松木武彦のレビュー一覧

  • 古墳時代の歴史

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    遺跡や遺構の分析だけでこれほど緻密な歴史が紐解けるのか!これは興味深い。これまで漫然とイメージしていた古代社会のありようも、実際には全くその形が異なっていて驚いた。以前は古墳時代は歴史の空白期間と言われていたが、ここまでわかってきているのね。すごい。
    ところが古墳時代の終わりが妙にあっさりしていて、ここだけは物足りなかった。各地に割拠していた有力氏族が急に衰えて大王家の傘下に入るにはそれなりのドラマがあったはずだが、それは書かれていない。著者が校了前に急逝したことが影響しているのだろうか。

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    2026年03月23日
  • 古墳時代の歴史

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    ネタバレ

    近年の放射性炭素年代法と年輪年代法、及び土器、副葬品等の順番付け、火山灰層、更には年がわかる魏志倭人伝等や鉄剣から10~20年程度で割り出した編年の古墳時代の歴史を描く試み。
    ・3世紀前半 古墳は、古墳群として氏族にシンボルとして東日本で発生。
    ・250年前後 箸墓古墳
    ・3世紀後半 ヤマトに門閥氏族
    ・4世紀前半 ヤマトの門閥氏族が2つに分かれる。ツクシを除く各地の有力氏族とよしみ。金官伽耶と外交関係
    ・370年前後 百済と外交関係
    ・375~400年 武装の革新、騎馬
    ・391~404 高句麗と衝突
    ・400頃 カワチの2つの門閥氏族(古市・百舌鳥)が強大化。
    ・375~425 西日本各地

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    2026年03月02日
  • 古墳時代の歴史

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    用語としての「氏族」の定義が文献史学のそれとは違いがあったりするので、そっちをよく読む人は引っ張られないよう注意しながら読むといい

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    2026年01月29日
  • 古墳時代の歴史

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    ヤマト政権の道筋や、男系氏族社会の移行の変化、とても面白かった。
    皇室がどのように成立し、こんな世界に珍しい体制になったのか、とても興味あり。もっと研究が進んでほしいです。

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    2025年12月21日
  • 古墳時代の歴史

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  古墳が現れるまで(紀元後1~2世紀)
    第2章  古墳はなぜ現れたか(紀元後3世紀)
    第3章  古墳はどう拡がったか(紀元後4世紀)
    第4章  古墳が巨大化した(紀元後5世紀)
    第5章  古墳時代の地域・社会・暮らし
    第6章  古墳時代はこうして終わった

    <内容>
    古墳時代を編年体で、最前線の知識を元にまとめたもの。著者の遺著となる。以前からわかりやすく、新しい視点で解説書を書く人と思っていたが、この本でも遺憾なく発揮されている。地域を旧国名を参考にした表記で現わし、朝鮮半島などとの関連も示唆し、俯瞰されたものである。

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    2025年12月18日
  • シリーズ 地域の古代日本 畿内と近国

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    王権下における手工業生産の展開や、六道通路を中心とした畿内の交通体系、国分寺と東大寺の関係などが興味深かった。

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    2025年12月10日
  • シリーズ 地域の古代日本 出雲・吉備・伊予

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    九州と近畿をつなぐ回廊としての特質から考古遺物や遺跡分布を検討していく視点だけでなく、吉備の製鉄や古代出雲など地域独特の要素についても興味深い内容だった。

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    2025年12月08日
  • シリーズ 地域の古代日本 陸奥と渡島

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    古代東北を南北に分ける文化の境界線をまたいだ相互交流の諸相や、南北からの影響を受けて形成が進んだ古代アイヌ文化論といった北海道も視野に含んだ広い視点が興味深かった。

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    2025年12月04日
  • シリーズ 地域の古代日本 東国と信越

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    国造研究における方法論や、古墳・埴輪祭祀の独自性、地方寺院と村堂の実態追求など、東国の特質を踏まえた古代社会への視角が興味深かった。

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    2025年12月01日
  • シリーズ 地域の古代日本 筑紫と南島

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    九州・沖縄地方の古代を対象とした論集。海外交流の先進地域としての北九州の様相や、沖ノ島祭祀、琉球列島の地域色豊かな先史時代など興味深い内容だった。

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    2025年11月26日
  • シリーズ 地域の古代日本 東アジアと日本

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    シリーズの総論として、東アジア世界の中における日本古代国家の形成過程を扱う内容。個人的には伝播ルートを踏まえた漢字文化の受容過程が特に興味深かった。

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    2025年11月24日
  • 古墳時代の歴史

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    これは面白い。
    邪馬台国と大王家という二つのくだりが今一つ説得力がないというか、粗いので★評価を一つ下げましたが、科学的に考えるとはこういうことなり。
    そう考えると、調査不可の墳墓、記紀への基本的な依拠など、大王家を奉る発想は非常に根深く、それが教科書をはじめとして教育の根幹に置かれているのだから、日本社会においてその呪縛から逃れるのは至難。
    この点についても興味深いなと思った次第。

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    2025年11月19日
  • 古墳時代の歴史

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    松木先生の遺作。古墳時代の流れや、地域ごとの門閥が割拠しつつ、物や当時の最新技術(鉄、武具)が広い地域に行き渡った動きを経年的に整理されており、分かりやすい。加えて、世界の当時の動きや文化の成り立ちも踏まえて語られており、世界の流れにも興味を持てる。

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    2025年11月17日
  • 古墳時代の歴史

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    考古学的アプローチによる古墳の解説、私の愛読するジャンルの一つであるが、未解明な部分が多すぎるが故に、それぞれの学者は一つの研究テーマについて緻密に研究を進め、発表する。読み手はその情報を読んで知識を蓄え、その充実した内容に満足するわけだ。しかし研究者による古墳へのアプローチの幅はとても広く、一冊の本から与えられた知識からは全体像が掴めない。だからこそたくさん読むのだが、読めば読むほど新たな疑問が湧いてきたり、一度吸収したはずの情報が記憶から抜け落ちてしまったりして、自分の中の古代へのイメージがどんどんぼやけていってしまうことに気づいた。
    多方面から古墳を見つめた学者がこぞって本を出してくれる

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    2025年10月29日
  • 古墳とはなにか 認知考古学からみる古代

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    古墳についての研究がどうなっているのかわかるものでよかった。
    弥生時代の「古墳以前」の状態から古墳の発生、時代による古墳の形状の変化とか、まったく知らなかった。たぶん研究の蓄積でいろいろなことが明らかになったのだろう。
    日本だけでなく、中国・朝鮮半島、さらにはユーラシアの反対側のイギリスの状況も見据えて、人類史の中での位置づけを述べている(仮説という面もあろうが)。

    前方後円墳がああいう形状であるのは仏教が広まる前のカルトによる儀式の場であったことが由来であろうということで、仏教後に古墳が廃れたことと整合性はある。
    ただし、そのカルトはなんだかブラックボックスに見える。おそらく「認知考古学」

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    2025年05月18日
  • 古墳

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    <目次>
    第1部  いろいろな古墳
    第2部  古墳の歴史をたどる
    第3部  古墳はどう変わったか
    第4部  古墳が終わる道筋
    第5部  古墳とは何か
    第6部  古墳、ここが一番

    <内容>
    古墳研究の第一人者による古墳の概説。ただ地域別とか時代別とかの作りではなく、松木先生らしい、形や副葬品などでの分類が面白い。写真もふんだんで、その古墳に行きたくなる。また先生による古墳見学の注意も(例えば、○○古墳は羨道が低いので要注意など)。

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    2024年06月26日
  • 古墳とはなにか 認知考古学からみる古代

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     本書の主な内容
    〇前方後円墳の成立年代
     ・鏡や土器の型式の検討、年輪年代、放射性炭素といった複数の手続から、纏向の前方後円墳は3世紀前半には出現し、半ばごろには箸墓が完成していた(76頁)。
     ・一方で経済の中心については、生産技術の一つのメルクマールである鉄器を見ると、鉄センターの拠点は九州北部と考えられる。
       ⇒ツクシとヤマトの関係 

    〇前方後円墳の形(第2章)
     ・箸墓を例に取ると、箸墓の前方部が、後円部の上からゆるやかに、しかし深く降下し、そこから再び前方部の前端に向かってせり上がる、逆放物線のスロープ面を作る形を目指した結果としてできた形(99頁)。
     ・後円部は石室と棺

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    2023年07月20日
  • 考古学から学ぶ古墳入門

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    古墳の変遷や最近の発掘成果や学説が分かり面白い。NHK「英雄たちの選択」で松木先生の古代へのロマンを熱く語る語り口を聞いて、この本を読もうと思った。古墳から当時の人々が古墳に情熱を注いだ理由や、古墳の盛衰、古墳が作られた後どのようにみられてきたのかなど、様々な視点で古墳を知ることができた。

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    2023年06月05日
  • 美の考古学―古代人は何に魅せられてきたか―

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    人の脳の実に1/4が美を認知するための部分だと脳科学者の中野信子さんは言った。
    じゃあ人は美をどう必要としてきたのか?めっちゃタイムリーに興味があったので、とっても面白かった。社会的な情報ツールである側面やモノ時計の感覚は特に興味深かった!

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    2023年02月11日
  • はじめての考古学

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    大学時代の恩師のお名前を本屋でお見かけして、思わず購入。
    分かりやすい文章、語りかけてくる文体に当時の講義を思い出しました。

    「はじめて」と銘打っているだけあって、まずは考古学が扱う年代や史料についての話から入り、実際に旧石器時代から古墳時代にかけての時代解説。
    そして考古学が現代人にとって、どう役に立つかなどの解説も。
    初心者にも親しみやすく、それでいて内容は完全に初心者よりは詳しいため、それなりに考古学に触れている人でも楽しんで読める本でした。
    要は誰でも楽しんで読める本。
    是非、これまで考古学に触れてこなかったけど、少し勉強して見たいなと思う人に読んでいただきたいです。
    考古学の世界に

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    2022年02月20日