阿部智里のレビュー一覧
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ネタバレ澄尾…。
おそらくちゃんと順番通り読めてるはずなので「弥栄の烏」で凌雲宮が襲撃されて諸々あった後の気持ちで読んでたら大鬱かましてたはずの雪哉が蝉食わされてて泣いた。いい閑話休題だった。
蝉食わされるやつ以外きつい話ばっかりだったけど、どれもわずかながら希望を湛えて終わる感じで救いがあったので全部良かった。
八咫烏シリーズって登場人物の一人一人にしっかりした考えや信念があってストーリーの都合で動いている感じが一切しないのが本当にすごい。澄尾…。生きている。本人たちの意思で生きているところを切り取って本にしてるみたい。読むといつも打ちひしがれる。澄尾…。
澄尾、これ以上心を持っていくのをやめてくれないか。
正直山神にやられるまで山烏出身ながら実力で若宮の近習になり小柄だけど腕っぷしは一流の頼れる武闘派ニキ(苦労人)かあ〜って感じだったのに。山神にやられてそのままフェードアウト退場するのかと思ったら全然甘酸っぱい話あってやばすぎ。そして男らしすぎ。ラスト3ページくらいの描写キレキレでずっと頬肉噛んでた。
何一つ思い通りになってないのに向日葵みたいに笑える男の人生、ハッピーエンドじゃないと許せないんだけど?
澄尾!!!!!!聞いているのか!!!? -
Posted by ブクログ
今から読む人がいるなら、
これだけは言っておこうと思う。
≫ これは、松本清張賞をとってるんだぞ!!!≪
色合いを抑えたきれいな絵の表紙
八咫烏シリーズというからには、和風のファンタジーなんだろう
人気だし、読んでみるか!
軽い気持ちで読み始めたけれど、物語は3分の2を過ぎたあたりで、全く異なる顔を見せはじめた。
思い返せば、片鱗はあった。
読みながら、ずっと思っていた。
どうしてわたしはこの人に、
少しも感情移入したり魅力を感じたりできないのだろう
その違和感をもっと突き詰めても良かったのかもしれない。
そう、これは、松本清張賞をとっているんだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫版解説山口奈美子氏(書店員)が熱い(笑)
テーマソング はじめてのおつかいに笑った!なるほど。
本作、大分登場人物増えていたけれど、皆キャラが濃くて、割と読み返さずとも覚えていられるの凄い。
長束の存在が霞む。。
『路近の行動原理がやっと理解できるぞと読み進めたのですが、最終的に、「やっぱりこいつ怖い」と思ったことをここに記しておきます。暴力ダメ絶対。』
浮雲やあけびとは違うIQ高いサイコタイプ??。。
清堅と長束と路近と翠寛。濃い。。飲み会とかしたらどんな会話が。。
奈月彦は、一歩引いて、上座で眺めているイメージ。
雪哉など年下といれば一緒に輪に加わりそうだが。
最後、間に合わなかった、とあるけれど、
本当、奈月彦が諦めずに理想をめざしていただけに、楽園となる未来がみたかった。
けれど、そんな中、路近を金属の部分で殴った翠寛が長束の側にいてくれたのは(笑)長束にとって、運のよいことだったのだなぁ。
それぞれの過去から、またこの世界についての新情報、新知識が。
ドロドロした世界を描かせたら天下一品。。
弱者の立場が辛い。
『「大人は、子供と違って逃げる場所がたくさんあるから。…子どもでは無いと言い張っている時点で、あなたは私にとって十分子供です。…大人に甘えておきなさい。」』
『「あんたのせいだよ、全部、あんたのせいだ。あんたが、私を鬼にしたんだ」』
『いつもこうして謝っては己の責任から逃げ続け、それで周囲を不幸にするのだろう。優しいだけでは人として不完全なのだということを、なんとも皮肉な形で学ばせてもらった気がした。』
『自分が我慢したのだから…同じ目に遭ってもらわねばならぬと考えているのなら、全く道理が通らない。まっとうな精神の者は、自分が嫌だったことを他の者にはさせまいと思うはずなのだ。』
『「そなたのいう道理とは、ただの理想だろう。現実とは違う。…人として生きていきたいのならば、まずは現実を受け入れ、今ある秩序を尊ぶことを学びなさい。」』
『気が強ければ殺しも平気だろうなとどいうが、そんなわけがないのである。これから先、なにか楽しいことや喜ばしいことがある度に、この糞みたいな男の顔がよぎるような人生を翠は送りたくなかった。』
『「君が思うよりも世界は広く、人の心は深遠だ。そう簡単に解るものじゃない。だから面白いんだろう?どうなるか分からないから」』
『「山烏は一日先、里烏は一月先、宮烏は一年先を見るので精いっぱいだ。ならば、その上に立つ者は、さらにその先を見据えなければなりません。綺麗ごとでもいい。こうしたいという理想を持って、そちらに進む努力をしなければ。少なくともあなたの弟は、それをしていた。それが分かっていらした。」』