須藤靖貴のレビュー一覧
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ネタバレ良いティーンズ向けというか、ちゃんとしている。技術高校の食物調理科の生徒たちのお話。高校だけれど、ほぼ専門学校のようなカリキュラムで卒業と同時に調理師免許が取れる学校。
意見に反論するなら具体案を出せとか、ミスをしたときにそれをただ報告して謝るのではなくて、どうすれば良いか考えて対処するとか、当たり前だけど、実際難しいよなぁっていう場面が多々書かれている。やっぱり普通科の高校生とは違うね。色んな案が出て、これが良さそう、決まりかなってなっても、そこからまたさらに良いものにしようとねばったり、新たな案を足したりと、きちんと自分の頭を使って全力で取り組んでいて、まぶしかった。それと何より、担任の -
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小説には必ずデブが出てくることから個人的に名付けた「デブ専作家」須藤靖貴。そしてまたデブの汗が何故か爽やかに感ずるがごとく青春応援歌を奏でるのがその作品に共通するテーマだ。その中で本作はデブのなかのデブ相撲取りと青春が揃った王道の作品だ。
本書は今年の9月に出ていたにも関わらず二ヶ月余りも知らずにいたのは、本書は所謂「児童書」の扱いで書店でも通常の小説・男性作家の棚には置いてなかったためだ。だが中身は決して児童書ではなく大人でも十二分に楽しめる作品だ。
中学三年生の治は剣道部を退部して将来どうしようかと漠然と考えながら中華料理屋で食事をしていたところ、隣に座った見知らぬ男に「相撲取りになれ -
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ネタバレしばらく重い感じのミステリが続き、少し軽い感じのものが読みたいな〜と思って手に取った本作。軽快でさわやかな内容で、目論み通りな読後感に非常に満足。
僕自身、音楽はよく聴きますが、ビートルズはあまり聴かないので、本作の登場人物がビートルズの曲にアツくなって興奮する有様に、ちょっとノリ切れなかったりしました。けれど、楽器には未経験だけど必死に責務を果たそうとするベースのアッホとドラムのジャックの姿に、惹き込まれずにはいられませんでした。
本作のクライマックスと思われた学園祭のシーンが本の半ばあたりで出てきたので、この後どうなるんだ?と思いましたが、その後まさかの中心メンバー離脱にちょっぴりショ