森本正史のレビュー一覧

  • 21世紀の資本

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    ネタバレ

     格差が生まれる原因に興味があり読んだ。
     多くの人が望む資本の蓄積に拡大再生産する性質があり、放置すると格差の固定化につながる、との結論は驚いた。

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    2025年06月09日
  • 21世紀の資本

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    データのまとめ方が秀逸。
    そして、恒常的に資本収益率が経済成長率を上回る状態が世界各国に何をもたらすかということを真剣に受け止めなければならないのだと理解した。
    格差社会化は日本に限った話ではない。これが行きつく先はどんな世界なのかと思うと希望がなくなってくる。

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    2025年05月12日
  • 資本とイデオロギー

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    931ページの大著。「21世紀の資本」の続編。
    当然熟読は不可能。
    しかし、全頁間違いなく眺めた。
    ピケティの思考プロセスを追うことだけはできたと自負している。

    テーマは「格差」。
    私の問題意識でもある。
    ピケティはこの問題を、古今東西の格差の歴史を追いかけながら、分析を深める。
    格差を正当化するのは「格差レジーム」、格差はイデオロギーだと看破する。

    1950年から80年はそれ以前と比べ、格差が低い水準だった。
    それが今日拡大するきっかけになったのはレーガノミクス。
    このあたりは自分もリアルタイムに覚えている。

    累進課税こそがやる気を失わせ、経済発展を削いでいる。
    課税を低くすれば、能力

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    2024年08月02日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    障害者と支援者のところが理解しやすかった。ポリコレやDEIに限らず、事態を悪化させるのは当事者ではなくいつもその外野で、さらにその外野はたいてい自分のことを当事者の代理人と信じて疑わないところが問題なんだよなー。同時に、もし糾弾されたら、知らなかった、では済まないこともよく承知しておいたほうがいい(これはわたしへ言っている) 無知は罪なんだよ

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    2024年07月22日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    読み始めは、少々難解だなと感じました。
    ですが、読み進めていくうちに、昨今のポリコレに纏わる話を聞く度に感じる違和感の原因がわかった様な気がします。

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    2024年05月28日
  • 資本とイデオロギー

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    『21世紀の資本』に続くトマ・ピケティの超大作。欧米の他に中国、インド、日本、南アフリカなどについても経済の格差に主眼をおいて歴史的に分析している。時代の変遷に従って、国民の資本格差がどうなっているのかを比較することによって普遍性を導き出し、解決策を述べている。分析は極めて精緻であり勉強になる。ピケティの主張はマルクス主義に似ており、純粋な資本主義、自由主義、グローバル主義は格差を広げるので、平等を追求する社会主義の方向に舵を切るべきというのが結論となっている。自由と資本主義は強力であり、ピケティの主張では競争力を低下させ国力を削ぐだけになるように思われる。ピケティのいう「参加型社会主義」の地

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    2024年05月12日
  • 21世紀の資本

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    8年ぶり再読。2024年現在の状況は日経平均最高値更新、なかなか増えない名目賃金とまさにr>gの世界であり、ますます本書の指摘通りとなっている。

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    2024年03月26日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    とにかく読むのが大変だった本。特に序盤、批判対象が何であるのかを掴むのが非常に難しかったけれど、後半に向けて対象が一つに集約されているのでそれは解消された。と同時に、対象が何であるか分かりにくくなるのは対象に明確な定義・名称がない為ある程度仕方のない事だとも納得できた。これまで読んできた書籍の中でも恐らく同じ対象に対してあらゆる名称が使われていたし、対象者自体が同じ言葉を使っていないのだからこの場合は仕方がない。本書では名称は<理論>と呼称している。最終的には面白く読めた、けれど結言にはやや同意しかねる。それと、とにかく全体を通して言葉がきつい。

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    2023年01月23日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    本書の訳者解説がWEB上から早々にキャンセルを食らったという笑えない話になっていてある意味話題の一冊。これは海の向こうの話ではあるが、日本でもここ二、三十年で左派の色合いが随分変わってきた事に気付かされる。8〜90年代に盛んだったスキャンダルやエロなど何でもありの冷やかし的な姿勢は影を潜め、ジェンダー周りなど特定の領域で実に活動的で「真面目な」左派が世間に対して非常に攻撃的な言辞を吐く姿が目立ってきた。世界の潮流は確実に繋がっていそうだ。

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    2023年01月19日
  • OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

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    前半はOPENな社会とその効用について歴史的に振り返り、後半はそれに対する抵抗勢力やオープン性が継続しない理由についての考察となっている。
    個人的には、主にネットやSNS等で絶えない紛争について、なぜそのような分断が深刻化するのか俯瞰的に眺めた箴言に膝を打った。

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    2023年01月09日
  • OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

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    オープンの良さとオープンにできない要因が共感。内容を急いで知りたい人は山崎さんの訳者後書を読むと要点分かります。

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    2022年07月23日
  • 21世紀の資本

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    時間が有り余っている学生時代に読めておけて本当に良かった。

    r > g の原則を知らずに社会人として社会に放り込まれていた可能性を考えると怖くなる。
    中々裕福になれないやるせなさを感じるも原因は分からない。なぜなら資産の大半は上位層がガッツリ確保しており、それを使って芋ずる式に不労所得を蓄えているのだから。

    歴史から得られる原則と、信用性の高い数字と向き合う大切さを学べた。
    様々な事象や通説が重なりあって経済は動いている。

    あとは読解力がかなり増した気がする。本書を読む前後では、他の本を読む時の理解力が断然に違う。

    本書に出会えたことに感謝を。

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    2021年04月19日
  • 21世紀の資本

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    5年以上、積読だった本。きっと一人じゃ読まないままだ、と思い友人を巻き込みたった二人の読書会を企てました。二週間に一部ずつ読んで、週末2時間zoomで語り合うという方式です。全4部構成を4回で読み終わりました。ものすごい達成感!ノートを取りながら読書したの学生以来か。夜、夕食後に自宅で集えるzoomという仕組みに感謝。いやいやこの試みに付き合ってくれる友人の存在することが最大の幸せ。大昔、パルコのコピーに「本読む馬鹿が、私は好きよ。」というのがありましたが、本を読む馬鹿仲間は宝物です。この読書会と同時に読んでいた「人新世の資本論」でピケティの新刊「資本とイデオロギー」が出ることを知り、次のテキ

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    2021年03月30日
  • 21世紀の資本

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    ようやく読み終わった。
    めっちゃおもしろかった。
    しっかり知識つく系の本はしんどいけどおもしろい。
    めっちゃおもしろかった。

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    2021年03月09日
  • 21世紀の資本

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    「資本収益率が経済成長率を上回っている状態だと、どんどん格差が拡大していく」ということの問題点と解決方法が提示された本。
    私個人的には格差社会などの社会問題が極限の状態にまで行きついたら、暴動や反乱、カリスマ指導者によって現状が打破されるといったイメージがあるが、著者は歴史的事実と彼が考えた合理的な制度の提案で解決方法を述べている。
    自分の生活を豊かにするために資本収益に手を伸ばしてもいいが、その一方で貧しくなっていく人もいることになる現在の経済のありかたに疑問を持たなければという視点が生まれる一冊でした。

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    2020年10月10日
  • ナチス 破壊の経済 下――1923-1945

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    下巻の本書では、第三帝国の第二次大戦での、初めての大勝利だった対フランス戦から、同帝国崩壊までを著しています。上下巻でそれぞれ700ページ以上あったので、まず読み終えた達成感があります。ナチスに関する事前の予備知識は殆どなかったものの、訳者あとがきで現在でのナチスに関する各専門家の一般的な考察も大雑把ではありますが読めたので、本書の革新的なナチス経済の見解との違いをよく知ることができました。補遺にあるように多くの経済的な数値から導き出される当時の連合軍相手に戦った時のドイツの逼迫した経済状況は、もはや異常なものであり、国自体が日を増すごとに衰退していく様子がはっきりと分かります。本書は、ナチス

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    2020年03月15日
  • ナチス 破壊の経済 上――1923-1945

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    これは、凄い一冊です。上巻の本書ではヒトラーが総統に就任する直前からの1940年までのナチスドイツの経済状況を詳細なデータを基に、分析しています。例えば、ヒトラーの公共事業では高速道路の「アウトバーン」が有名ですが、それも詳細な雇用データによると、公共事業と呼べるほどの雇用は生み出しておらず、経済政策としては、殆ど成り立っていないことが本書では分かります。その他、ドイツが常に外貨不足で苦しんでいる状態で、幾つもの苦肉の策を編み出しては、失敗していく様が詳細に著されており、只々瞠目しました。蛇足ですが、本書の文章はやや難解な印象を受けるので読みにくさを感じる方は多いかもしれません。

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    2020年02月21日
  • 21世紀の資本

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    世界的ベストセラー本、話題にもなった。
    労働生産性と資本収益率について、論じている。
    世界的な税制を考えるきっかけとなった本。

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    2020年02月08日
  • 21世紀の資本

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    富の分配について、歴史的な観点から分析を行っています。ややこしい数式はさておき、資本所有における格差の大きさがポイント。ピケティ現象が政策に反映されることはあるのだろうか。

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    2020年01月08日
  • 21世紀の資本

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    フランス人経済学者による、資本主義について書かれた本。
    著者は、r>gという不等式を使って、過去に蓄積された富が、労働賃金の成長より上回ることを問題視している。フランスをはじめ、イギリス、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ諸国、あるいは米国、日本などに関する豊富なデータをもとに、論理を展開しており、論理的で説得力がある。問題解決策として、累進的な資本税の導入を主張している。
    マルクスやレスター・サローと資本主義に関する分析は大きく違わないと思うが、不完全にしろデータの裏付けがある分、より学術的アプローチに挑戦していると言えるのではないか。

    「資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生

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    2018年10月30日