向後千春のレビュー一覧
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「教える」とは、教える側と教わる側のコミュニケーション。そこに上下関係はなく、あくまでも対等な立場である。横の関係であるならば、教える側として大切なことは、まず相手を観察すること。次に、相手にとってちょうどよいものを提供すること。そして、適切なフィードバックをすることである。
「教える」には3つのパターンがある。運動スキル、認知スキル、態度スキルを向上させることである。つまり「教える」とは、相手のスキルアップをサポートすることであると言える。中でも一番難しいのは態度スキル。どんなスキルを伝える場合でも、態度スキルの向上を意識する必要があると感じた。
コーチングとティーチングは別物であると考えて -
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教育工学専門の方から教えていただく。タイトルも内容も「教育」という言葉を一切使わないのが、新鮮。どこまでも「学習者検証の原則」に貫かれている。そして、学問的裏打ちのある記述に、頭が整理され、「ようし自分もやってみよう」と思えたから不思議だ。私の「ちゃんと教えたい」態度スキルが本書で確実に向上したのは著者の思いやりと賢さの賜物か。
・教えたつもりがダメ。
・教えるゴールは行動になるように言い換える。
・相手の心を変えるよりも行動を変えよう。
・「それぐらい、なんでできないの?」は禁句。
・認知スキルを教えるときは、うまくやるためのコツを教える。
・態度を決めさせたいなら、相手の心にタッチするス -
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ネタバレ■インストラクショナルデザインの本質
本書を通じて、インストラクショナルデザインは単に教える技術だけでなく、学習者が主体的に学び、成長できるような環境を設計する学問であることが理解できました。インストラクションは意図的な介入であり、教える側と学ぶ側の相互作用を考慮する必要があることが強調されています。デザインは原理と見かけを結びつけるプロセスであり、抽象的な教育理論を具体的な実践に落とし込むことが重要です。
■学習を効果的に促進するために
学習は多くの変数に影響されるため、教育者は単に知識を伝達するだけでなく、学習者のモチベーションを高め、自ら学ぶ意欲を引き出す必要があります。成功的な教 -
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アドラー心理学とは、
自分の人生は自分で決められるという「個人の主体性」を中心に考える。その周りに、①感情・理性・意識・無意識・肉体などの要素に捉われず全体として個人は行動を起こしているという「全体論」、②個人は社会の一因であり社会に埋め込まれているという「社会統合論」、③人はまず目的を持ち、それに向かって行動を起こす「目的論」、④人は自分、他者、世界を観たいようにみているため、今の仮定とは異なる状態も考えるとよい「仮想論」がある。
優越への努力ではなく完全の努力へ。
誰かより優位にありたいよりも、共同体を成長させたい、誰かの役に立ちたいと思い努力する方が幸せである。 -
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今回の学び:教える時は相手の立場に立つ
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教える上での基本的な心構えや、相手が無理なく理解していくための教え方のステップを学べたので良かったです。
相手により上達して欲しい、さらに成績をあげてほしいという思いから口を出しすぎたり、ついできると過剰に褒めてしまったりしていたのですが、適切な行動目標と、程よい声がけ・見守りで相手との信頼関係をより深く築いていきたいと思いました。
今回は1対1で教える場合を想定したテクニックが多かったような気がしますが、集団授業やセミナーのように1対複数の場合はどうなるのかも見られたら良かったなと思いました。