阿部彩のレビュー一覧

  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    「少子化大臣」よりも「子ども大臣」の設置。この言葉が、ストレートで分かりやすかった。直接、子どもの貧困に焦点を当てた対策の急務。離婚率増加、母子家庭の増大、養育費を踏み倒す元夫や養育を支払えない元夫の現実、母子家庭における母親のダブルワークやリーセントワークの問題。

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    2018年06月23日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    こどもの貧困について書いた本。
    格差と貧困の違いや、親の、特に一人親家庭の経済状況とこどもの貧困について、が前半で、
    それに対する政策について、が後半。

    前半が私の知りたいことでした。

    ちょっと前の本なので、紹介されている政策などが現状は更新があるかもしれない。

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    2018年01月20日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    昔は地縁、血縁が基盤であったが、いまは職縁の時代である。ゆえに失業はその縁を失うことであり、失業が長引けば友人付き合いも希薄になり、だんだん社会の周辺に追いやられてしまう。これを社会的排除と言い、対の概念を社会的包摂という。
    日本の相対的貧困率は16%である。つまり6人に1人が相対的貧困である。
    では残りの84%はどうか。この84%の層には貧乏が蔓延している。
    貧困は経済用語であり、貧乏は心の問題である。他者との比較から欠乏を感じるのが貧乏である。しかし、この84%の経済格差は小さい。この層は希望格差であろう。

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    2017年06月05日
  • 下流中年 一億総貧困化の行方

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    未来に希望が持てない、何となくそういう雰囲気が定着しつつあります。本書を読んで更に今後どうなっていくのだろうと、不安に思いました。誰もが貧困に陥る可能性があり、それは個人の頑張りだけでは解消できないところまできています。当たり前に働けば生きていける、そういう時代ではなくなってきているようです。
    ではどうしたら良いのか。それを皆で考えていかないといけないのです。

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    2016年11月13日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    貧困を学問的に追及すると、こうなるのね。貧困学入門。
    貧困の定義、その測定の方法論、社会との関係、政策への反映のさせ方、等々単に貧困といっても色々な切り口があることを知った。
    特に社会的排除と格差の理論はなるほど腹に落ちた。最も援助を必要とする人に基準を合わせれば皆が幸せな社会になる。情けは人の為ならず、と言うことか。
    ただ格差是正の恩恵は目に見えにくいから負担とのバランスに社会の納得感が得られるだろうか?被生活保護者をナマポと呼んで差別する風潮が益々強くなっている現状を見ると、絶望的にならざるを得ない。日本人の民度はそこまで高くない。

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    2016年10月02日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    とてもよく整理されて書かれていて、読みやすく、そしてぐっと迫ってくる内容だった。
    この筆者の本はもっと読んでみたいと思った。

    大人が、「子どもにとって最低限必要だと思うこと」が、日本では非常に厳しいという話が印象的だった。
    確かに自分にもそういうところがあるかもしれない。
    某野球少年の話とか、某おそばの話とか、「貧しいけど頑張る」的な、そういう話に慣れ親しみすぎているのかもしれない。

    具体的に対処案も挙げられていて、きちんと対処されれば効果が上がっていくはずだという希望も感じながら、しかしこの書籍が書かれてからしばらく経つのにさらに大きな課題となってきている現状に、焦燥も感じる。

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    2015年05月19日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    子どもの貧困について、客観的なデータをもとに論じられている一冊。

    2008年に出版されている本なので、データはやや古いですが、わかりやすく整理されているため、基本的なポイントを押さえるのにとても助かる内容でした。

    子どもの貧困と、学力、健康、家庭環境、非行、虐待の関係が、データとともに示されています。

    大人たちが「子どもにとって最低限必要だと思うこと」の調査で、学習の機会や医療保障についての項目が私の予想よりもはるかに数値が低かったことに驚きました。

    日本の大人が子どもを見る目の厳しさ、、それくらいは仕方ない、我慢すべきだ、とする姿勢に、調査に答えられた方ご自身の辛さの経験や生活の余裕

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    2015年01月09日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    社会的包摂という新たな定義の紹介と日本や世界にその定義を適合させるという内容。
    筆者とホームレスとのエピソードであったり、統計資料の説明だったりと読んでいて意外なことや新しい事実にショックを受ける。
    どうなるんだろね。選挙過ぎたけど。

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    2014年12月20日
  • 子どもの貧困 II 解決策を考える

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    前作は子どもの貧困の現状がデータで語られることが中心だったが、今作は子どもの貧困の原因とその解決策を探ることが中心。
    結論として、原因が複合的なので、解決策も多岐に渡り、それら全てを対策するのは時間と人手と、何より予算上難しい。だからこそ、優先度を見極めてやっていかなければならない。
    対策として、政策なのか、対象者の選定方法なのか、現金給与・現物給付なのか、教育なのか就労支援なのか。それぞれにメリットもあれば、不透明な要素もある。またたとえば就労支援といっても色々な方法がある。

    子どもの貧困は、就労の困難さにつながるので、国の税収としてロストが大きく、貧困対策は税収増加に対してコストパフォー

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    2014年12月14日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    母子家庭の貧困というニュースを目にする機会が増えてきたので、興味をもって手に取った。この本が書かれたのは2008年、どれだけ自分の目が開いていなかったのかがよくわかる。少子化対策がさらに取り沙汰されるようになったが、それ以前に子供の貧困は許容できないものであり、撲滅しなければならない。
    この本は精緻に貧困の定義の測り方、日本と世界の比較から語る。そして日本の政策、母子家庭の経済状況、学歴社会における貧困の不利をデータで示す。さらに、子供の必需品とはなにかもデータで示すことで、より具体的な貧困の姿を目に見えるようにしてくれる。
    この子供の必需品とは何か、で明らかになる世間の認識がまたすごいものだ

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    2014年10月26日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    貧困や社会的排除・社会的包摂について、
    くわしくわかりやすく説明する本です。

    貧困については、自己責任論というのが、
    現在主流になっているように感じられますが、
    本書でも自己責任で話を終える人は多いとしている。
    「日本人は冷たいのか?」の項で、

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    すべての結果はその人の努力や能力の違いの当然の結果なので、
    ある人が何かをもつことができなくても、
    それはそれの人自身の責任なのでしかたがない、という考え方である。
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    と、その自己責任論とはどういうものかについて説明していますが、
    僕も実はそう考えてきているフシっていうのはあるなぁと思い到るところもあり

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    2014年07月27日
  • 子どもの貧困 II 解決策を考える

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     子供の貧困の連鎖を断ち切る有効な対策を、費用対効果、限られた予算、国民的合意レベルなどを踏まえ、多面的に模索されている。
     詳細なデータの裏付けや、問題解決を検討するプロセスが論理的で、価値観を超えて多くの人々が納得できる提言になっている点は、さすがだと思った。
     「子どもの貧困対策法」という法律ができるなんて数年前には想像もできなかった。それだけ事態が深刻である一方で、国民的合意が進んだということ。自分自身も何ができるか考えたい。

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    2014年06月22日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    ネタバレ

     長い間「一億総中流」という意識を持っていたために「貧困」に対する想像力が欠如した。その結果、対策が非常に遅れている。特に子供については貧困との関連付けがタブー視されてきた経緯があり、親の自己責任論で片付けられてしまうことが多かった。そのため「子ども」を中心とした政策が必要である、という内容。
     
     社会学系の文章はあまり読み慣れていないせいもあって、言っている内容が難しいなぁと思うことが多かった。また、統計学の知識をある程度は使う(中央値など)ので、そのあたりも必要なのかな?一番ショックだったのは第6章で、「金銭的に余裕がなければ、……は子供に与えられなくてもよい」という項目が、海外と比べて

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    2014年04月29日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    確実に貧困があることがわかったということと、
    子供に関する社会的必需品については、あったほうがいいと思うが、与えられなくてもよい、与えられなくても仕方がないと考える人の割合が多いのに驚いた。

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    2014年03月16日
  • 子どもの貧困 II 解決策を考える

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    統計や論文を多用した、研究者らしい一冊。
    説得のためなのか、前半は貧困対策を投資に見立てた経済効果を全面に押し出した論調が続く。
    後半で印象的だったのは、現金給付と現物給付の比較。ここまで詳細に検討されたものは未だ見たことがなかった。

    まずは定時制高校と母子家庭に厚い支援を制度化すべきなんじゃないのかなー。

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    2014年02月16日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    「少子化対策」ではなくて、「子ども対策」を。言葉だけの問題かもしれないが、まさしくその通りだと思う。そして、なぜ高校などで、将来自分が子どもができた時の子育ての勉強がないんだろう。本当に大事なことは、学校では教えてくれず、個人任せになっている。地域の関わりが希薄化している以上、周りが教えてくれるではなく、教育内容としてやっていく必要があるように思う。

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    2013年11月13日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    貧困を社会のあり方に問題があるとする社会的排除として捉えなおし、これを解決するために包摂していく、新しい視点の社会保障をまとめた本。
    これを具現化していくのが、これからの政治に必要です。

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    2013年08月23日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    社会的包摂についての導入本

    社会的包摂とは、簡単にいえば「人を社会から追い出さず、包み込むこと」です。生活水準を保つための資源の欠如に着目していた従来の貧困概念に対し、人の社会的位置や人間関係に着目した概念です。

    本書では日本の貧困・格差について論じながら、この社会的包摂を紹介しています。データなどにつっこみどころはありますが、わかりやすくていい本だと思います。すぐに読み終えることが出来ました。

    個人的に、物質的欠如に着目した貧困論だとそのような状況に陥ることを自己責任とした上で「可哀想だから救済する」という色彩が強いと感じるのですが、社会的包摂概念は貧困をより社会構造と結びつけて捉え、

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    2013年06月20日
  • 弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂

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    大衆向けに書かれた格差貧困の本。めっちゃ読みやすい。が、この類の本を読んだことのある読者にとっては、割と知っていることばかり書かれていて面白みに欠けると感じるのではないかと思う。

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    2013年02月23日
  • 子どもの貧困 日本の不公平を考える

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    日本の子供の貧困について。統計データをもとに子供の相対的貧困について記述。今自分ができることを考えさせられる本

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    2013年02月06日