阿部彩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
下流老人よりも、下流中年の問題の方が深刻。
1度、非正規に落ちたら、戻ることのできない悲劇。上司からの罵倒や、職安からのダメだしなどの悲観的な話。コミュニケーション能力の大切さ。
差別や格差はいけないと言うけど、この先も解決されない問題と認識すべきではないのか。
非正規は正社員にならないといけないのか。もう10年以上も言われてる話だけど、なれないし、ならなくて良いのでは。
あまりにも、年配のひとたちの右肩上がりの時代の当然に付き合って、傷付かなくて良いのではないか。
誰かが何とかしてくれる。実際のところ、誰も何もしてくれない。結局のところ、自分しか信用できないと言うこと。 -
Posted by ブクログ
学生時代の読み残し。
まだまだ多くの人にとっては想像しにくい世界であろう「子どもの貧困」について、日本の現状を解説する本。
データが豊富で、丁寧に解説してくれているのでこの分野について興味をもった方が最初に手に取るにはとても良いと思います。
「総中流」の幻想からはだんだん解き放たれつつあるように感じる昨今ですが、
それでも貧困というものに対するイメージ自体まだまだ貧しいですよね。
日本政府が(というか自民党が)、そもそも視点として子どもの貧困対策というものを持ってこなかったというのは確かだろうけど、その背景にあるのは何よりも社会全体の意識の低さ。
ある程度は日々感じていたところではあ -
Posted by ブクログ
ネタバレ子どもの貧困についての記事等を漁っているときに目にした「社会的包摂」という言葉が気になり手にした一冊です。
教科書的なオーソドックスな流れで(悪い意味ではないです)「社会的包摂」について解説されています。
読んでいて中だるみしてしまうところもあるけれど全体的にわかりやすかったです。
「社会的包摂の観点のない貧困政策は愚策」という一節がすべてを要約していると感じたけれど、あわせてあとがきの最後、アメリカの慈善団体のエピソードにハッとしました。
ボランティアとホームレスの間に上下関係はあっても信頼関係はない。
「格差は貧困を拡大させて権威主義を蔓延させ、ひいては人々の信頼性を欠如させる」というウ