された遺書がきっかけで、冴木と離れた方がいいのでは……と、柊一は考えはじめる。
そして、まずその一歩として、社内のパリ研修に志願するが――。
ようやく冴木と柊一との距離が縮まり始めたのに、あろうことか、今度は東京とパリという、物理的な距離が出来てしまった……
おまけに、二人の関係も解消で、連絡を取ることもなくなってしまう。
ちょっと冴木!! 今までの想いってそんなに簡単に振り切れるものなの!? と、胸倉を掴みたくなるような感じもありましたが。
ところが、壊れたのは柊一だった……。
ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと!! 今までのお綺麗な柊一様は何処にいっちまったんだい? って聞きたくなるくらい、柊一様が乱れまくる。
あとがきで作者さんが書いておられましたが。
まさに「柊一様ご乱心」。
離れて初めて冴木に対する本当の気持ちに気がついた柊一が、ありとあらゆる手を使って冴木とのつながりを繋ぎつづけようとする。
そこでさっと冴木も素直になって、手を取ってあげればいいのに、お互いがお互いをちゃんと見えてないから、というよりも、冴木にもそこまでの余裕がまったくないから、そんなことできない。
個人的に、この巻で終わりなんだ……さびしいなー……と、思ってたら、ものすごく中途半端なところで終わって。(具体的に言うならば、柊一が冴木に気持ちを伝えようとしたところで終わって)
最後、冴木目線がちょっと入ったので、ここで冴木目線か、おいおい……と、思ってたら冴木目線も中途半端で終わって愕然としました。
続きー! と、叫びたくなりました。
読むときは、全部揃えてから読むことをお勧めします。
全く冴木と同じ気持ちで、冴木と同じようなことをしている柊一が切なくて、苦しかった巻でした。
早く次が読みたいです。 -
Posted by ブクログ
結構時間をかけて読みました。読み応えのある作品。捜査一課の鬼といわれている朝見は親友だった同僚を事件で亡くしていて、彼への想いを胸に仕事に没頭していたがそんな時、天才的な鑑識、飛高が現れる。彼は友達にそっくりなばかりか、ある事で脅されて身体を許してしまう。
俺様で目つきも悪い朝見の方が受けだったので面白かった。
家族とも折り合いが悪く、失った親友への想いを抱えている朝見は愛に飢えていたのでしょう。不器用な彼が最後に飛高に大好きだった祖母とよく行った公園でご馳走しようとしたカフェのお汁粉屋が閉まっていて、雪が舞う中「ああ、元気でな。」と別れを告げた後のシーンが切なくてたまりませんでした。
こういう作品は、誰にも邪魔されない冬の夜にじっくり読みたいです♪