松木武彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ近年の放射性炭素年代法と年輪年代法、及び土器、副葬品等の順番付け、火山灰層、更には年がわかる魏志倭人伝等や鉄剣から10~20年程度で割り出した編年の古墳時代の歴史を描く試み。
・3世紀前半 古墳は、古墳群として氏族にシンボルとして東日本で発生。
・250年前後 箸墓古墳
・3世紀後半 ヤマトに門閥氏族
・4世紀前半 ヤマトの門閥氏族が2つに分かれる。ツクシを除く各地の有力氏族とよしみ。金官伽耶と外交関係
・370年前後 百済と外交関係
・375~400年 武装の革新、騎馬
・391~404 高句麗と衝突
・400頃 カワチの2つの門閥氏族(古市・百舌鳥)が強大化。
・375~425 西日本各地 -
Posted by ブクログ
考古学的アプローチによる古墳の解説、私の愛読するジャンルの一つであるが、未解明な部分が多すぎるが故に、それぞれの学者は一つの研究テーマについて緻密に研究を進め、発表する。読み手はその情報を読んで知識を蓄え、その充実した内容に満足するわけだ。しかし研究者による古墳へのアプローチの幅はとても広く、一冊の本から与えられた知識からは全体像が掴めない。だからこそたくさん読むのだが、読めば読むほど新たな疑問が湧いてきたり、一度吸収したはずの情報が記憶から抜け落ちてしまったりして、自分の中の古代へのイメージがどんどんぼやけていってしまうことに気づいた。
多方面から古墳を見つめた学者がこぞって本を出してくれる -
Posted by ブクログ
古墳についての研究がどうなっているのかわかるものでよかった。
弥生時代の「古墳以前」の状態から古墳の発生、時代による古墳の形状の変化とか、まったく知らなかった。たぶん研究の蓄積でいろいろなことが明らかになったのだろう。
日本だけでなく、中国・朝鮮半島、さらにはユーラシアの反対側のイギリスの状況も見据えて、人類史の中での位置づけを述べている(仮説という面もあろうが)。
前方後円墳がああいう形状であるのは仏教が広まる前のカルトによる儀式の場であったことが由来であろうということで、仏教後に古墳が廃れたことと整合性はある。
ただし、そのカルトはなんだかブラックボックスに見える。おそらく「認知考古学」 -
Posted by ブクログ
本書の主な内容
〇前方後円墳の成立年代
・鏡や土器の型式の検討、年輪年代、放射性炭素といった複数の手続から、纏向の前方後円墳は3世紀前半には出現し、半ばごろには箸墓が完成していた(76頁)。
・一方で経済の中心については、生産技術の一つのメルクマールである鉄器を見ると、鉄センターの拠点は九州北部と考えられる。
⇒ツクシとヤマトの関係
〇前方後円墳の形(第2章)
・箸墓を例に取ると、箸墓の前方部が、後円部の上からゆるやかに、しかし深く降下し、そこから再び前方部の前端に向かってせり上がる、逆放物線のスロープ面を作る形を目指した結果としてできた形(99頁)。
・後円部は石室と棺
-
Posted by ブクログ
大学時代の恩師のお名前を本屋でお見かけして、思わず購入。
分かりやすい文章、語りかけてくる文体に当時の講義を思い出しました。
「はじめて」と銘打っているだけあって、まずは考古学が扱う年代や史料についての話から入り、実際に旧石器時代から古墳時代にかけての時代解説。
そして考古学が現代人にとって、どう役に立つかなどの解説も。
初心者にも親しみやすく、それでいて内容は完全に初心者よりは詳しいため、それなりに考古学に触れている人でも楽しんで読める本でした。
要は誰でも楽しんで読める本。
是非、これまで考古学に触れてこなかったけど、少し勉強して見たいなと思う人に読んでいただきたいです。
考古学の世界に