内山純のレビュー一覧
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土曜日しか開店しない、デンマーク料理を出すカフェでの日常の謎
収録は4作
・マッチ摺りの少女
・きれいなあひるの子
・アンデルセンのお姫様
・カイと雪の女王
児童書の出版社で働く香衣
たまたま見つけた「カフェ・チボリ」の一人目のお客さんとなった縁もあり、土曜日しか開店しないというそのカフェに毎週通い続けることになる
美味しいデンマーク料理と、デンマーク語でくつろぎ、居心地の良い空間を意味する「ヒュッゲ」を提供するお店で
常連客たちの身の回りで起こったアンデルセン童話を連想する日常の謎を推理する
初老の男性と高校生のレンが営む店で出会う日常の謎と安楽椅子探偵の物語
店名のチボリの由来は -
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児童向け図書を扱う老舗出版社のアカツメクサ出版に勤める笠原香衣は地元の飲み友達石川さんと土曜日しか営業しない”カフェ・チボリ”というデンマーク料理店のお客様、1号2号になります。
そこに毎週集まる常連客と店長の高校生レンと従業員のシゲさんがアンデルセンの童話に関係ありそうな日常に起こった謎と事件を解き明かします。
デンマーク料理を食べながら語られる、安楽椅子探偵譚。
第一話「マッチ擦りの少女」は何て地味な謎なんだろうと思ってしまい、読むのをやめてしまおうかと思ったけれど、第二話、三話と読み進むうちに面白くなりました。
連作短編集ですが、各話が全部最後につながるのは伏線回収がお見事です。
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ネタバレ創元推理文庫なので購入
作者の文庫コードの末尾が4、つまり4冊目ということになるが前の3冊は積読状態のまま最新作を初めて読む
タイトルで嫌な予感はしていた
背表紙の「連作ミステリ」や、帯の「管理人からのお悩み相談」あたりにミステリ要素を期待しながら読んだが
・ミステリ要素が激薄
連作ミステリとは各話各章に謎と解決があって、クライマックスでそれらにまたがる伏線を回収するカタルシスを得るものだと思っていたが、この作品はそうではなく、各話で起こった軽い事件の犯人が最終話に明かされる
・犯人の動機がサイコパス的で物語にそぐわない
それまで散々ほっこり話を読んだところで「あなたしかいない」犯人が -
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8畳ワンルーム キッチン、バス、トイレ、庭は共有
下宿代月1万円 まかないあり(要実費)
管理人からのお悩み相談付き
作品の舞台「なかもり荘」という下宿屋の条件。
そして、この「なかもり荘」でいくつかの事件が起こります。
プランターの土がひっくり返る、ということから始まって、下宿人たちが作った作品が破られる。そして、ついには火事。
いったい誰が、何のために。
犯人がわかって、動機も知れた時は気分が悪くなりました。「やめてくれない!」という感じです。
ミステリー要素とは別に登場人物たちは個性的で、中でも管理人兼まかないさんの彼は特徴的でした。
また、まかないさんの作るご飯はとても美味しそ -
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ネタバレ一度専業主婦になってから仕事復帰する
むずかしさ、子供たちの学校に絡む色々な
問題、ご近所付き合い、夫の仕事の問題
などなど生きていると誰しもいずれかは
直面する問題とチョコレートがうまい具合に
話に出てきてすらすらと読めました。
そして、今まで財団法人の仕事って
どんなことをするんだろう?そもそも
組織としてどう成り立っているのなんて
思ってたこともありそういう面もしれて
興味深かった。そしてチョコレートが
より好きになれる本じゃないかな。
作中に出てくる夫の名言「愚痴は、
溜め込むのもまき散らすのも
よろしくない。ちょっとだけ時間をおいて、
さらっと聞いてくれる相手に笑い話と
してしゃべ -
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紅茶が出てくる本が読みたくて探した本。
お茶会に出てくる紅茶、お菓子はどれも美味しそうで読んでいてお腹が空いてしまいましたw
出てくる人、それぞれ悩みを抱えていてお茶会を通して解決していく。
読んでいて「この人苦手だな」と思う人が居たんですが読み進めていると違う一面も見えたりして最終的には苦手じゃなくなったり。読んでいて疲れた時はゆっくり紅茶飲んで休息しようかなと思いました。もともと紅茶が好きなんですがもっと好きになりました。
ただ、最後はあっけなく終わりを迎えてしまったので主人公がその後どうなったのか、他の皆がどうなったのか書かれていないのが残念だなと思いました。その後は読者がそれぞれ想像 -
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気持ち的には3.5って感じかな。
もともと魔女もアフタヌーンティーも好きで手に取ったのだけど、実際、素敵なお屋敷でミステリアスな女主人達とティータイムを堪能する話なので、その場面に自分もいるように思えて楽しかった。
また、本の装丁から想起されるほっこり要素オンリーなのかと思いきや、主人公の仕事が不動産関係で、その業界の現実的な話題もちょこちょこ差し込まれていて乙でもある。基本的にはオムニバス形式で進んでいくけど、ふとしたところで点と点が繋がるところも良かった。
しつこくない程度にアフタヌーンティーや紅茶がらみの蘊蓄も紹介してくれて「へぇー」とか「なるほどー」とかちょこちょこ感心しながら読め -
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喫茶おおどけいシリーズ第2弾。
喫茶おおどけいは、ハツ子と孫のハヤテが営む喫茶店。
ある日、東中野の歴史を保存する会が30周年を迎えたことで、古参のメンバーの推薦でその身内が集うことになったのだが…。
今回は、年齢性別さまざまの新メンバーたちの悩みを喫茶おおどけいの不思議な空間で、過去にタイムスリップしてそこで集う人の会話を聞くことにより、自ら悩みを解決していく。
喫茶店ならではのメニューも良い具合に提供でき、何故かその人にとってしっくりとくるレコードも聴ける。
店主のハツ子と孫のハヤテもとても穏やかで誘導が上手くて聞き上手でもある。
○53億円のナポリタン〜背伸びしすぎた女子大生が