あらすじ
男子の普通選挙が実現した共和制下のフランスで、ルイ・ナポレオンのクーデタが成功し、しかも、この独裁権力が国民投票で圧倒的な支持を得たのはなぜか?この問いをめぐるマルクスの自由で饒舌な語り口は、つねにレヴィ=ストロースやE・サイードのような思想家たちのインスピレーションの源泉でもあった。
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Posted by ブクログ
読む前にWikiのナポレオン三世の項目は読んで、一通り第二共和政から第二帝政にかけてのフランスの状況は復習していおいた方がいいと思います。当時の状況がある程度把握できていないと読むのがつらい。
Posted by ブクログ
これも政治学のゼミで読んだものです。
今まで読んだ本の中で1位か2位を争うぐらい
難しい本でした…読むのに本当に一苦労しました(・ω・;)
で、そんな難しい本なのに
この本の3~5章の内容を
まとめて発表する担当になってしまって。
もう本当に泣きそうなぐらい大変でしたが
逆に深く読むことによって内容がわかるようになり、
その後はとても楽しく読むことができました。
一番有名な文章はこちら。
「歴史は繰り返す。一度は偉大な悲劇として。
もう一度はみじめな笑劇として。」
この本はその「偉大な悲劇」である
ナポレオンの登場と、「みじめな笑劇」である
ボナパルトの登場を比較しながら
ボナパルトの行った政治を見ていく、というもの。
いわゆるルポです。
面白かったのは、マルクスの独特な言い回し。
(まぁこれがこの本を読みづらくしている原因でもあるんですが。)
たとえば、王政派を説明するとき
「古めかしいオルレアン朝や正統王朝のお仕着せを再び身につけ,
古めかしい馬上試合を再演している。」と述べている。
だがその裏では「王家を敬礼で片付け」とあり、
王政派の行動の二面性をうまく表現できているなぁと感心。
この本におまけ(?)として載っている
柄谷行人著の『表象と反復』も面白いらしいですが
まだ読んでません。楽しみです。
Posted by ブクログ
岩波文庫で、二度読んだ。
平凡社で新刊が出たのでこちらも購入して読んだ。
ということは、都合3回読んだことになる。
ここに描かれるルイ•ボナパルトは階級闘争の中で偶々祭り上げられただけの平凡で馬鹿な男にすぎない。
マルクスの興味は、歴史上の登場人物には向かはない。
彼の関心は、民主主義を崩壊させた階級闘争過程にしかないからだ。
ルイ•ボナパルトという、下手をしたら江戸幕府を牛耳ってフランス帝国による明治維新を断行したかもしれない怪物に焦点を当てたのが、鹿島茂の怪帝ナポレオンだ。
この二著はセットにして読まなければならない。
1848年の革命から、1851年のルイ•ナポレオンによるクーデタまでを、何と一千年に一人の大天才(吉本隆明)マルクスが、ジャーナリストとしてルポしてくれるのだ。
こんな歴史読み物は他にない。
マルクスの著作の中では圧倒的に読みやすい。
しかし、当時の常識を前提にして、革命=民主主義の簒奪を皮肉な口調で語っているために、スラスラ読める代物ではない。
そんな時、鹿島茂の著作が力強い導き手となってくれるのだ。
鹿島茂の著作を副読本とする所以だ。