橋本恵のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前巻から6年後が舞台の今作。ダレンはクレプスリーとともにシルク・ド・フリークを離れてヴァンパイア総会の行われるヴァンパイアマウンテンを目指すという旅路の4巻。それまでとは一気に雰囲気が変わる。
少しずつヴァンパイアの社会のルールや、クレプスリーとガブナー以外のヴァンパイアについても知ることができる。これからはヴァンパイア社会が舞台の中心になっていくのだろうか。
ヴァンパイアマウンテンの各部屋を巡るシーンが特に好きだ。
終盤、ダレンは大人のヴァンパイアたちに認められるために試練を受けることとなる。
「自分の力を自分自身にしめすためなら、死をかくごしてもかまわない」
というダレンの言葉がどのように返ってくるのか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスティーブの逆恨み度合いが酷すぎる笑
懐かしの我が家を訪れてみると、両親は引越しており、今は妹アニーとその息子が暮らしている。息子の父親は、家族間では分かっているのかもしれないが、近所のおばさん的には不明らしい。
ベランダ越しに姿を見届けて、会いたい衝動を抑えて立ち去るダレン・シャン。妥当。
その父親は誰か。パパ…笑
なんということか笑
ミスタートールが結構語ったとはいえ、それならまぁいいかという感じでエバンナも決定的なことを結構語り、そんな話しちゃってええんかい!と突っ込みたい。それを聞いた上で、ダレン・シャンが抗えるのか。
「怪物というものは、最初から怪物として産まれてくるわけじゃないんだよ。ふつうに生まれて、大きくなり、成熟するにつれて、怪物になるんだ。」p251 -
Posted by ブクログ
ネタバレ副題では黄昏のハンターとあるが、どちらかというとハンターはおまけで、魔女・エバンナの方がメインに相応しい出会いだった。
野性的なバンチャ元帥とも出会い、共にバンパニーズ大王へ挑むことになる。
このバンチャ元帥の一番の敵が“太陽“であり、200年以上も太陽に戦いを挑んでは焼かれて数日寝込むというのを繰り返しており、このエピソードでもうこのキャラクターを好きになってしまった。
ミスタータイニーの力に関して謎が深まるばかりだが、それ以上に今回の話の冒頭ではハーキャットがスラスラと会話していて2巻のエブラとの仲を思い出すほどであり、6年バンパイア・マウンテンにいたとはいえ、凄い変わりようだなと驚いたが、ミスタータイニーと再開してまた元に戻りつつあり。彷徨う死者の魂、杭の悪夢をみる、バンパイア・マウンテンが心地よい、エバンナと過去に会ったことがある、タイミング的にそろそろ自身が何者か思い出すべきだろうとミスタータイニーが仄めかすなど〜あの人なんだろうなと思うが、認識したらどう変わるのか楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ"いいか、ダレン・シャン、好奇心はほどほどにしておけ。好奇心は、九つの命を持つネコもころす威力があるんだぞ"
"この世に不変のものなど、なにもない。人間の見てくれだって、そうだ"
作品全体を通すこのテーマが好きだ。第二巻から登場するミスター・タイニーの言葉が好きかもしれない。
ファンタジーは現実の秩序と倫理観から離れたところにある。だから現実の秩序と倫理観を大切に生きている者の心を抉りかねない。
そのことを前提に置いて書かれているこのファンタジーシリーズはとても詠みやすくて好きだ。
子どもの好奇心は、時にその子ども自身も後悔させてしまう。
1巻から変わらないそのテーマが続く2巻。半バンパイアとなりながらもシルク・ド・フリークの面々と再会し、主人公ダレン・シャンは居場所と友達を得る。ただ、彼はもうバンパイアの怪力を持ってしまったので、人間の同年代の子と友達になることができない。
居場所となったサーカス、シルク・ド・フリークにも謎が多く、ダレンはもう闇の世界から戻れないのだとわかる。
しかし、第1巻のショッキングな描写を経てファンタジーの世界に足を踏み入れたからか、前の巻以上にするする読むことができた。ここは現実の倫理も秩序も通用しないすなわちファンタジーの世界。だからこそ闇の世界でありここは恐ろしいんだよということを子ども向けにわかりやすく伝える文体がとても軽やかだ。
友達を欲しがるダレンが本当にまだまだ子どもで、それでも自分がしたことの責任を取るために半バンパイアにならざるを得なかったというバランス感覚がとても納得いくもので面白い。
そして、そのバランスを少しだけ踏み越えるのがこの第二巻のラストだった。
ダレンは現実の秩序と倫理観から離れた存在にいよいよなった。だからこそできることも増えたけれど、そこには全体を通して後悔の念が漂っている。
マダム・オクタに刺されたのがダレンだったら、彼だってサムのように亡くなっていたのだ。
そうした「好奇心は九つの命を持つ猫をもころす威力がある」と言い続けるこのシリーズを、完結まで追いかけたいと思う。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ逃げ出すことに成功するも、体力が尽きたダレン・シャン。早速、4巻の狼たちと合流する。前巻でのクレプスリーとのやりとりを思い出し、これまでの一連のエピソードを思い出し、ダレン・シャンの成長を感じつつ、親離れ(クレプスリー離れ)の時なのかと切なく思う。
しかしまだ理想論や殺しは悪いことだというきれい事を今さら語っているので、まだまだだなといった感じ。
遂に炎のひつぎをクリアしてバンパニーズ大王が現れたというが、おそらくアイツだろうと思うとそっちはそっちでダレン・シャンのような物語が展開されているであろう、外伝が欲しいなと思った。いずれ本編で本人の口から語られそうだが笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレバンパイア女性が遂に登場するも、なぜ女性が少ないのかという理由が確かに、良い血と悪い血が存在するのであれば納得の理由だった。
そうなってくるとエラはなぜバンパイアになったのかも気になるが、戦いを好むバンパイア、しかもほぼ男性という環境なので、勝つか負けるか生きるか死ぬかという豪傑な性格が潔くて気持ち良い。クレプスリーは自身の師匠や元帥相手に、新たな一面が見れて面白い。今作では謎がたくさん散りばめられており、今後回収されていくのが楽しみだ。
↓ネタバレ
半バンパイアになったことを報告すべく、12年毎に開催されるバンパイアの集い(バンパイア・マウンテン)に向かう。ミスター・タイニーにリトルピープルを2人連れていくようにほぼ脅され、道中1人は死に、1人は喋りだし、ハーキャットと名乗る。到着後、中を案内してもらい色んなバンパイアも登場しつつ、エラとゲームで戦う。負けはしたが、度胸を認めてもらう。元帥らに呼び出され、ダレン・シャンについて報告する。クレプスリーは細かな説明を省いてダレン・シャンを半バンパイアにしてしまったことを正直に話すが、なぜそんなことをしてしまったのかは自分でも分からないという。処罰を望んだ結果、ダレン・シャンが試練を受け、自身にバンパイアの素質があることを示すことで良しとしようと決まる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレバンパニーズという新しい要素の登場。
そしてダレンに人間の恋人ができる。
親友・エブラを兄弟として蛇少年なのだと紹介すると、そんな差別的なことを言ってはいけないわ、と言われる。良い子ではあるが、寛容すぎて面白い。クレプスリーは相変わらず優しくて人間味がある。話が進むごとにクレプスリーのことが好きになる。
バンパニーズはヴァンパイアの中でも異端な組織で、人間の血を死なない程度にちょこちょこ頂くやり方はヴァンパイアらしくないし、1人の人間の血を全て吸い尽くすことでその人間の魂をも取り入れることができるが、それが弔いであり正しいやり方であるとして、血を吸う毎に殺す。
↓ネタバレ
クレプスリーが用事で街へホテルに連泊することになり、ダレンとエブラも来た。毎晩、夜になるとどこかへ行って遅くまで帰ってこないクレプスリー。その間、ダレンはデビーという人間の少女と仲良くなり、キスまでした。ある時、5、6人もの血が抜かれた死体が発見されたというニュースが報道された。クレプスリーの仕業かもしれないと疑う2人。何日か追跡した結果、魚工場で働く太った男を追跡していることがわかり、いよいよ殺そうとしていて止めに入ると、上からバンパニーズのマーロックが登場。
クレプスリーはマーロックの大量殺人を見かねて殺そうとしていた。ここはクレプスリーが生まれて過ごした思い出の地だったから。
マーロックにエブラが誘拐され、ダレンは選択を迫られるが、クレプスリーに計画を話して実行。
エブラを返す代わりにデビーを差し出すとしてマーロックを騙し、デビーの寝ているベッドと思いきや、デビーの血を塗ったヤギだった。
驚いた拍子にクレプスリーが現れ、うまく殺せた。
地下の水路で暮らしていたが、死体はそこに隠すことにした。見つかれば、バンパイアとバンパニーズのお互い干渉しない協定を破ったことになり、バンパイア将軍やバンパニーズ双方から狙われかねない。
デビーとその家族には睡眠薬を盛った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレクレプスリーが優しすぎる。
ダレン・シャンが、大人は友達がいなくても大丈夫だろうけど子供はそうじゃないんだ!と訴えているところでは、大人も友達は必要だよ!と私なら言い返したいところだが、クレプスリーは黙って聞き、子供時代なんて随分昔のことなので忘れていたが、子供から友達を奪うことがそんなに大変なことだとは思いもしなかった。なんてことだ…と後悔している。なんて良心的な人なんだ。
半ヴァンパイアになり、同年代の人間と遊ぼうにも力加減を謝って骨を折ってしまうし、友達が作れず、孤独というものを知って嘆くダレン・シャン。可哀想になるくらい後悔の言葉を述べるクレプスリー。そうだ、シルク・ド・フリークに行くか?と誘う。フリーク達が受け入れてくれるのは勿論だが、歳の近い蛇少年・エブラと友達になることができた。
(サムというサーカストレーラーを覗きにきた人間の少年とも友達になるが、悲惨な別れとなる。)
また、人間の血を飲むと本当に人ならざる悪魔のような存在になってしまうと、頑なに拒むダレン・シャン。しかし動物の血だけでは限界があり、人間の血を飲まない限りは身体が弱っていき、死に近づいていく。
一緒に寝ていたエブラの蛇の具合が悪いので、クレプスリーと寝ることになったダレン・シャン。寝ていると暗闇で何者かが口に何かを流し込もうとしており、飛び起きると、クレプスリーが血の小瓶を手にしていた。人間の血を飲まないといけないのに拒むので、こうでもしないと…と心配してやってくれたことだった。
病理学者の友人の元へ訪ねに行き、なるべく新鮮な死体から予備の血を瓶に注ぐがてら、ダレン・シャンも死者からなら抵抗が減るだろうとすすめてくれる。(断るが)
また、ウルフマンに襲われた時も最終的には助けにきてくれ、サムをどうするか、最大限配慮してくれた。
両腕を食いちぎられたR.V.はどうなったのだろうか?発狂したまま死ぬしかなさそうだが…助かって再登場してもおかしくはない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ幼少期にやたら流行っていたダレン・シャン。
当時は活字が苦手で読めなかったが、今なら読める!と読み始めてみた。
時期的にハリーポッターと比較しているレビューが多い。私はハリーポッター派だった。映画の力で原作も読むことができた。試しに調べてみるとダレン・シャンも映画化されていたとは!残念ながら、出来はイマイチらしいが…今からでもリメイクして欲しい。当時、あんなに人気だったのだから、ハリーポッターくらい力を入れれば絶対売れると思う。
1巻は、ダレン・シャンが半ヴァンパイアになるまでの話。奇怪なフリークショーからマダムオクタを盗むというのがまず有り得ない行動で驚くが、大の蜘蛛好きということと、スティーブというヴァンパイアに憧れる暴力的な少年と親友であることを考えると、辛うじて納得できる(?)。
序盤も退屈せず読み進められたが、やはりスティーブがヴァンパイアになりたいと交渉する辺りから話の展開が面白くなってきた。ダレン・シャンを半ヴァンパイアにするための儀式で、クレプスリーも痛がっているのが現実味っぽさがあって面白い。今後暮らしやすくするために死を偽装するが、スティーブにはバレており、俺がヴァンパイアになりたかったのにお前が奪いやがった。いつか復讐してやるからな!!と、ジョジョとDIOを彷彿とさせる別れ方をする。
ハッピーエンドではないと聞いているが、絶対スティーブが絡んでくるに違いない笑
死の偽装では、毒薬を飲んだ後、仕上げにクレプスリーが窓からダレン・シャンを投げ落とすのはシュールだった。それをもスティーブが目撃しているのは都合が良すぎるというか、クレプスリーは把握できなかったのかが気になる。そして、見た目は死んでいるが意識はあり、声もずっと聞こえているため、家族の泣き叫ぶ声などが全て聞こえるというのはなかなかの拷問。
クレプスリーがあっさりとフリークショーから脱退したのは意外だった。てっきり、団員の見習いとして旅をするのかと思っていた。(メンバー全員をわざわざ紹介していたので) -
Posted by ブクログ
ネタバレ"自分の命を投げ出してまで、あいつを救わなければならないほど、ぼくは悪いことをしたのか?
答えはイエス。やはり、イエスだ。"
このくだりを読んで、このファンタジーを読み進めることを決めた。
ハッピーエンドではないということだけ知っているダレン・シャンを読むこととした。その1巻目である。
ファンタジーは作者の倫理観や政治観が色濃くでるジャンルだと思う。ダレン・シャンは一応ローファンタジーだが、私はこの第1巻で作者の強い信念のようなものを受け取った。
たとえ子どもだとしても、その好奇心が全て良いものだというわけではない。冒険は楽しいものかもしれないが取り返しのつかない後悔を生むこともある。
大人が隠すもの、子どもが触れられないものに子どもの頃は憧れる。でもそれは本当に触れなくて良いものかもしれない。
全体を覆う「こんなことをしなければ良かった。あの時あんなことをしなければ」という後悔の念が魅力的だった。そう。ファンタジーの冒険なんて、本来したくてするものじゃない。好奇心がきっかけで転がり落ちてしまうことがある。好奇心のせいで、大切なものを失い愛する家族と別れてしまうかもしれない。外側の世界になんて、行かなくてすむなら行かなくて良い。内側が暖かいのならその場に居続けて良い。その上で、ファンタジーはそもそも不条理なのだと提示した上でヴァンパイアというファンタジーを描く。
私はここに作者の子どもへの丁寧な目線と、子ども向け作品を書く責任感を感じ取った。この作者、自分が子ども向けのファンタジーを描くことが子どもをワクワクさせることにつながるかもしれないけれど、同時に子どもの心を傷つけうるものだともわかっている。誠実な作家だ。
とにかくダレンのご家族がかわいそうなのと、スティーブがこれからどうなるのだろうという気持ちで第2巻を読もうと思う。
自分が子どもの頃何で読んでなかったのかを、冒頭の蜘蛛の説明を読んで思い出した。ここがうまく想像できなかったんだな。大人になると色んな場面が想像できて面白いな。
あと
"作品中の描写に対し、不快の念を抱かれる読者の方がおいでになるかもしれませんが、原作を重視し、原作者の意図を活かすことを考え、あえてそのまま掲載いたしました。"
という前書きを書いてくれる出版社と編集のことは信頼ができる。原作者を守るためにも、ファンタジーこそこの文章を置かないといけない時があると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一応作品にその手の描写(ぼかしてる)のが入るので
進める年代としては中・高校生向けだろうね。
ただしいえることは提示された運命は
確かに回避はできないものかもしれないけど
そこに新たな枝を伸ばせる可能性はあるということ。
かなり酷な行動であったけれども
ダレンは当初なるはずだった運命を
予期しない形で突破したのよ。
だからこそ運命を見られるエバンナを
奮起させることができて
その不備をしっかりついたうえで
あの時代へと戻したの。
これだけは覚えておいてほしい。
昨今のSNSのふるまい。
あるものに参加しているやつら
スティーブのようになりたければ続けなさいな。
必ずどこかの形で
反動は来るからね。