無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
中国史って,「三国志演義」や司馬遼太郎の「項羽と劉邦」のような小説があったり,遣唐使や蒙古襲来で日本史にも関わったりするから,馴染みはある.その割には,全体としての流れってのを全然知らないなと思ったので,中国史の概観についての読みやすそうな本として読んだ.
「故事成句でたどる」ってのが存外に良かったな.暗記を目的としているわけではないのだけれど,記憶術の場所法みたいな感じで,個々のエピソードと結び付けられてかなり印象に残りやすく,中国史の流れがよく分かった.
故事成句って現代まで言い伝えられているのだから当たり前かもしれないけれど,その言葉が生まれた時勢と合わせてみると,めちゃくちゃセンスがある.現代の権力者とは比較にならないほど,絶対的な権力の持ち主に対する痛烈な諫言や風刺であったりするから,それだけ強烈なインパクトが必要だったのだろう.技術・技巧の多くは時代が進むにつれてより洗練されていくものだけれど,言語感覚ほど最高位の水準であり続けるものってあまりないかもしれないなと思った.
Posted by ブクログ
中国から来た小学校高学年より上くらいの子どもたちの書く作文を読んでいると、そこまでの文脈から明らかに浮いて見える比喩や格言のようなものを使っているのをよく目にした。
「おわりに」で、「時代が下るほど、中国の人々は故事成句を作りだすことよりも、すでに存在する故事成句をここぞという場面で、臨機応変に使いこなすことに力点を置くようにな」ったと、筆者は言い、革命家毛沢東の演説や文章の話を紹介している。かつての中国系の子どもたちの作文にあった特徴には、この本に書いてあるような名言、故事成句を引用していく、表現の伝統があるんじゃないかと思わされた。
各節、各章ごとに、そこまでの歴史的出来事を象徴的に表している故事成句が紹介される構成になっている。
個人的には、三国時代に終止符を打った西晋の武将、杜預の「今、兵威已に振るい、譬えば竹を破くが如し」が印象的だった。いわゆる「破竹の勢い」である。三国時代の大国、呉への進軍に際して、慎重論を唱えた者を説得するために言った言葉だそうで、三国時代の終わりと西晋による全国統一を象徴する言葉として紹介される。
現実がどうだったのかは知らないが、それぞれの時代の節目に、その節目を飾る言葉があり、各章のタイトルも、そうした故事成句になっているのがかっこいい。一言で、どんと存在感のあるフレーズは、中国ならではな感じがして、日本の歴史では同じような本はあまりピンと来ない気がする。
基本的な内容は、王朝史と文化史を中心にした手堅い通史の入門書。それを故事成句というキャッチーなフレーズを手がかりに進めていくことで、読みやすくしている。
とはいえ、読後感としては、「ジュニア新書」にしてはけっこう重厚感のある感じがした。中国の歴史を部分的にも知っていて、名句が好きな人には、ピッタリな本だと思う。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
中国四千年の歴史のなかに生起する数々の名場面。
そこには名君、暴君、英雄、詩人、はたまた美女たちが入り乱れ、多くの含蓄ある言葉が生まれました。
覆水盆に返らず、背水の陣、井のなかの蛙、登龍門…。
それら珠玉の言葉は古びることなく、今もわたしたちの生活のなかに息づいています。
故事成句をキーワードにたどる、ものがたり中国史。
[ 目次 ]
第1章 「覆水盆に返らず」―名君と暴君の時代
第2章 「呉越同舟」―乱世の生きざま
第3章 「水清ければ魚棲まず」―統一王朝の出現
第4章 「破竹の勢い」―英雄・豪傑の時代
第5章 「春眠暁を覚えず」―大詩人のえがく世
第6章 「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し」―故事成句をあやつる人びと
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。