あらすじ
本当の問題を見極め、新たな可能性に気づく
人・組織・社会の本質的な変化はどのように起きるのか?
“未来から学ぶ”手法として世界的に注目される
変容とイノベーションの理論、待望の入門版。
「組織や事業の存在目的はどうすれば感知できるのか。私の知る限り、U理論は最も確かで奥深い方法論だ」――フレデリック・ラルー(『ティール組織』著者)
<i>U理論とは、過去の延長線上ではない変容やイノベーションを、個人、ペア(一対一の関係)、チーム、組織、コミュニティ、社会といったさまざまなレベルで起こすための原理と実践の手法を明示した理論です。学者、起業家、ビジネスパーソン、発明家、科学者、教育者、芸術家など約130人の革新的なリーダーたちに対するインタビューから生み出されました。
(中略)本書は、U理論とは何か、どうやって実践するのかに加え、私たちが現在抱えている問題の本質は何なのか、時代の進化はどのような段階を経て生じ、その時代の進化の一翼を担う私たちに何が問われているのかを指し示しています。(「訳者まえがき」より)</i>
[構成]
第I部 場を見るための枠組み
第1章 盲点
第2章 U理論――形は意識に従う
第3章 社会進化のマトリックス
第4章 針の穴
第II部 意識に基づくシステム変革の方法
第5章 一つのプロセス、五つの動き
第III部 進化的社会変革の物語
第6章 社会のオペレーティング・システムをアップグレードする
第7章 原点に戻る
【著者】
C・オットー・シャーマー C. Otto Scharmer
マサチューセッツ工科大学(MIT)上級講師、清華大学客員教授、u.lab 共同創設者。ベストセラーとなった著書『U理論』(英治出版)と『出現する未来』(ピーター・センゲ、ジョセフ・ジャウォースキー、ベティー・スー・フラワーズとの共著、講談社)で、出現する未来から学ぶという「プレゼンシング」の概念を紹介した。カトリン・カウファーとの共著『出現する未来から導く』(英治出版)はマインドフルネスのビジネス、社会、自己への応用に焦点を当てている。中国とインドネシアでセクター横断型イノベーションのためのMIT IDEAS プログラムの座長を務めるほか、MIT×u.lab を通して185 カ国の75,000 人に変革を導くリーダーシップのための学習を提供している。2015 年にMIT ジェイミソン教育功労賞を受賞。
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Posted by ブクログ
昨年、「U理論第2版」を読んで、「U理論」の初版以降の実践事例の積み上がりや方法論の進化を感じていたので、その復習くらいのつもりで読んだのですが、なんかこれはガンときました。
これは第2版の要約ではなくて、「出現する未来から導く」の内容も踏まえたエッセンシャル版。
そして、第2版との読み比べをしているわけではないので確かではないのだが、第2版以降の事例の紹介に加え、説明がよりわかりやすくなったり、より本質的になったりしているところもある気がして、エッセンスに絞り込むことで、やっとオットーの言いたいことがわかった!みたいに感じました。
もちろん、この10数年間で、日本でもU理論的なアプローチ(やっている人がそう思っているかどうかは別として)で取り組まれている人々が見えてきて、具体的なイメージがしやすくなっているというのもあると思います。
また、ティール組織という概念も現れた一方、それをどうやって実現するかというところについてはモヤモヤな状態があって、最近では、「ティール組織は目指して実現するというものではない。目標・手段という思考自体がオレンジだ」みたいな話しになっているような感じもするなかで、具体的な方法論を示している「U理論」を今一度、読み直すのは、意味のあることなのかなと思いました。
また、「ティール組織」で議論されていたような社会や組織の進化の概念も社会のOSのヴァージョン1.0、2.0みたいな感じの比喩として整理されていて、「ティール組織」の議論を違う側面からサポートする内容にもなっていると思います。
とはいえ、なんだかんだで、モヤモヤしながら、「出現する未来」「U理論」「出現する未来から導く」「U理論第2版」を10年以上読んできて、今回、ようやくわかったような気になったということなので、これを最初に読んで、わかりやすいかどうかは不明。
エッセンシャル版というだけあって、ぎゅっとエッセンスが濃縮されている。
U理論関係の本を読むのが初めての人も、何冊目かの人も心して読まないとね。
Posted by ブクログ
中土井僚さんの「U理論入門」が刺さったので、提唱者オットー・シャーマー氏のこの本に手が伸びた。
しかしこんなに宗教、自己啓発、スピリチュアル、有機野菜信者の色を放っていたとは。。。一般的な日本人にっては、「オペラ風の映画」くらい違和感というか、拒否感を反射的に身にまとってしまうんですよね。これがまさに本書の第一段階「ダウンローディング」になるわけで、なかなか読み手を試してくる本です。
「7つの習慣」も何年も本棚で埃かぶっていたんですよね、同じ理由で。でも家族ができて、この概念を共有しようと一念発起して精読を重ねる度に新しい発見があり、さらにいつしか心の清涼剤的な落ち着きが得られるようになって、それがキリスト教徒の日曜日の牧師の説教の効用なんだなとわかってきました。
ということで、この本も何度も読み貸す本に加えようと思ってる。
Posted by ブクログ
U理論は難しい。原著よりはわかりやすく書いてあると思う。
自分の経験の問題なのか、腹落ちすることが少なく理論という形でしっくりこない。
断片的にわかりそうでわからないという感じが続く。