阿部智里のレビュー一覧
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長束陣営を描いた今作。なぜ路近が長束に仕えているのか、やっとわかった。
そして、これまで雪哉と対立していた翠寛について深掘りされる。
雪哉視点では本当に憎くてたまらなかったけれど、生い立ちを知り、考えを知ると全く印象が変わる。読み終わった時には翠寛が大好きになっている。
やはり視点を変えるというのは大事で、一方向からしか物事を見ないというのは、何も見えていないのと一緒だなと思う。
皆自分の考えがあり、大切にしていることがある。翠寛も、雪哉も、奈月彦も、長束も、浜木綿も。
これから山内は滅びに向かい、たくさんの血が流れるんだろう。しっかりと見届けたい。
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Posted by ブクログ
「楽園の烏」の時代より以前、その間何があったのか?の答え合わせ。
一回読んでいるんですけど、一回目は正直あまり理解できなかった。後続のシリーズを読んでから、こちらを読み返すとしっかり理解が深まった。元々本を読み返すタイプではないが、このように一つの長編小説を深掘りするのも悪くないなあと初めて感じる。
浜木綿と一緒に姿を消した紫苑の宮であるが、物語後半、澄尾の娘となって現れる。
どのタイミングで、澄尾の家庭に預けられたのだあろう?そしてどうやって?誰が仲介した?
その疑問は確か、亡霊の烏に書いてあったような気がする。すると今度は亡霊の烏をまた読むんかーい。堂々巡り。奈月彦が死んだ後、急に10年経ってしまったので、「烏の緑羽」の方こそ、読み返す必要ありかも。
「亡霊の烏」で登場する澄生が紫苑の宮だったとしたら、あんなに人格変わって、雪哉を敵視するだろうか?この章では「ゆきさん・・・」って慕ってたのに。
だから、亡霊の烏に出てくる、「自称・澄生」は、偽物のような気がしてならない。 -
Posted by ブクログ
このシリーズ、長らく読んでいなかったためか思い出すのに時間がかかってしまった
番外編が途中でいくつも挟まっていたからだな
奈月彦はいったいどんなふうに亡くなったんだっけとなかなか思い出せずにいた
読む進めるうちに思い出した。壮絶なシーンを
その時雪哉がいれば違っていたのだろうか
いや雪哉もきっと殺されていただろう
そうなると今のような話が続かなくなる
雪斎がどんなに情け容赦のない人物であろうと
奈月彦が生きていた頃の雪哉のことが頭から離れない
本当はいい人物なんだって
山内を守るために悪役をかって出ているだけだと
多くの登場人物が出ては消えても残っているのは雪哉だけだからか、尚更ヒーロー感がある
前巻まではこんな雪哉は嫌だと思っていたのに
金烏代凪彦が雪斎に意見を言いに乗り込んできた時、人払いをして凪彦を逆に追い詰めたシーンは何故か雪斎がヒーローに思えた
大きな力の前(雪斎)では、たとえ身分の高い存在(金烏代)でもひれ伏すしかないのだと
悪役の雪哉(雪斎)は嫌だと思いながらもつい応援してしまっている
そしてラスト、この巻のタイトルにもある“望月”について雪斎が言った
「満ちた月は、あとは欠けゆくのみだというのにな、、」
山内はどのように滅びていくのか
見たいような見たくないような、、
雪哉頑張れ〜 -
Posted by ブクログ
以下ネタバレです
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最初からずっと読んでいる八咫烏シリーズ。
雪哉が山内を守りたい理由は一生変わらない。決して己の私利私欲ではない。
博陸候がただの暴君だったとしたら、この物語の根本が覆されてしまう。何のための話だったのかと思う。
という期待で読んでいる。
正直、そこまで庶民の恨みを買っていたのだと驚いた。
澄生はなぜそんなに博陸候を恨むようになったのか、その理由が物語の中からは私はわからない。(昔の地下街整備のこと?)そのため、なんだか腑に落ちない感情で読んでいた。
忍の言うとおり、博陸候のやり方は一部の人からは冷酷に思えるけど、じゃあそれ以上の政治家はいるのか?と思うし、
博陸候の言うとおり、綺麗なままで生きている人に政治はできない。
これもおっしゃるとおり。
博陸候が引退したらもしかしてトップは「トビ」になるのだろうか?
ああ、梓のような女性になりたいな、と思いながら読んでいた。尊敬。
本当に悲しい結末でした。
やばすぎる。立ち直れないとはこのことだ。
博陸候は、茂さんも亡くしていると言うのに。
亡霊の烏を読んだ時はすでに、過去起きた出来事の記憶が薄れていたため、よくわからなくなった点もあり、「楽園の烏」を読み直している。
本書では澄生は「両親を殺された」と言っているが、若宮の死は確定しているとして浜木綿の死は不確かだ。とすると、誰かが澄生になりすましているのではないか?と思った。なぜかというと、「楽園の烏」に猿の残党が山内に潜んでいると雪斎が言っていたし、猿との戦の最後であろう生き残りが雌猿だったこと。また、当時子猿に出くわした時、殺さずに逃してしまった。との記載。
となると、やはり、本書の澄生は、猿が化けてなりすましている可能性。