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Posted by ブクログ
考古学者である著者が、ヒトの確かな足跡が発見される旧石器時代から、巨大古墳が築かれる5世紀までの4万年の日本列島の歴史を文字の記録に頼らず、物質資料のみで描いた大作。
何より新鮮だったのが、歴史科学の再生において「認知科学(ヒューマンサイエンス)」をベースにし、人の心の普遍的特質から人の行動を考古学的に説明しようとした点。文字のない「物質」と「人の心」から読み解く考古学の世界は、自分が想像していた以上に惹かれるものであった。
無文字社会の人、もの、心のあり方とは?そもそも宗教というものはあったのか?日本という国はどうやって形成されていったのか?
こういった素朴な疑問に対し、なんらかの新しい発見がきっと見つかるはずである。
架空の存在への信仰、美、芸術に満ちた世界。
5万年前も今も変わらない、人間の本質というものに気づかされる。
<以下引用>
考古学研究者が「画期」「革新」などと呼ぶような変革の多くは、実際には何十年も、何世代もかけて徐々に進んだ小さな変化の積み重ねであることが少なくない。このような小さな変化の積み重ねこそ、歴史が動くメカニズムであり、そこに人類史の本質がある。
Posted by ブクログ
文字による記録がほとんどない5世紀までの日本古代史について書かれた本。
文字資料がない、つまり物質資料しかない時代における社会のあり方や人々の心を読み解こうというのが、本書の趣旨となる。認知考古学という学問があるというのを初めて知った。読み物として非常に面白い。まさにこんな本を読みたかった。
たとえば。地球が寒冷化した時期には無個性なツルンとした土器が増える。なぜか?寒くなると食料が得にくくなるため、同じ場所に定住するのが難しくなる。結果、人の移動が増え、文化の交流が生まれる。これが土器の無個性化に繋がった。。。
面白いけど、推理ゲームの感はある。その説の裏づけとなる証拠を見つけるのは難しそうだ。同じ物的資料からでも、研究者ごとにバラバラな結論が出そうな気がする。
Posted by ブクログ
旧石器時代から古墳時代までの約4万年が対象。
当時の気候や土器、墓等の出土品から人々がどのように歩んで行ったかを検証していく。
なによりこの本が特徴的なのが、上記要素に加えて「心の科学」認知科学を用いて既成の解釈に囚われずに、新たなアプローチでこの時代を検証しているところ。
文字による記録がないこの時代のことを、日本列島の形や気候、土器の形状等の証拠と、人間の普遍的な行動を説明している認知科学とを用いて、さながら事件のプロファイリングをしていくように、その時々を推理していく過程はかなり分かりやすく、且つ刺激的だった。
そしてなにより、土器や古墳程度の認識しかなかったのが、本書のおかげで当時を生きていた人々がぐっと人間味が増して身近になった。
そして今後綿々と続いていく日本の歴史の最初のご先祖様としての認識が深まったように思う。
今後のこのシリーズを楽しみさせるに十分の要素をもった第1巻です。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
四万年の歩みを一気に描く新しい列島史。
[ 目次 ]
第1章 森と草原の狩人―旧石器時代
第2章 海と森の一万年―縄文時代前半
第3章 西へ東へ―縄文時代後半
第4章 崇める人、戦う人―弥生時代前半
第5章 海を越えた交流―弥生時代後半
第6章 石と土の造形―古墳時代
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
著者の松木武彦さんは1961年生まれ。
つまり、2008年現在段階でまだ47歳。
この若さで『日本の歴史』を執筆するとは、おそれいります。
さて、ページを開くと、まず文字が大きいですね〜(笑)。
少し大きすぎるとも思いますが、これは編集の方針なので仕方ないです。
内容的には結構、斬新で、歴史と気候の変化を絡ませる点は結構参考になりました。
ですが、旧石器〜古墳時代の事象を解くのに「凝り」だけでは、説明が付かないと思います。
そのほかにも、今までの自分の説を白紙にするような言説など、いろいろ問題が多いのですが、考古学が専門に分かれる傾向にある中、一人で旧石器〜古墳時代まで纏め上げることは並大抵の苦労ではなかったと思います。
あと、比較的文章が平易で読みやすいですね。
一般の歴史好きの方には良いのではないでしょうか?
値段も手ごろで購入しやすいしね(・∀・)。
この本を読んで、考古学を好きになる人もいるかもしれません。
というか
いてほしいな (*´・д・)(・д・`*)ネー
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