小林有吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレサッカーで重要なのは、ボールホルダーを潰すことではなく、スペースを潰すことだ。
選手は点(ノード)であり、3人以上が集まって初めてスペース(面)が生まれる。言い換えれば、3人がスペースを作らない限り、それぞれは点でしかない。そしてスペースを潰すのも、チームで連携して行う。
つまり、注目すべきはボールではなく、人の動きなのだ。それもボールを持っていない人たちの動き(オフ・ザ・ボール)。
視野が広ければ広いほど、スペースは見つけやすくなる。チームが相手のスペースを潰すために連動するようコーチングする必要があり、それも自陣の攻撃スペースがよく見渡せる後方(DF)からの指示が攻撃において効果的となる。
怪我で調整中の一軍エース義経が2軍にやってきた。彼は圧倒的な実力で一人で相手DFを引き付け、FWにスペースを作り出す。メッシのような存在だ。しかし、そんな絶対的ストライカーの義経から「お前が羨ましい」とアシトは言われる。自分は誰よりも得点を決める自信があるが、それは11人の中の一人としての役割に過ぎない。彼が嫉妬するのはアシトと栗林だ。なぜなら、この二人は単なる11人の中の一人ではなく、コーチングとキラーパスという武器で11人、いや相手チームを含めた22人全員を動かす力を持っているからだ。
ここへ来て、司令塔、それも攻撃的なDFの司令塔というポジションがフォーカスされた。 -
Posted by ブクログ
5巻で覚醒した左のアシト(FW)、浅利(MF)、黒田(DF)の縦ライン。相手が守りを固めてきても戦術を共有した3人が連携すれば隙を生み出すことができる。後半残り15分で大量4得点の逆転勝利を収めた。
視野の広さはあったが、戦術面の欠如により個人技で突っ切ってきたアシト。6巻でチームとしての最小単位であるトライアングルまで戦術を拡張することに成功した。
そうか、この作品の成長物語は、主人公が持つ天性の才能である「全体像の把握能力(敵味方の動きの予測精度の高さ)」に、戦術面とメンバーの思考についての理解度(広さ)および解像度(深さ)を高めてこの才能に合致させていくストーリーなのか。
毎度、アシトに宿題が提示されて読者も一緒にその答えを次の巻までに探す流れもよくできてる。今回は若手のエース栗林のプレイスタイルの中でアシトがすぐに取り入れるべき仕草が何なのか?という宿題。
ーーパスはすべてゴールまでの過程に過ぎない。だからゴールから逆算して考える。
これが望2軍監督がアシトに送ったメッセージ。そして福田1軍監督が巻末に放った宣告、「DFに転向しろ」。
次の展開が楽しみ。