中土井僚のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
従来のPDCAサイクルは過去からの学びですが、“U理論”はいわば「出現する未来からの学習」と呼べるようです。それこそが、イノベーションをもたらすと、本書は説いています。
現実的には出現する未来など、覗き見ることはできないはずなので、それに近いことをどうやって実現するか、ということが具体的な事例や著名人のエピソードを交えて詳細に解説されています。
各ステップごとに具体的なエクササイズの方法も示されているので、「U理論入門」という学術的(=机上の空論的)タイトルから受ける印象とは違い、大変実際的な一冊です。
また、U理論が、優れたイノベーター達がどういう「やり方」をしているのかという方法論や形式 -
Posted by ブクログ
U理論とは、「過去の延長線上にはない変容やイノベーションを起こすための原理と実践手法を明示した理論」。
「やり方」に着目するのではなく、高い成果をあげる人達の「内面のあり方」、変革が起きる際の「意識の変容」に着目しているのが特徴。
U理論のプロセスは主に以下の3つ。
1.センシング:ひたすら現状を観察する。
2.プレゼンシング:一歩下がって、内省する。
3.クリエイティング:素早く行動に移す。
今までにない変化をもたらすには、まずは内面の変化を促させなければ、根本的な解決策は見いだせないというのが、この理論の特徴。
具体的な事例が豊富なので、この理論が言わんとしていることは -
Posted by ブクログ
「入門」でここまで紹介していただいていいのだろうか?と、思わず心配になってしまうくらい、U理論について、丁寧に紹介されている本です。
観察して、内省して、実践する。
事実と解釈を混同せずに、観察すること。
対立や葛藤にとどまり、それを味わい尽くすこと。
新しい取り組みを、日常で実践していくこと。
言葉にするのは、簡単。
行うのは、簡単ではない。
本書では、組織での取り組み方について、具体的なノウハウも紹介されています。
読みながら、「バイステックの7原則」や「IPS(インテンショナル ピアサポート)」が頭に浮かびました。
ソーシャルワーカーには、親和性の高い内容なのではないかと思いま -
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フレーズ
リーダーシップ開発の文脈では、高いパフォーマンスを発揮しているリーダーは、「本来の自己( Authentic Self)」と「役割の自己( Role Self)」が高い次元で統合されていると言われています。
企業にとっては、従業員のすべてが二つの自己を統合させて働けるような組織を築くことが、取り組むべき変革の本質なのではないでしょうか? そうだとしたら、それを可能にする組織とはいったいどんな姿をしているのでしょうか? その野心的な問いにハーバード大学の研究者たちが挑んだのが本書です。
人が仕事で燃え尽き状態に陥る最大の原因は、仕事の負担が重すぎることではない。その要因と -
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Posted by ブクログ
みんなが自分の弱さをさらけ出し、安全であると同時に要求の厳しい組織文化によって生み出される組織を発達指向型組織(DDO =Deliberately Developmental Organization)と呼び3つの企業を例に考察している。
以下、印象的なフレーズ
・人がリスクを取り、失敗を味わったとき、学習の環境が生まれ、柔軟性が高まる。
・徹底的にオープンな精神をもつとは、自分が間違いを犯していたり、弱点があったり、あるいはその両方だったりする可能性を受け入れて、ほかの人たちがそれを指摘するよう促す姿勢のこと。
・アージリスはリーダーに対して、自己変容性を身につけ、ものごとを学習できる人物 -