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「妖怪がヨーロッパに出没する。共産主義という妖怪が」──妖怪は再び召喚されるのか? その真髄にあらためて分け入るために〈今〉の日本語で読む。付論・柄谷行人「なぜ『共産主義者宣言』か」。
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Posted by ブクログ
マルクスの思想が所謂、共産主義や社会主義とは何の関係もないことが明確に確認できる本。 200年経ってもこの本は新しく、永遠に達成されない究極の自由を描いている。 恐らく、マルクスは加速主義にさえも鉄槌を下すだろう。。
これはダメだな、と思った。 社会の歴史を階級闘争の歴史という。 その時点で眉唾だと思った。そして、だからこそ興味を惹かれた。何故、闘争を歴史の根本などというものに大勢が魅せられたのか。 封建主義から資本主義へ、そして共産主義へ、というのはよく整理されてるように見える。 でも、封建主義から資本主義へ、...続きを読むというものは、持てるものと持たざるもの、という構造の中身が入れ替わって関係が変化した、というものであって、その先に持てるものと持たざるものとの構造の解体を見出すには無理がある。 暴力を革命の装置として想定することは、ある意味、やむを得ないと思う。それでも、暴力とは、世の初めに隠さないといけないのだ。暴力を公然と認めるところから始めた世界から暴力がなくなることはありえないだろう。 暴力は肯定するのではなく、矛盾として残しておかないといけないのだ。 とはいえ、自分としては、今の資本主義を肯定するわけでもない。資本主義も共産主義も、寿命が違うだけでどちらも破綻している。 共産主義者宣言の妥当といえるところは、資本主義への糾弾という意味でだろう。 「つまりは、社会の圧倒的多数の人間が財産をもたないことを必然的前提条件とするような財産を廃止しようとしているといって、諸君は、われわれを非難しているわけだ」
資本主義のリスクを鋭く指摘した第一章は、現代社会を見事に予見している。二章以降は、当時の思想・政治体制に不勉強なこともあり、難解であった。 柄谷行人氏の寄稿文を噛み締めている。「暴力革命」は否定されるべきだが、資本主義の暴走を抑止するこの思想は冷静に再評価されるべきなんだろう。
教養としてと思い手にとった一冊。註を引きつつ、知識を補いながら面白く読み通した。特に第2章の対立関係や搾取からの解放、マルクスが掲げる方策に対して「いやあ現実的には無理だろ~」とその高い理想と抽象さに突っ込みつつ。それにしてもなぜ「共産主義者宣言」?読むなら同時代の作家の著作でも良かったはず。一つ思...続きを読むうのは、働いていなければ絶対に開くことはなかった。
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