カール・マルクスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これはまたとんでもなく面白いものを呼んでしまったな。マルクスの文章はその茶目っ気溢れるともすると過剰すぎる演出が読みづらさにつながっているので慣れるまで大変だったが、翻訳の素晴らしさと文章に埋め込まれる形で読みやすくなった注釈や補完がとてもわかりやすくしてくれている。
頭の中ではトランプとタカイチサナエをはじめとするポピュリズム政治家たちとの溢れる共通点と、さてそれで百年以上経った現在この本の中でクソミソの扱いを受けているナポレオン三世の時代から為政者や社会がどう進化しているのかということを常に考えながら読んでいた。
結論は言わずもながむしろ劣化しているのではないかという絶望的な見解だ。いやは -
Posted by ブクログ
これはダメだな、と思った。
社会の歴史を階級闘争の歴史という。
その時点で眉唾だと思った。そして、だからこそ興味を惹かれた。何故、闘争を歴史の根本などというものに大勢が魅せられたのか。
封建主義から資本主義へ、そして共産主義へ、というのはよく整理されてるように見える。
でも、封建主義から資本主義へ、というものは、持てるものと持たざるもの、という構造の中身が入れ替わって関係が変化した、というものであって、その先に持てるものと持たざるものとの構造の解体を見出すには無理がある。
暴力を革命の装置として想定することは、ある意味、やむを得ないと思う。それでも、暴力とは、世の初めに隠さないといけないのだ。 -
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Posted by ブクログ
カール・マルクス(1818-1883)による19世紀フランスの階級闘争に関する同時代批評、1852年初版。1848年の二月革命に始まる第二共和制が、如何にして1851年のルイ・ボナパルトのクーデタによる大統領独裁と第二帝政を帰結することになってしまったのか、を論じる。19世紀フランス政治史について相当程度精通していないと、マルクスの文意を正確に捉えることは難しいが、巻末の年表(「政治党派と階級的基盤」「時期区分と階級闘争の構図」)が補助として役に立つ。
刻々と変化する情勢の中で繰り広げられる各階級の政治闘争の錯綜した様態が、マルクスの一種異様な情念とともに描かれており、それがいっそう本書を読 -
Posted by ブクログ
資本主義は、資本を蓄積することにより成功を収めるが、資本の蓄積は労働者の搾取によって生じていると批判している。資本家は資本を増大させることを目的とし事業を行っているという分析は的確であると思う。産業革命後のイギリス労働者が、いかに悲惨な生活を強いられていたかを理解した。また、これは江戸から明治期に来日した欧米人の数多くの手記の内容とも一致する。
ソビエト崩壊後のマルクスの評判は悪いが、資本主義について的確に理解しその重要性をわかった上で批判を展開しており、決して浅はかな論理ではないことが理解できた。
「生産過程をたんに継続するだけで単純再生産を行っているならば、遅かれ早かれ一定の期間の後には