あらすじ
食物調理科で料理に明け暮れる毎日。3年7組の米崎恵志は、小柄だが負けん気は人一倍。3年の秋を迎え、先生方にお弁当を食べてもらう「営業」が目前だ。当日の朝、恵志がいる6班は、食材の発注数を間違えていることに気づき、真っ青に。あせって担任の小梅先生に相談するが、意外なポイントで怒られてしまう。散々だった営業を終え、次のイベントに向けて気合いを入れる恵志たちのもとに、小梅先生入院の知らせが入る。
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県立新居山総合技術高校食物調理科、通称「ショクチョウ」は卒業と同時に調理師免許が取得でき、料理の道を志す若者が集まる。プロとなるために学ぶので、満点で当たり前。優しくも厳しい先生の元、3年7組ショクチョウの30人は日々料理と向かい合う。
ショクチョウの特徴のひとつは、何事においても30人全員の意見を一致させること。それは多数決とも異なり、少数の意見をねじ伏せるのではなく、とことん話し合うことで意見をまとめていくもの。だから自分の考えを相手に伝えること、相手の意見を聞くことが必要となる。
ショクチョウの日々は油断禁物の完璧を求められるもの。何故なら食べ物を扱うプロとなるのだから。失敗することもある。でもその失敗に対してどう対応するのか、何故失敗したのかを理解しているのか。そこが重要となり、失敗しましたごめんなさいでは許されない。
だから担任の小梅先生も厳しく烈火のごとく叱る。叱られたショクチョウ生は、それをがしっと受け止め反省し次に活かす。これは信頼関係が為されているからできることだなということは、端々から読み取れます。
ギロンも小梅先生の厳しさも、一歩間違えると単に力での押さえつけになってしまう。それを小さな声を無為にしないことや、自主性や信頼関係に繋げる物語の組み立ての巧さに引き込まれました。
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食物調理科、通称ショクチョウの青春を描いた物語。
普通科じゃない学科を選んだ人って、覚悟を決めて高校に入っている気がして、普通科の人よりも大人のように感じる。
働き始めたら誰も怒ってくれない。嘲笑されるだけ。
厳しい世界の中で、30人のショクチョウの生徒が力を合わせて米粒のようにまとまっていく。
ごはんの描写がとてもおいしそうだった。中高生におすすめの本!
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美味しい食べ物が出てくる本が好き。
なので、タイトルにひかれて読んでみました。
出てくる食べ物は本当においしそうで、
シンプルな材料なんだけど凝った料理が多かった。
白菜の博多煮、ごぼう天うどん、私も食べたいな~。
読む進めるうち、主人公ケイシの母のような気持になってしまい、
小学生時代の因縁の相手サダとの再会、
卒展の成功・・・目頭が熱くなってしまった。
高校生が何かに一生懸命に取り組む話、好きだな。
こういう話を読むと、私自身が、大学受験のための高校生活を送っていたことが悔やまれる。
ないものねだりかな。
「同じ釜の飯を炊いて食う仲間」。
ご飯は互いにくっついて粘り気があってドライじゃない。
そんな素晴らしい仲間との、青春の物語でした。
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特殊な学科に集まった、濃い連中の青春。
調理科という学科は、普通に興味深くもあるし、全体的にはコメディタッチで、読んでいて楽しい。
そして、一年間での彼らの成長ぶりが頼もしい。
梅干し対決のエピソードには、それが凝縮されている感じで、引き込まれる。レシピも実際作ってみたくなる。
そして、うどんエピソードには、ほろりとする。誰しも引きずっている記憶があり、ちょっとした切っ掛けが、次への一歩を開くのかもしれない。
読後はすっきり、ショクチョウ万歳!
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良いティーンズ向けというか、ちゃんとしている。技術高校の食物調理科の生徒たちのお話。高校だけれど、ほぼ専門学校のようなカリキュラムで卒業と同時に調理師免許が取れる学校。
意見に反論するなら具体案を出せとか、ミスをしたときにそれをただ報告して謝るのではなくて、どうすれば良いか考えて対処するとか、当たり前だけど、実際難しいよなぁっていう場面が多々書かれている。やっぱり普通科の高校生とは違うね。色んな案が出て、これが良さそう、決まりかなってなっても、そこからまたさらに良いものにしようとねばったり、新たな案を足したりと、きちんと自分の頭を使って全力で取り組んでいて、まぶしかった。それと何より、担任の小梅先生が、すごく良い先生。主人公の両親もか。
読み終わってから表紙を見て、ああ白米だったのかって気がついた。じゃがいもだと思ってた。可愛いね。
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2014/9/7
高校を卒業すれば、調理師の免許がもらえる食物調理科の調理師の卵のはなし。
多数決は30-0でないと、次に進まない。みんなが納得して進んでいくことって難しい。
この0は、妥協は一切ない。すごいことだと思う。
小梅先生愛の叱咤をされながら、食の深さ、仲間の大切さ、プロとしての意識をけいしたちは教わる。
社会人になっても、ここを卒業したひとたちは、このことがおおきなおおきな糧となっていくこと間違いない。
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食物科高校生の青春。
食べ物の話ってやっぱり好き。
お腹が空きますね。
ごぼう天うどんと麻婆豆腐が食べたくなった。
働き始めたら誰も叱ってくれない。
嘲笑されるだけ。
確かに。
自分で自分を振り返らなきゃね。
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こういう特殊な学校の話は興味深かった!進路や手を抜かずに料理に向き合うことが書かれてて良かった。文章が中学生向けってかんじで、ちょっとだけ苦手でした。
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卒業すると調理師の免許が取れる高校の食物調理科の3年生の1年間。通称ショクチョウは30名中男子は9名、でも1クラスなので3年間同じメンバー。厳しい先生のもと、卒業に向かっていくショクチョウメンバーを描く。
高校で既に自分達の将来を具体的に考えている高校生たちの姿は、なかなか清々しい。
思っていた以上に良かった。
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県立新居山総合技術高校の食物調理科では、料理人のたまごたちが、料理に明け暮れる毎日を過ごしている。
3年7組の米崎恵志は、身長152センチの小柄な男子。
でも負けん気は人一倍だ。
3年の秋を迎えた恵志たち。
集団調理で先生方にお弁当を食べてもらう「営業」が目前だ。
当日の朝、恵志がいる6班は、食材の発注数を間違えていることに気づき、真っ青に。
あせって担任の小梅先生に打ち明けるが、思いもよらないポイントで怒られてしまう。
散々だった営業を終え、次のイベントに向けて気合いを入れる恵志たちのもとに、小梅先生入院の知らせが入る――。
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調理師免許が取れ、飲食業界に就職することになる食物調理科の高校生の群像劇、という程書き込んであるわけではなく、主人公の少年とその周りの数人を描いただけだし、起こる事件もさほど深刻でないためさらっと読める。
どぎついところもなく、みんないい子なので、鬱屈した子にはつまらないし、よく読める子にも物足りない。
あまり賢くないけれど素直な、年齢よりちょっと幼い子にオススメ。
大人にはつまらない。
Posted by ブクログ
高校卒業と同時に調理師免許が取得できる高校の食物調理科、通称ショクチョウ生30人の生徒たちの奮闘。
学内で500円で販売するお弁当作り、
担任の小梅先生のお見舞いにみんなで考えた梅レシピ。
保護者試食会に卒展。
めまぐるしい毎日を生き生きと、怒られたり失敗も反省も多いけれど、料理人になるためにはそれも必要な過程であって、常に頭の中は料理のことでいっぱいな青春。
そういう学校って実在するんだね〜。
あんまり文章的には魅力ないけど。。。
なんか登場人物がまっすぐすぎて不自然だけど。。。
卒展の麻婆豆腐が食べたくなった〜)^o^(