井波律子のレビュー一覧
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第1回では三国時代の概要と、正史三国志の著者陳寿についてが述べられている。陳寿と、後に注をつける裴松之の対照的な人生が印象的。
第2回では曹操の人物像にフォーカスして、魏の歴史が書かれている。悪玉として描かれることの多い曹操だが、その知略や大胆さはやはりカリスマ性がある傑出した人物。
第3回では、劉備と諸葛亮を中心とした蜀の歴史が扱われている。人望のある劉備と諸葛亮との出会い。特に、荊州と益州の獲得など三国志の中でも重要な局面を詳しく説明している。戦略などをかなぐり捨て、義弟関羽の弔い合戦に臨む劉備の人間くささがいい。
第4回では、孫権と彼を支えた重臣たちがクローズアップされている。若き主君を -
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中国史って,「三国志演義」や司馬遼太郎の「項羽と劉邦」のような小説があったり,遣唐使や蒙古襲来で日本史にも関わったりするから,馴染みはある.その割には,全体としての流れってのを全然知らないなと思ったので,中国史の概観についての読みやすそうな本として読んだ.
「故事成句でたどる」ってのが存外に良かったな.暗記を目的としているわけではないのだけれど,記憶術の場所法みたいな感じで,個々のエピソードと結び付けられてかなり印象に残りやすく,中国史の流れがよく分かった.
故事成句って現代まで言い伝えられているのだから当たり前かもしれないけれど,その言葉が生まれた時勢と合わせてみると,めちゃくちゃセンスがあ -
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中国から来た小学校高学年より上くらいの子どもたちの書く作文を読んでいると、そこまでの文脈から明らかに浮いて見える比喩や格言のようなものを使っているのをよく目にした。
「おわりに」で、「時代が下るほど、中国の人々は故事成句を作りだすことよりも、すでに存在する故事成句をここぞという場面で、臨機応変に使いこなすことに力点を置くようにな」ったと、筆者は言い、革命家毛沢東の演説や文章の話を紹介している。かつての中国系の子どもたちの作文にあった特徴には、この本に書いてあるような名言、故事成句を引用していく、表現の伝統があるんじゃないかと思わされた。
各節、各章ごとに、そこまでの歴史的出来事を象徴的に表し -
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タイトルの裏切り者に惹かれて購入。秦檜、呉三桂など有名な裏切り者なこともあれば、伍子胥、司馬懿は普通は裏切り者とは呼ばれないよね、と思うような人物を、時の政権への裏切りという観点で、その思想や行動を評価し直してみる、といった取り組みと感じた。
各章のタイトルに取り上げられた人物の評価を中心にしながらも、そこに行き着くまでの時代の流れや、その中で現れた裏切り者達にも言及しており、清朝初期までの中国史の総覧的な内容になっていた。歴史上の有名人も多く登場しており、読み物として面白かった。反して、個々の人物については期待していたより薄くなっており、いままで知らなかった事件やその背景の描写は少ないため、 -
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ネタバレ名だたる英雄や彼らにちなんだ歴史・格言をとてもやさしい説明や図で紹介してくれる良書でした(*^^*)
始皇帝や李陵は元々興味もあり、少しばかりは関連の本も読んでます。李陵は中島敦さんの小説が好きというのもありますね。
始皇帝は徐福伝説で蓬莱(日本)へ不老不死の薬を探しに行かせたことこととかね。(諸星大二郎さんの『徐福伝説』好きです)
横山光輝先生のコミックも掲載されていて、読みたくなってしまう(-"-;A ...アセアセ と思いながら読んでました。(さすがにあの冊数を集めることはしません)
項羽と劉邦の辺りも、言いたいことはわかるけど、任侠って(苦笑)
でも、中国 -
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