あらすじ
U理論はMITのオットー・シャーマー博士とマッキンゼーの知的連携により、世界トップクラスの革新的なリーダー約130人を調査した結果生まれたイノベーションの方法です。誰もが頭をかかえる人と組織の問題に対しても、これまでとは全く異なるアプローチにより、対症療法に終わらない本質的な解決をもたらすことができます。では、なぜそれができるかというと、我々が変革を起こそうとする際の「盲点」に気づいたからです。我々は革新的なリーダーが「何をどうやるか」に注目し、学んでもいますが、「どんな内面の状態から行動を起こすか」という行動の「源」には目を向けていなかったのです。本書はその「行動の源」を転換すべくU字型の谷をくぐり抜け、イノベーションを起こすU理論の入門書。原書『U理論』訳者で、変革ファシリテーションの実績を豊富にもつ著者が、現場のエピソードを盛り込んで、U理論の本質と実践法をわかりやすく解説します。
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Posted by ブクログ
読みやすい本だった。
組織、個人の意識にイノベーションを起こす、テクノロジー。
しっかり見る時、自分の中で、あれ違ったと言う風に見えるポイントがある。
それを手を使い、形づけ、イメージ化し、行動につなげる。
実践するには、専門家の助けがまだ必要だと感じた。
Posted by ブクログ
コーチングでは、相手と共有する「安全地帯」を醸成するために、まず「傾聴」が重要であるとする。それが第一のステップであると。「7つの習慣」でも、まず相手を理解してからでないと、こちらの言い分は聞いてもらえないと説く。
リーダーの立場の時間が長いとか、常に努力してきたと自負する人ほど、ステップ1の「ダウンローディング」の情報量が多いのでかえって[「自己欺瞞」にハマって次に進めなくなりやすい(進める気持ちが持てなくなる)と痛感した。「傾聴」スキルでも「思い込みをなくそう」と注意喚起はしているが、U理論は「ステップ1」として必ずこの手順を踏むことにした点が良い。これを確かめるには、ちゃんとステップ2「観る」ができているかどうかを意識しようと思った。
また、ここまでは自分の努力や心がけで進められるが、相手(組織)と力を合わせてシナジーを生み出す段階に入ると、メンバー数や親密度、価値観の隔たり具合の変数で途端に難易度が真冬の夜空のように高くなる。
冒頭に書いた「安全地帯」を僕は「多様な生態系を実現している肥沃な土」に重ねてイメージしてきたが、U理論の「ソーシャルフィールド」と一致した。
ステップ6「結晶化」の事例としてミスチル桜井さんの曲作りが挙げられていた。自分も曲作りしていた身(ミスチル・スタッフとも仕事した)なので大きなインスピレーションを得ることが出来た。自分の都合を優先する「小さな自己(エゴ)」の仮面が剥がれて、家族やチーム、ユーザー、さらにもっと多くの人たちにも良い影響を広げられる「大きな自己」が生まれる感覚を得られた気がする。
Posted by ブクログ
運命の出会い。たぶん今のタイミングでなかったらここまで評価は高くなかっただろう。
「理論」とあるがスピリチュアルな内容となっておりそこが受け入れられない人も多いのかもしれない。現に自分がそうだった。
自分が生まれた意味を知る。この本の意味はこれに尽きる。そのためのメソッドも二次的に別の資料やワークショップ等の参加体験から得てはいたが、やっと本物に出会った気がする。
感動!
Posted by ブクログ
U理論の入門書としてわかりやす事例を用いて解説されている。ワークも紹介されており、U理論に初めて触れる方にとってはとっつきやすいと思われる。しかしU理論を理解するには、幅広い知識が必要となるため、この本だけでU理論を理解することは難しいだろう。
Posted by ブクログ
2014年105冊目。
過去ではなく「出現しようとしている未来」から学ぶという、直観的には分かりそうで、でも言葉では説明できなかった「U理論」だったが、この本は本当に分かりやすかった。
Uの谷を下り、再び登るまでの7つのステップごとの解説の理解しやすさに加え、数々の事例がその理解を深めてくれる。
自分が尊敬する方々は、コーチであれ、アーティストであれ、みんな意識的に無意識的にかこのUの谷を降りているという実感を持てた。
「入門」書なのに400ページというボリュームだが、中身は本当に入門書として最適。
Posted by ブクログ
本当に素晴らしい。2回読んで、著者の研修に参加。相手の目玉になる、自分のことばかり考えないということを著者から、徹底的に学んだ。
リーダーシップや、組織変革、自己変容などの根底にある原理であり、手段ではないとのこと。これからの私のバイブル。
Posted by ブクログ
目標を見失ったり、人間関係がこじれたりして、どう解決すればよいか分からない課題に直面した時の処方箋として、非常に参考になりました。
おおまかな流れとしては、身体に染み付いた先入観を一つ一つはがして、自分の根っこにある気持ちをまずは再確認。あわせて他人の視点(未来の自分含む)も取り入れて、ちっぽけな自我を超えてこれからを考えましょう、過去に囚われず未来から今を見つめましょう、てことだととりあえず理解してます(-_-)
これさえマスターすれば年収1千万ヒャッハー!て内容ではなく、どうすれば心安らかにより良い方向に感情を持っていけるか、という明文化しづらい内容をうまくまとめた素晴らしい本でした。もともとはかなり難解らしいU理論を、噛み砕いて易しく説明されてるので、手元においてちょくちょく読み直そうと思います。
Posted by ブクログ
前半は、U理論の概要説明。後半は、個人/チーム/組織の視点でU理論を実践する際のポイントなどがまとまっている。
個人的には胡散臭くなく、無意識にやっていたことを言葉にしてくれた感があり、自己啓発本の中でも気に入った部類に入る。
今は個人ベースで参考にしているが、ゆくゆくはチーム/組織の部分が役に立ちそう。繰り返し読みたい1冊。
Posted by ブクログ
やっと読み終え思い出した本があります。思考の整理学でした。全く異なりますが思い出しました。固定観念を取り除くことは大切ですが、難しい。それを助けてくれるかもしれません。学習する組織、場の論理とマネジメント、ワークシフト読みたくなります。
Posted by ブクログ
U理論とはどのようなもので、どのように実践するのかも、印象的な事例紹介によって理解しやすい。
複雑性により建設的な答えが見いだせない状況への解決策として意識して取り組んでみたいと思った。
14-42
Posted by ブクログ
No.611
「U理論」よりも実践的な例が紹介されており、わかりやすい。組織は感情によって動く。そこにたどり着くためには、Uのカーブを深く降りていく必要がある。
Posted by ブクログ
FBの他の方達の投稿から存在を知り、セミナーにもちょっとだけ出させてもらいました。そこでトモダチになった方もいます。
本書の冒頭から引用させていただくと、U理論とは「過去の延長線上にない変容やイノベーションを個人、ペア、チーム、組織やコミュニティ、そして社会で起こすための原理と実戦力手法を明示した理論」であり、これまでのPDCAを回す「過去からの学習」ではなく、「出現する未来からの学習」という考え方に基づき、これまでになかったイノベーションを生み出す手法のことです。
これだけ聞くと、非常に胡散臭く思われる方も多いでしょうが(私もそうだった)、推している方々が理性的にも人間的にも信用できることもあり、興味半分でちょっとかじってみました。
翻訳書である元のU理論の方は非常に難解なところもあり、今回、待望の入門書が出るということで、すかさず購入、ちょっと間が開いてしまいましたが、読み終わりました。
結論から申しますと、今まで判りにくかったU理論が、実例多く説明されており、非常に分かりやすく説明されております。今後の組織や社会はこのように変わっていくべきなのであろうと、改めて感じました。 凡百のマネジメント書、ビジネス書とは一線を画している感があります。現実の課題をよくとらえています。
あとは自分として、実践していけるかどうか。手元に置いておいて、都度、読み返していきたい一冊です。自己実践のやり方もあるので、試してみたい。
ただ、冒頭の化粧品会社の事例は、ちょっと出来すぎの感もありましたが。
Posted by ブクログ
とっつきにくい
世の中には、①煩雑な問題と、②複雑な問題とがあり、U理論は②複雑な問題の解法であることが冒頭で提示されます。
PDCAを回して解決するものを「過去からの学習」といっています
解決方法があるもの、①煩雑な問題 ⇒ ジグゾーパズルの問題
対応していけばいずれ解決します。
本書が扱うのは、「出現する未来からの学習」といっています
解決困難なもの、②複雑な問題 ⇒ ルービックキューブの問題
相互依存関連があり、旧来の手法では解決することは困難です。
②複雑な問題には3種類があって、それらが複合している場合もある
・ダイナミックな複雑性
・社会的な複雑性
・出現する複雑性
U理論の7つのステップは
1 ダウンローディング
2 観る
3 感じ取る
4 プレゼンシング
5 結晶化
6 プロトタイピング
7 実践
お互いに過去の枠組みからの認識から、出発していって、ひらめいたインスピレーションについて、仮説をたて、検証をおこなって、実行していくのがU理論になります。
目次は以下です。
第1章 人と組織が「頭を抱える問題」を解決する
第2章 U理論が起こすパラダイムシフト
第3章 本質的な変容を起こすU理論の7つのステップ
第4章 U理論の実践[個人編]
第5章 U理論の実践[ペア・チーム編]
第6章 U理論の実践[組織・コミュニティ編]
Posted by ブクログ
ふむ。
思ってたものとはちょっと違ったけど、これはこれで良かったかな、と思いました。
ピーター・センゲの流れを汲んでいたとはねー。
本当に何の前触れもなく突然見つけた本だっただけにちょっとびっくりというか。
対話をするにあたって、一方的にならないように、まずは思っていることをお互いに何でも書き出してみて、お互いにseeingの状態にするというのは、ちょっとしたときにも使っていきそうだなと思った。
Posted by ブクログ
学習する組織から、こちらの本を読みました。入門と書かれていますが、なかなかのボリュームです。言語化しにくい部分がたくさんあるU理論を、丁寧に解説しています。もう少しU理論について学んでみたいな。と思える本でした。
Posted by ブクログ
イノベーションを意図的に起こすための理論であるU理論。
Uを潜る前半部分までは感覚として捉える事ができ、理解もできた。
ただ、後半のPresencing以降、未来の出現からの解決策の把握の部分は感覚的にもイマイチピンときていない。
他の関連書籍とも組み合わせて、点を繋ぐ様にしてみたいと思った。
Posted by ブクログ
U理論は友人から聞いた言葉でNPOや学生団体の活動をしていたころから組織としての一体感の無さはどういった方法で解決できるのかと常に考えていた。「U理論」を理解するうえですごく初歩的なところから記載されておりエピソード例も多く非常に理解しやすい。自分はいろんな活動とその経験値があったからこそエピソード例がすごく率直に入ってきたが全くない人からすれば少し厳しいかもしれない。また丁寧な解説にこだわったからであろうかすこし解説が長々として読みにくい感じもしたので評価を少し下げた。
Posted by ブクログ
従来のPDCAサイクルは過去からの学びですが、“U理論”はいわば「出現する未来からの学習」と呼べるようです。それこそが、イノベーションをもたらすと、本書は説いています。
現実的には出現する未来など、覗き見ることはできないはずなので、それに近いことをどうやって実現するか、ということが具体的な事例や著名人のエピソードを交えて詳細に解説されています。
各ステップごとに具体的なエクササイズの方法も示されているので、「U理論入門」という学術的(=机上の空論的)タイトルから受ける印象とは違い、大変実際的な一冊です。
また、U理論が、優れたイノベーター達がどういう「やり方」をしているのかという方法論や形式の話でもなく、これまであまり見えていなかった「内面のあり方」に注目し、優れたリーダー達の経験の集積から生まれている、という点も大きな特徴だと思います。
①ただひたすら観察して、
②一歩下がって内省し、内なる「知」が現れるに任せ、
③すばやく即興的に行動に移す。
というのが、大括りのU理論のステップですが、これをさらに7つの段階に分けて、“ソーシャルフィールド”という概念と関連付けて、過去の延長線上にはない変化を創り出す方法を紐解いていきます。
Posted by ブクログ
U理論が良く理解できる内容。訳書ではなく、著者の言葉と分かり易い事例や、セオリーの流れをシーンを変えて繰り返し説明しているところが、理解度を上げている。なるほどと思うことも多いが、やはり二度三度と読み返すことと実践を繰り返すことが必要不可欠。
Posted by ブクログ
U理論とは、「過去の延長線上にはない変容やイノベーションを起こすための原理と実践手法を明示した理論」。
「やり方」に着目するのではなく、高い成果をあげる人達の「内面のあり方」、変革が起きる際の「意識の変容」に着目しているのが特徴。
U理論のプロセスは主に以下の3つ。
1.センシング:ひたすら現状を観察する。
2.プレゼンシング:一歩下がって、内省する。
3.クリエイティング:素早く行動に移す。
今までにない変化をもたらすには、まずは内面の変化を促させなければ、根本的な解決策は見いだせないというのが、この理論の特徴。
具体的な事例が豊富なので、この理論が言わんとしていることは理解できる。しかしながら、それを実践するのは中々に難しそう。
「内面の変容」をもたらすような"体験"が得られるものか。まずは内省から始めたい。
Posted by ブクログ
「入門」でここまで紹介していただいていいのだろうか?と、思わず心配になってしまうくらい、U理論について、丁寧に紹介されている本です。
観察して、内省して、実践する。
事実と解釈を混同せずに、観察すること。
対立や葛藤にとどまり、それを味わい尽くすこと。
新しい取り組みを、日常で実践していくこと。
言葉にするのは、簡単。
行うのは、簡単ではない。
本書では、組織での取り組み方について、具体的なノウハウも紹介されています。
読みながら、「バイステックの7原則」や「IPS(インテンショナル ピアサポート)」が頭に浮かびました。
ソーシャルワーカーには、親和性の高い内容なのではないかと思いました。
「入門」ということは、次のステップもあるのかな?
U理論への興味が、一層深まった一冊でした。
Posted by ブクログ
PDCAサイクルは過去からの学びであり、U理論は出現する未来からの学習。という書き方からか宗教的と言われるU理論。
個人的には、「ダウンローディング」「観る」を学ぶことこそ、U理論の目的である「人と組織の問題を劇的に解決する」ことができると感じた。
◯U理論の概念
優れたリーダーの「やり方」などに着目するのではなく、ブラックボックスになっている彼らの「内面のあり方」、
すなわち高度なパフォーマンスや変革が起こる際の「意識の変容」に着目している。
◯ダウンローディング
ダウンローディングとは、過去の枠組みや思い込みのこと。
例えば、人は誰でも、相手の属性に合わせて話題を変えたり、立場によって本音と建て前を使い分けたりします。
このように、私たちは日常生活を円滑にしたり、相手との衝突を避けたりするため、無意識のうちに過去の経験にとらわれた行動をとっているのです。
さらに、仕事が出来るようになると対話相手が会話し始めると、
「はいはい、結論はこうね」
「そんなことは関係ない」
「何を言ってるかわからない」
という風に、自分の過去の経験値から相手をシャットダウンしてしまいがち。
このような思い込みを自認して、自分を客観視しやすい状態を作っていく。
◯観る
ダウンローディングで明らかになった枠組みや思い込みを一度「保留」して、目の前の情報や事象を客観的に分析。
つまり、自分の考えは横において、まず情報をキャッチアップする。
◯感じ取る
過去の枠組みにとらわれずに目の前の事柄に立ち向かうと、これまでになかった思考や直感を発見できる。
最初は混乱することもあるが、枠組みから外れて内面から生まれてくる新しい自分をすくい上げる。
◯U理論の7つのステップ
ステップ1 ダウンローディング
ステップ2 観る(Seeing)
ステップ3 感じ取る(Sensing)
ステップ4 プレゼンシング(Presencing)
ステップ5 結晶化(Crystalizing)
ステップ6 プロトタイピング(Prototyping)
ステップ7 実践(Performing)
正直、プレゼンシング以降はよくわからん。
Posted by ブクログ
U理論読書メモ
★抜粋①
「過去からの学習」では、すでに起きた過去の出来事を振り返り、分析したり、新しい仮説を立てたりして、答えを導き出すものです。それに対して「出現する未来からの学習」は、自分の内面を掘り下げ、内側から湧き上がってくるものに形を与え、そこから肉づけをしていくというプロセスをたどります。
★抜粋②
日常のどんな場面であろうとも、「何者としてその場にいるか」が結果に大きな違いをもたらしていることを発見し、その領域における質の向上こそ、パフォーマンスの向上に関係しているという結論に達しました。
★個人的なメモ
職場での改善を図るときには、やり方の工夫で解決しようとしがちだが、それに終始することで改善できない場合がある。
この本ではそういった場合には、「何を」「どうやるのか」ではなく、「どこからやるのか」に着眼点を変えることを推奨している。
ダウンローディング⇒シーイング⇒センシング⇒プレゼンシングという順番で理解から成果の結晶化までの道のりがあるということを認識できただけでも、勇気がもらえる。
人に説明できるほどに理解できたとはまだ言えない(旅行中の飛行機の中で寝ぼけながら読んだ)ため、折を見て再読したい。