ueのレビュー一覧
-
購入済み
どこまでも哀しい
悲しいではなく哀しい。
すかすか、すかもかシリーズのかなしさは哀しいと書くのが正しい。
この作者は、その哀しみを儚き少女達に表現させるからズルい。
いや、彼女たちだからこそ伝わる哀しみとも言えるのかな? -
購入済み
みんな優しいのにみんな切ない
時々幸せになるのに、その幸せは後に必ずやってくる悲しみへの約束みたいな物語。
ただ涙するだけでは自分の中に取り込められない物語。
結末を知りたいのに、遠ざけたくなる物語。 -
購入済み
黒い表紙
泣き顔を表紙にするシリーズの中でも、恐らく初めての黒い表紙。
もうそれだけで辛い。
でも、それでも、もし2人が再会できて、僅かでも幸せな瞬間が訪れたらと思わずにはいられない。 -
購入済み
タイトルなし
寂しくなるね。
良かったね。
また会えたんだね。
元気になったんだね。
これからも忙しくなるね。
3人分、動き回らなきゃね。
遠くにいてもずっと元気で。
寂しくなるね。
-
購入済み
パニバルの役目
あの騒々しかった4人娘が、大きく、大きく成長し、世界の中心で戦っている。
それぞれの戦い方で。
それが、もうすぐ終わるらしい。
感無量。
パニバルの役目は、パニバルにしか見出せないもので、実にパニバルらしい。
その結末を、静かに待ちたい。 -
購入済み
あの子供達が大きくなって
などとただウルウルさせるだけの物語などではないことは知っていますw
クトリはいないけれどクトリを感じさせる手腕は見事で、前作ファンとしても喜ばしい。
なるべく、悲しくないお話になって欲しいかな。 -
購入済み
穏やかな日々
てぇてぇなる、穏やかな日々。
みんな大きくなって、としみじみさせて貰えたことが更にてぇてぇ。
出来たら、お話は進まなくても、ずっと浸っていたいと思ってしまった。 -
Posted by ブクログ
リーリァが主役の「異伝」その2。まさか続きが出るとは思っていなかったのでかなり嬉しい誤算
まだまだ500年前の出来事で描かれていない諸々が残っていることを考えるとこのままシリーズ化して欲しい所だけど……
舞台は引き続きバゼルフィドル
新たな騒動が巻き起こっていくのだけど、新展開!というよりも前巻でやり残していたことを描ききる意味合いが強かったように思う
アデライードとエマの正体を明かせない微妙な関係性、リーリァとヴィレムの決して少年少女の間柄に成れない関係性、そして2代目正規勇者リュシルの顛末
リーリァとヴィレムが絡むシーンが出てくる度についニヤニヤしてしまう人間なのだけど、この巻でも個人的には嬉しい描写が次々と
人間を超越した圧倒的な力を持つリーリァに追いつこうと人間の限界に挑戦し続けるヴィレム。
どうしても孤独感から逃れられないリーリァにとってはヴィレムがこうして追い縋ってくれることがどれほど救いになっているか計り知れないのだけど、リーリァはその背負った使命故にヴィレムの在り様を褒めることが出来ない。彼の存在が嬉しいから突き放すような言動をとらざるを得ない
ヴィレムからしたら小憎らしい言動ばかりのリーリァなんだけど、リーリァ視点で二人の遣り取りを見ると本当に「イチャイチャしやがって」とやっかみたくなるくらいの遣り取りなんだよなぁ
この巻ではセニオリスの本質に迫る描写が再び
これまでヴィレムがセニオリスを使えないのは単純に「選ばれなかったから」だと思っていたのだけど、アデライードの分析を見る限り、むしろヴィレムの本質って正規勇者よりもセニオリスに近いものなのか
そう考えるとヴィレムが孤独なリーリァに追い縋ろうとし続け、後にはセニオリスの使い手となったクトリに寄り添おうとしたのも宿命や因縁などではなく、ヴィレムの本質がそういうものだったから、ということなんだろうな
それにしてもこの巻の敵には驚かされた!
あの邪眼の使い手が敵として登場するだけでもインパクトが有るのに、あの師匠に似ていると形容される老人はきっと星神の関係だろうし、何よりもリーリァが聖剣を向けることになった相手が…
リーリァにとって初めての友達。けれど、リーリァはその在り方故にそういったものを守り続けることは出来ない
だから殺し合う展開は避けられない筈だったのだけど…
ここでもヴィレムが小さなアシストをしている点が印象的。リーリァには助けられないものを助けるヴィレム。彼の活躍が無ければリーリァはエマと話し合うことが出来なかった。そして話し合いが出来なければ元に戻るための「いつかの目標」は作れなかったわけで
超絶には成れないまま出来ることをやりきったヴィレム。人類の敵になりかけたエマを殺さない道を選んだリーリァ
二人の選択がとても尊いものだね
憧れの存在に焦がれ続けたために姿を変える必要に迫られ、姿を変えるために憧れの存在を傷つけてしまった2代目正規勇者
まるでその在り方をなぞるようなエマが全てが終わりかけている瞬間に現れた意味が気になってしまう
これは何としても「異伝」の続きを見たいのだけど、一方で「すかもか」の続きだって早くみたい
悩ましいところですよ -
Posted by ブクログ
「どうしようもないハッピーエンド」
『終末なにしてますか?~』で描かれた、一人の少女の物語を言葉で表そうとすると、そんな言葉になるような気がします。
絶望的な戦力差、世界が生き延びるための犠牲とならざるを得なかった少女。そして奪われていく大切な記憶と、失われていく自分。
妖精兵の少女クトリと、その少女を見守るヴィレムを中心にした物語。お互いがそれぞれに失った怖さや、失ってしまうかもしれない、という怖さ。
そして失っていく怖さを知っているからこそ、二人の想いというのは、迂遠な逃げ道を排し描かれていったように思います。
そしてそうした逃げ道のなさというのは、終末の世界においてはあまりにも美しく、そして儚く過酷なものだったように感じました。
記憶をめぐる物語も本当にキツい……。早世した子どもの魂が生まれ変わり、妖精となったといわれる妖精兵たち。そして長く生きた妖精に待つのは、その前世の子どもの記憶の浸食。
とりとめのない前世の不気味なイメージに囚われ、大切な記憶を失いつつも、「忘れたくない記憶を持っている自分は幸せ者だ」と思うクトリ。この辺の心理の描き方が白眉というべきか。
以前荻原浩さんの『明日の記憶』という、若年性アルツハイマーを扱った小説を読んだことがあります。それをファンタジーに当て直し、徹底的に純な方向に持って行ったのが、このクトリの物語だったのかもしれない、と思います。
限られた時間、終わりゆく世界、失われていく自分、それでも最後まで、彼女を彼女たらしめた想い。
その想いが最後の最後まで貫かれたことこそが、彼女が運命と闘い、そして勝ち得た、ある意味「ハッピーエンド」な結末だったのかと思います。
クトリとヴィレムの話もそうだけど、妖精倉庫の登場人物は皆好きだったなあ。
例えばお気楽な口調や普段の雰囲気とはうらはらに、時に徹底して冷静に人の思いを読み、鋭く忠告するアイセア。
その彼女のアンバランスさであったり、視点の意味が分かると、彼女の言葉の意味が全然変わって聞こえます。
そして妖精たちの世話係のナイグラートの、母性の部分であったり、ヴィレムへの複雑な思いの部分であったり、そうしたサブキャラたちのドラマというものも、しっかりと描かれています。
アニメで描かれたのはここまで。この巻で少し匂わされた、終末世界の真実。そして一つの区切りを迎えた物語のその先は、自分はまったくの初見になります。
期待と怖さの入り混ざった複雑な感情。この感情も終末ものならではだなあ。