宮崎正勝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
数年前から全く成果の上がらぬ世界史の学びなおしをしているわけだが、本書は遂に出会った「学びなおしのための最適な一冊」だと個人的には思う。
一言でいえば、世界史をあらすじで辿っているわけですが、そのような試みをしている類書は山とある。
本書が違っているところは、このような言いようが許されるのであれば「世界史のメインストリーム」に的を絞っているところが、成功の要因である。
世界史入門と銘打った類書でよくあるのは、単に高校世界史をまんべんなく切り詰めて短くし、文章を平易にし、図解を増やして何となく見やすくしただけ。というか、薄味にしただけのものが殆どで、書いてあることは分かるが結局何も残らないというのが殆どだった。
本書は違った。
どのようにして現代の世界が作られてきたか?という観点で最も影響の大きかった時代の流れに的を絞っていること。更にそれを構造化し、大きな歴史の流れの枠組みを提供していること、そして常に前後の「流れ」に力点を置いて、あたかも一本の大きな大河のように連続した物語として歴史を読めるようになっていることが、圧倒的に類書より優れていた。
世界史をどう語るか?は無論、論者の数だけパターンがあると思うが、本書は、これから様々なパターンの世界史を学んでいくにあたり、あるいは各時代の詳細な歴史を学んでいくにあたって、最初に備えておくべき基本形として最適なのではなかろうか。
私個人でいえば、ようやく自分の中で軸となる世界史理解が本書で形成されたと感じており、なぜ早くこの本に手を伸ばさなかったのかと悔いているくらいである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ紀元前から現代までの人類史を海図の励起を通して、振り返った本、
庁舎は高校の教師を経て大学の教授となった宮崎正勝氏、2000年以上にわたる人類の通史を海図を通してえがくという視点が面白かった。
地図は自国を大きく捉えがちであったり、あるいは逆に未知の大陸が(未知故に)大きく描画されたりいろいろと本当の地形図を知る我々からは面白く歪められてきた。
そのなかでプトレマイオスの世界地図は正確なところも不正確なところも含めて後世に与えた影響が甚大であったことがわかる。
大航海時代に欧米はアジアに進出してきたが、あくまでの財をなすためであったことがよくわかる。
イスラム勢力が貿易を担っていたときは非人間的なことはあまりおこらなかったのに、スペイン、ポルトガル、オランダ、イギリス、フランス、アメリカが影響力を持つと。大虐殺、植民地化、奴隷、支配、などパンドラの箱が開かれたようにこの世の災厄が人類に降りかかる。
これは香辛料、貴金属、砂糖などの商品が換金制が高く、保存性があり、比較的軽いという理由によるのだろう。
話は面白いのだが、掲載されている地図が不鮮明でいまひとつ。本の値段が高くなっても大きな地図を載せてもらいたかった。