井波律子のレビュー一覧

  • 三国志演義 (三)

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    ネタバレ

    黄忠と厳顔、甘寧と凌統、関興と張苞など、コンビの活躍がワクワクする。諸葛亮と孟獲との攻防は、ファンタジーな要素もあって面白い。
    だがこのあたりから猛将たちが次々に命を落とし始めるので、全編に渡ってどこか物悲しさが漂う。三人の義兄弟もだが、個人的には黄忠と甘寧の死が悲しかった。

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    2025年10月23日
  • 中国奇想小説集

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    中国の怪奇小説。大体美女に惑わされる系が多いのは洋の東西を問わず。日本にわたって来て落語の怪談ものになったものも。
    どんな人が書いたのか(あるいは収集記録したのか)についての著者の解説も面白い。

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    2025年10月21日
  • 三国志演義 (二)

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    袁紹の死や劉備と諸葛亮の出会い、長坂の戦い〜赤壁の戦いなど三国志の中でも重要かつ有名な事柄がぎゅっとつまっている。
    赤壁の戦いといえば、映画などでは呉蜀が一致団結して曹操を迎え討つという描かれ方がされるので、その後両勢力が対立を深めるところに乱世のやるせなさを感じる。だが実際には、かなり早い段階で周瑜は諸葛亮に対して嫉妬と敵意(というより殺意)を抱いているため、その後の対立は読者目線では割と受け入れやすい。三国志の中でもファンの多い周瑜だが、終始諸葛亮の手のひらで踊らされるのがちょっと残念。
    個人的には甘寧の登場と、甘寧に父を殺された凌統が呉に加わるところが好き。三國無双から三国志の世界に入っ

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    2025年10月07日
  • 三国志演義 (一)

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    ネタバレ

    黄巾の乱から始まる群雄割拠の時代。洛陽を恐怖のどん底に陥れた董卓を討つべく決起する連合軍。董卓を裏切った呂布も、最後には曹操らに討ち取られる。許都に献帝を移しその後ろ盾となった曹操が権力を握ると、官渡にて袁紹と決着をつけることに。
    旗揚げ時から夏侯惇、夏侯淵、曹一族が配下にいる曹操はやはり強い。さらに典韋や許褚、徐晃なども加わるのだから、曹操の人を見る目は確かで、カリスマ性があるのだろう。改めて読むと典韋の死が思いのほか早いことに驚く。猛将との出会いの中でも特に、呂布配下の張遼と相見えるところがワクワクする。
    一方の劉備は、お人好しすぎて関羽、張飛がヤキモキするのが面白い。だがその慎重さは乱世

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    2025年09月16日
  • 裏切り者の中国史

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    伍子胥、王莽、司馬懿などの人物を中心としながら、春秋時代から清朝前期までを描いた中国通史。「裏切り者の中国史」という題名には「?」な内容だが、却って各人のエピソードに終始する事なく、飽きる事なく壮大な中国史を楽しめた。また、講談社学術文庫のような学者の本は、一般書であっても読み辛かったり自分の説語りが多かったりする事もあるが、本書は簡潔で上手な文体で各時代の流れも把握し易く読みやすい。

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    2025年08月03日
  • 故事成句でたどる楽しい中国史

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    出典付きの故事成句の索引、参考文献、年表が巻末にあります。元王朝以降はあっさり。紅楼夢、読んでみたい。

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    2025年07月11日
  • 完訳 論語

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    何度も読み返して楽しんでます。論語は解釈が色々とあるので、お気に入りの解釈は人によって様々でしょう。

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    2025年07月08日
  • 水滸伝 (四)

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    梁山泊は着々と来たる日に向けた準備を始め、宋江も動き出す、いつ梁山泊と合流するのか、、叛乱の動きを無視できなくなってきた政府軍、この先がますます気になる

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    2025年03月22日
  • 完訳 論語

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    以前、齋藤孝さんの論語を読んだことがありました。内容の把握という点では良かったです。この本は、孔子と弟子たちの人間関係がよく分かる上に、人間像の説明も詳しいです。

    2500年以上も前であるのに、孔子の考え方に共鳴できる点があること、なんだか驚きです。孔子は、弟子の個性に応じて対応を変えており、まさに個に応じた教育の先駆者だ!と思いました。孔子が、音楽も愛していたこと、知りませんでした。現代で、こんなに密な師弟関係、あるのかなぁ。

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    2025年02月15日
  • 読切り三国志

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    三国志の始まりから終わりまでをサクサクと読むことができる作品。
    ゲームやマンガで輝かしく描かれている部分だけでなく、
    歴史としての部分もしっかり載っている。
    読み終わったら登場人物たちをキャラクターとしてでなく、人間として見ることができる良書でした。

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    2025年02月09日
  • 中国名言集 一日一言

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    413P

    井波律子(いなみ りつこ)
    1944年富山県生まれ.京都大学大学院博士課程修了.国際日本文化研究センター名誉教授.著書に『三国志演義』『奇人と異才の中国史』『中国の五大小説』(上・下)『中国文学の愉しき世界』『三国志名言集』『中国名詩集』『完訳 論語』『中国人物伝』(全四巻)(以上,岩波書店)など,個人全訳に『三国志演義』(全四巻),『世界新語』(全五巻),『水滸伝』(全五巻,刊行中)などがある.

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    2025年01月04日
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう

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     まえがきで、2009年に定年退職したこと、同年に母親を亡くしたことが述べられる。著者は花を育て、台所に立ちながら、亡き母とのこれまでを振り返る。季節はめぐり、著者の中で母と過ごした時が熟成されていく。ディランのノーベル文学賞受賞を難ずる人たちに向けて詩経を例に出しながら「ディランは紛れもなく詩の原点に回帰した」(p206)と喝破する2016年11月13日の文章は著者のロックな側面がうかがえゾクっとするほどかっこいい。夫である井波陵一の解説は、亡き妻の生き様を客観的に、かつ愛をこめて論じており、胸打たれる。

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    2023年11月01日
  • 読切り三国志

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    三国志キャラの活躍の内容そのものは、あらかじめみっちりと頭に入っていても、こういうリズミカルでこころ踊る文章でアレンジされてると、やっぱり楽しく一気読みしてしまう。井波律子氏の三国志関連の文書は、妙な癖もなく、バランスが良くて快い。

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    2022年08月13日
  • 中国名言集 一日一言

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    何歳になっても人は悩み、迷い、そして困り果てる。そんな時に支え、励まし、示唆を与えてくれる。中国の成句や名言から、時代や国を超えた不易のパワーをもらった感じ。

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    2022年06月12日
  • 論語入門

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    私も孔子に弟子入りしたい。
    この先生に教わりたい。

    本書を読み終えた瞬間、そう思った。

    だって孔子の顔が見えたんだもの。
    キラッキラした瞳で空を見上げる孔子の顔が。
    目の前に。

    読んでいる最中、自分は入門したてのペーペーの弟子で、先輩弟子たちから「先生って〇〇でね、こうおっしゃってたんだよ」などとお話を聞かせてもらっているような感じだった。

    そのくらい人物が生き生きと描かれている。
    顔回、子貢、子路、子夏、子游、曾子……間違いなく、この人たちは紀元前に生きていたのだ。
    私と同じように。

    最後の章を読み終えるとき、涙が出た。
    びっくりした。
    お勉強色の濃い岩波新書を読んで泣けるなんて

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    2019年10月18日
  • 三国志曼荼羅

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    まるで三国志ファンブック。人気の曹操、諸葛亮、五虎将など人物本位に好きなページから読むことができる。各人物のイメージを裏切ることなく「この人って、こうだよね」みたいな共感を誘う。蜀善玉史観および魏悪玉史観が成立するまでの長いプロセスや、日本における演義受容の歴史などの裏話的なものも多数。

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    2019年04月11日
  • 三国志演義 (一)

    購入済み

    三国志演義を読んで

    学生時代に一度読みました。今回は説明も詳しく解りやすく更に三国志が好きになりました。吉川英治や北方謙三さんの三国志も読みましたがやはり三国志演義が基本になつているからこそ楽しく読めたのと思います。

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    2017年09月02日
  • 論語入門

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     人生初の論語ということで分かりやすそうなものを選んだ.
     論語そのものの内容は正直あらゆるところで言われている理想論の塊で
    特に面白いと思うような考え方はなかった.
     ただ,今後論語の思想を引用した上で「孔子様が言ってた」と言えば説得力は
    出そうかなという感じではある.
     わずかに感じられた孔子様の為人は,正直大した人物とは思えないどころか
    近くにいたら正直鬱陶しいと思いそうな人間で
     ・君主からの呼び出しに馬車を待たずにすぐさま歩いて出向こうとする
      (実際にこれをやられればあてつけとしか思えない)
     ・やたら弟子の顔回を贔屓し,顔回が没した際には他の弟子を蔑ろにするような物言いをする

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    2013年10月06日
  • 三国志曼荼羅

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    11年前に単行本として発表したものに追加し(宮城谷三国志第二巻に付録としてついていた「三国志の美将たち」など)文庫化したもの。
    井波氏らしい切り口で読みやすく面白いです。
    三国志本としては名著ですね。

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    2009年10月04日
  • 故事成句でたどる楽しい中国史

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    読みやすくて、ためになる本です。
    「逆鱗に触れる」などの言葉がどうやって登場したかを歴史を見ながら教えてくれます。おすすめの一冊です。
    それにしても昔の中国は本当に同じ事を繰り返してますね。栄枯盛衰盛者必衰なんですかね。日本もそうか。

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    2010年12月27日