太田浩一のレビュー一覧
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ネタバレアルヌー夫人に冷たくされてはロザネット(高級娼婦マレシャル)の方へ、ロザネットに愛想をつかしてはダンブルーズ夫人の方へと、フレデリックはまるで「1848年のピンボール」のようだ。
八方美人の高等遊民=フレデリックは二人の女を手玉に取って、いっぱしのドンファン気取りだ。/
【ある日、たまたまフレデリックが自宅にいると、女ふたりがほとんど同時に訪ねてきた。母親が来ることになっているからと言って、マレシャルを外にだし、ダンブルーズ夫人には隠れてもらった。
やがて、そうした嘘が愉しく思えてきた。いっぽうの女に誓ったばかりのことを、もういっぽうの女にくりかえす。双方におなじような花束を贈る。ふたりに同 -
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ネタバレ小説自体は読むのは三度目(新潮文庫の生島訳と河出文庫の山田訳は既読)。この翻訳はとても読みやすかった。
読み終えるのに1ヶ月ほどかかった。中盤の農業共進会までに5日くらい、その後しばらく放置してたまに少し読み、ロドルフと懇ろになって以降最後までを3日で。
集中すればもっと早く読めただろうが結果的にはこのペースでよかった気がする。エマの死後、シャルルの回想に現れる、まだ結婚する前のエマを彼と同じように懐かしむことができたのは時間が空いたからこそ得られた効果だったと思うから。
覚えているところと、すっかり忘れていたところがあった。
中盤まではよく覚えていた。ロドルフの逃走やレオンの尻込みは、忘 -
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読み終えるまで大分時間がかかったが、読み終えて読んで良かったと思える本だった。エマのシャルルに対する背信的な情事がいつ発覚し結末を迎えるのかと思いながら気の重さを感じながら読み進めるのだった。やはり読後はやるせない寂しさがどうしても残る。
しかし多彩な描写や豊富な語彙に引き寄せられ読書本来の楽しさや学び、恩恵を感じ取る事が出来た。
後書きで参考となる実話が存在した事を知り、この小説が発表された時、フランスの品位を貶めるのではないかと裁判沙汰になる程センセーショナルな存在になったと、それも理解出来そうである。
フランスにはフローベールという偉大なというか特異なというか作家がいて、その代表作を読ん -
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やっと、『ボヴァリー夫人』にたどり着いた!
これも、「『ボヴァリー夫人』のここが読みどころ! 訳者・太田浩一さんを迎えて」のイベントのおかげだ。/
だいぶ前にサルトルのフローベール論『家の馬鹿息子』の一、二巻を読んだが、実はそのときはフローベールの作品を一作も読んでいなかった。
今思えば、なんてでたらめな読書をしていたのかと悔やまれるが、そんなわけで、今度『家の馬鹿息子』を最初から読み直すにあたっては、どうしても事前にフローベールの作品を読んでおきたかった。
以前、『三つの物語』だけは読んでいたのだが、やはりそれだけではなんだか足りないような気がしていた。
ちょうどそんなところへ、今回のイベ -
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モーパッサン傑作選の三冊目であーる
うん、ほんとに傑作ぞろいでしかもめちゃくちゃバラエティ
光文社仕事できすぎやしないか?
いや違うな訳者であり選者でもある太田浩一さんか偉いんだな
訳文もめちゃくちゃに読みやすいし
あ、でもやっぱりそんな太田浩一さんを選んだ光文社が凄いんだな
と言うわけで光文社の手先としての仕事を存分に果たしたところで、モーパッサンであーる
あのヒゲのおっさんであーる
ほんとにねどの短編も面白かったのよ
んでやっぱりモーパッサン頭おかしいわと思ったね
で、モーパッサンはほんとに精神疾患を患い自殺未遂とかもしてるんで、軽々しく扱えないんだけども
やっぱりなんていうかこうい -
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・翻訳がすばらしい。とても読みやすい&わかりやすい。
・「オリーヴ園」がとくによかった。
・ハイライト:
いまだって、わたしの横でやきもちをやいていらっしゃるのではありませんか。それはわたしを自分のものにしたいからではなく――そうならば、こちらも拒んだりはしなかった――わたしをぶざまな姿にしたいからなのです。
まあ、この劇場を見てみたまえ。ここには、われわれが創りだした人間世界がある。永遠の運命をつかさどる神が知りもせず、予想もしなかったものだ。われわれの精神だけが理解しうる世界だ。この、しゃれた、官能的で知的な娯楽は、不満と不安をもつ小動物である人間だけのために、人間だけによって発明され -
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ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
Σ(゚Д゚)
なんだ…モーパッサンか…
奥さんに怒られてるのかと思った
「もう!父さん!」
はい、コツコツ光文社古典新訳文庫のお時間です
今回はモーパッサンの『脂肪の塊』です
おフランス文学ざます
ボンジュールマドモアゼール
シャトーブリアーン
フランクシナトラ―ン
ざます
実はこの『脂肪の塊』は先日読んだ月村了衛さんの『半暮刻』に登場する一冊なんです
主人公のひとりが過去に犯した罪と向き合い更生への道を歩み始めるきっかけとなった、物語の中で非常に重要な位置を占める一冊なんですね
ほんまかいな?
まぁまぁ酷いことやってます
刑務所にも入って -
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ついに…読み終えてしまった…!めちゃくちゃにおもしろくて、素晴らしい作品…
①ダンブルーズ氏の葬式における描写。
・フローベールの死に対するあっけない滑稽な描きかた。『ボヴァリー夫人』でも死人の扱いはさっぱり、淡々と扱う。死にゆくまでの肉体的な苦しみは丁寧に描くものの、死そのものに対する厳かな目線はない。
「小石まじりの土がかけられた。これでもう、だれひとりとしてこの男のことなど気にかけないのだろう。」
という文章に見られるように、死んでしまえばおわり、という達観した死生観がみられる。⇔だからこそ、生きている間の滑稽なまでの生にしがみつく動き、がおもしろい
・葬式の「形式」を批判。参列した人 -
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9月9日に日仏会館で開催されるイベント「日仏の翻訳者を囲んで」 (講師:太田浩一)に参加するために読んだ。
また、サルトルのフローベール論『家の馬鹿息子』を読む準備としての意味もある。
この物語はフランスの二月革命(1848年)頃を時代背景としているので、その時代の予備知識を補うために『クロニック世界全史』を読んだ。
以前からフランス革命には興味があったので、当時の世相の一端を知ることができるこの物語は、まさに一粒で二度美味しい作品だ。/
大学入学資格試験(バカロレア)に合格したばかりの青年フレデリックは、美術商アルヌーと知り合い、その夫人に心惹かれる。/
◯「人間の欲望は他者の欲 -
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コツコツ光文社古典新訳文庫シリーズでござい
今回はモーパッサンの中・短編集
あー、レビューを書き始めるまではフランス文学などにはこの先も縁がないであろう輩たちのために、一番長い中編の『遺産』のあらすじやらなにやら書こうと思っていたのだが、いざ書き始めたらやはりめんどくさいのでやめる、笑う
なんていうかね、人間の愚かしさみたいなんが内包されていたような気がしないでもない
そして、当時のパリで流行ってたんかい!ってくらいハッキリとした結末を書かずに終わる作品が多い
どっちにも取れる
後はお任せしますスタイル
この後主人公は幸せになったのかそれとも不幸せになったのか?おい、筋肉どっちなんだい? -
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1877年から1884年にかけての作品を収めた短編集。
なるほど、この「新訳」はとても読みやすい。新潮文庫のモーパッサン訳はやはりもう古びてしまっているのか・・・。日本語の世界がどんどん「簡単な」方向に推移してきたのだということを再確認した。
中編「脂肪の塊」は遥か昔読んだものだが、中身を全く覚えていないので面白く読んだ。ここでの人びとの娼婦に対する酷薄さは、集団心理に由来するものだろう。
エミール・ゾラは常に「破滅」への執拗な意志を持っているが、モーパッサンはそれほどでもない。同じように世間に対してペシミスティックな思いを抱いていたかもしれないが、モーパッサンには人情への肯定的な部分 -
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モーパッサンによる、約150年前の短編、中編小説集。どれもとても興味深く読めたが、特に「遺産」と「パラン氏」がよかった。遺産は、夫婦と、それを取り巻く人間たちがめまくるしく変わっていくところに楽しさを感じ、落とし所がとても気になって一気に読んでしまう。一方、パラン氏の方は大きな変化はないがやはり結末がとても気になる展開。主人公の丁寧な心理描写によりより主観的に読めるからかもしれない。短編だが「難破船」も心惹かれる。手紙を受け取るところからの始まり方もいいですね。
古い小説に共通するが、本書もその時代をあじわうことが出来て良い読書時間を過ごせました。