井波律子のレビュー一覧

  • 『三国志』を読む

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    第1回では三国時代の概要と、正史三国志の著者陳寿についてが述べられている。陳寿と、後に注をつける裴松之の対照的な人生が印象的。
    第2回では曹操の人物像にフォーカスして、魏の歴史が書かれている。悪玉として描かれることの多い曹操だが、その知略や大胆さはやはりカリスマ性がある傑出した人物。
    第3回では、劉備と諸葛亮を中心とした蜀の歴史が扱われている。人望のある劉備と諸葛亮との出会い。特に、荊州と益州の獲得など三国志の中でも重要な局面を詳しく説明している。戦略などをかなぐり捨て、義弟関羽の弔い合戦に臨む劉備の人間くささがいい。
    第4回では、孫権と彼を支えた重臣たちがクローズアップされている。若き主君を

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    2025年09月10日
  • 中国ミステリー探訪 千年の事件簿から

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    今日はついに読破。
    全体読みやすくて面白かったため、ゆっくり楽しんでいました。古典の中でミステリーのエッセンスを幅広く紹介しであげる本はたぶんこの一冊だげ。

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    2025年06月11日
  • 水滸伝 (三)

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    梁山泊では着々と鍛錬が続くなか、地方で同志たちがそれぞれ思いや過去を持ちながら大きな流れに向かって動き出す、、まだまだ次が楽しみ

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    2025年03月09日
  • 故事成句でたどる楽しい中国史

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    中国史って,「三国志演義」や司馬遼太郎の「項羽と劉邦」のような小説があったり,遣唐使や蒙古襲来で日本史にも関わったりするから,馴染みはある.その割には,全体としての流れってのを全然知らないなと思ったので,中国史の概観についての読みやすそうな本として読んだ.
    「故事成句でたどる」ってのが存外に良かったな.暗記を目的としているわけではないのだけれど,記憶術の場所法みたいな感じで,個々のエピソードと結び付けられてかなり印象に残りやすく,中国史の流れがよく分かった.
    故事成句って現代まで言い伝えられているのだから当たり前かもしれないけれど,その言葉が生まれた時勢と合わせてみると,めちゃくちゃセンスがあ

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    2025年01月28日
  • 故事成句でたどる楽しい中国史

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    中国から来た小学校高学年より上くらいの子どもたちの書く作文を読んでいると、そこまでの文脈から明らかに浮いて見える比喩や格言のようなものを使っているのをよく目にした。
    「おわりに」で、「時代が下るほど、中国の人々は故事成句を作りだすことよりも、すでに存在する故事成句をここぞという場面で、臨機応変に使いこなすことに力点を置くようにな」ったと、筆者は言い、革命家毛沢東の演説や文章の話を紹介している。かつての中国系の子どもたちの作文にあった特徴には、この本に書いてあるような名言、故事成句を引用していく、表現の伝統があるんじゃないかと思わされた。

    各節、各章ごとに、そこまでの歴史的出来事を象徴的に表し

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    2024年12月20日
  • 論語入門

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    ほかの論語に書かれている内容に比べて、弟子たちとの触れ合いを通して、孔子の生き様が身近に感じられた。

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    2024年11月03日
  • 裏切り者の中国史

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    裏切り者の中国史、このタイトルで依頼を受けた著者がピックアップした史実。
    中国4000年と言うくらい歴史が長いので、何度読んでも時代が錯誤してしまうのですが、この本でまた少し理解できたものもありました。
    宦官が牛耳る時代でも、王たるもの治世をしっかりとする必要があると思うものばかり。
    うつけものでなくとも、道楽快楽娯楽の三楽をし過ぎると足元は危ういのだと想像がつきました。

    最初は平家物語から始まりますがそこも含めて楽しんでください!

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    2024年07月21日
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう

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    漢詩を紹介しつつ、1年間の季節の花や行事を巡る歳時記のような趣向の本。冬の間に咲く花の表や99日分の塗り絵が紹介されていて、昔の人の知恵すごいと思いつつ、この冬を乗り越えた。花を愛でたい気持ちになる。
    新聞の連載だったらしく、季節が巡って3年分あるので、同じような話もあるんだけど、1年ってそういうものだしな。

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    2024年04月02日
  • 裏切り者の中国史

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    タイトルの裏切り者に惹かれて購入。秦檜、呉三桂など有名な裏切り者なこともあれば、伍子胥、司馬懿は普通は裏切り者とは呼ばれないよね、と思うような人物を、時の政権への裏切りという観点で、その思想や行動を評価し直してみる、といった取り組みと感じた。
    各章のタイトルに取り上げられた人物の評価を中心にしながらも、そこに行き着くまでの時代の流れや、その中で現れた裏切り者達にも言及しており、清朝初期までの中国史の総覧的な内容になっていた。歴史上の有名人も多く登場しており、読み物として面白かった。反して、個々の人物については期待していたより薄くなっており、いままで知らなかった事件やその背景の描写は少ないため、

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    2024年02月04日
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう

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    井波先生の著書は小学生の時に三國志演義について書かれた本を読んだきりだった。その時は三國志関連の本を書いた他の著者とは少し違った、何か血の通った暖かみのある文章を書く人だな、といった感想を持った(気がする)

    その後長い年月を経て、日経夕刊のコラムを目にするようになりいつしかその連載を楽しみにする様になった。コラムの文体はかつて抱いた感想を蘇らせるものだった(本書にはこの連載が掲載されている)

    先生のご冥福を改めてお祈り致します。

    喜久屋書店阿倍野店にて購入。

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    2024年01月15日
  • 新版 一陽来復 中国古典に四季を味わう

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    私の知的好奇心を満たせてくれた1冊。
    2010年から2013年にかけて、2つの新聞に連載された、中国古典に四季を味わうエッセイの数々。
    井波さんの亡くされた親への思いを、中国古典詩や歳時記が寄り添い、ベランダの花木と共に癒してくれているように感じた。
    私にとっては、李白の「静夜思」が、とても懐かしかった。

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    2023年11月28日
  • 読切り三国志

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    この一冊で三国志の流れが分かる。曹操の台頭から呉の滅亡まで章立てで分かりやすく解説。各章の末尾に中心人物の項目もあるのが親切。
    中立な様で賈詡の事はけっこう嫌っているようなモノが伝わる(項目としても扱われていない)。
    本書にある様に曹操、劉備、関羽、張飛、諸葛亮といったメイン級の人物が去ると寂寥感が湧く。

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    2023年09月04日
  • 酒池肉林 中国の贅沢三昧

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    人間のおぞましさを垣間見た。欲望は追いかけても満足することはない。その結果破滅を招く。国が滅びる前には、散財する王が現れるらしい。そして、一度取り壊され、新たな世が生まれる。歴史ってこういうものなんだろな。

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    2021年11月27日
  • 史記・三国志英雄列伝 戦いでたどる勇者たちの歴史

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    ネタバレ

    名だたる英雄や彼らにちなんだ歴史・格言をとてもやさしい説明や図で紹介してくれる良書でした(*^^*)

     始皇帝や李陵は元々興味もあり、少しばかりは関連の本も読んでます。李陵は中島敦さんの小説が好きというのもありますね。

     始皇帝は徐福伝説で蓬莱(日本)へ不老不死の薬を探しに行かせたことこととかね。(諸星大二郎さんの『徐福伝説』好きです)

     横山光輝先生のコミックも掲載されていて、読みたくなってしまう(-"-;A ...アセアセ と思いながら読んでました。(さすがにあの冊数を集めることはしません)

     項羽と劉邦の辺りも、言いたいことはわかるけど、任侠って(苦笑)

     でも、中国

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    2021年11月07日
  • 中国名言集 一日一言

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    『論語』『老子』『荘子』『三国志』『史記』…。中国で著された様々な書物の中から、時代を超えて人々の心に響く名言を選りすぐり、解説を付した書籍。以下、例。
    ・千里の行は足下に始まる           『老子』
    ・君子の交わりは淡きこと水の如し       『荘子』
    ・泰山は土壌を譲らず 故に能く其の大を成す  『史記』
    ・三人行めば必ず我が師有り          『論語』
    ・道は邇きに在り               『孟子』
    ・鹿を指して馬と為す             『史記』
    ・巧言令色 鮮し仁              『論語』
    ・善く游ぐ者は溺る              『淮南子

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    2021年05月07日
  • 故事成句でたどる楽しい中国史

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    面白い!故事成句の起源を学ぼうと読み始めたが、むしろ歴史の流れと人物の関係性が生々しく伝わってくる。三国志を読みたくなった。ただし、内容について詳しく触れている本ではないので、この本で関心を持った時代についての書籍への橋渡しと捉えた方がいいかも。ちなみに当初の目的については、ほぼ達成されず。

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    2021年01月18日
  • 中国奇想小説集

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    牡丹灯籠の奴とか、白川静先生の本に出て来る「現実の人間より純情」なのが出てくるやつとか、武田雅哉先生が支那の「オーラルな文化」を説明意する際に出したあれとかが入ってゐて便利。
     娘さんの部屋にある如意ってふと、あのー。説明がないのはいいっつうか悪いっつうか。
     面白かったですはい。

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    2020年07月19日
  • 中国名言集 一日一言

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    一年366日(うるう年)分の名言集を集めたもの。知らない事も多かったが、やはり昔の名言は奥が深い。何度も読み返して理解を深め、深みのある人間に少しでも近づきたいと思う。

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    2019年11月14日
  • 中国奇想小説集

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    愛想のない表紙とタイトル(スミマセン)で、どうかな〜読めるかな〜と思っていたが意外や意外。不思議な話、奇妙な話がたくさん入っていて面白かった。
    中でも、書生の口から美少女が、美少女の口から若い男が、若い男の口から20歳くらいの女が…という『籠のなかの小宇宙』は入れ子話の中でも秀逸では。

    ドッペルゲンガーあり、かなわぬ恋ゆえの怪異あり、異界あり、異類婚ありと、中国の1500年以上に渡るお話の懐の深さ、豊かさを垣間みる思い。

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    2019年05月22日
  • 中国名言集 一日一言

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    現在の人に読んでほしい本の一つかもしれません。
    私が特に心に響いた言葉は、「水清ければ魚棲まず」です。
    ダイバーシティを推進すると言いながら、ルール、ルールがどんどんややこしくなってきているように感じます。(モラルが著しく低下しているからでしょうか。)
    水清ければ魚棲まず。すみにくい世の中になって来たように感じます。

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    2019年02月18日