松木武彦のレビュー一覧

  • 全集 日本の歴史 第12巻 開国への道
    [ 内容 ]
    開国は蝦夷地から始まった。
    迫りくる異国と政治を動かす民衆、新時代を生む幕末。
    歴史が未来を切り拓く。
    本書では、日本の近世を環太平洋史の視点から再解釈する。

    [ 目次 ]
    第1章 環太平洋時代の幕開け
    第2章 漂流民たちの見た世界
    第3章 鎖国泰平国家から国防国家へ
    第4章 世論政...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第13巻 文明国をめざして
    [ 内容 ]
    近世の庶民はいかにして「近代化」されたか。
    民衆が出会った「御一新」の苛酷なる現実。

    [ 目次 ]
    第1章 幕末の激動と民衆
    第2章 「御一新」の現実
    第3章 自立と競争の時代
    第4章 平等と差別の複合
    第5章 近代天皇制への助走
    第6章 「帝国」に向かって
    第7章 国民・民権・民衆...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    小学館創立85周年記念出版のシリーズの最終章。表紙にドラえもんっていうのがたまりません(これ決め手)。1955年から現在までの日本の歴史を政治や経済、人々の暮らしなどの側面で描かれています。1955年といえばまだ生まれる20年前、とはいえ親世代がリアルに生きてきた時代。両親のアルバムに載ってた白黒写...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    [ 内容 ]
    物質的繁栄を求めた私たちが得たものとは。
    高度経済成長からバブルを経て混迷と閉塞の時代へ。

    [ 目次 ]
    はじめに 私たちが選んだ道
    第1章 「戦後社会」をめぐる対抗―一九五五年(豊かさへの離陸;戦後憲法的世界の広がり;沖縄と安保体制)
    第2章 戦後大衆社会の成立―一九六〇年代(都市...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第11巻 徳川社会のゆらぎ
    [ 内容 ]
    襲いかかる災害に幕府の威光は危機にさらされる。
    ほころびはじめた徳川幕府と成熟する民衆の力。
    歴史が未来を切り拓く。

    [ 目次 ]
    はじめに 成熟か、停滞か
    第1章 綱吉・吉宗と「公儀」
    第2章 享保と天明の飢饉
    第3章 田沼時代と国益
    第4章 「いのち」の環境
    第5章 都市と「世間...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第1巻 列島創世記
    [ 内容 ]
    四万年の歩みを一気に描く新しい列島史。

    [ 目次 ]
    第1章 森と草原の狩人―旧石器時代
    第2章 海と森の一万年―縄文時代前半
    第3章 西へ東へ―縄文時代後半
    第4章 崇める人、戦う人―弥生時代前半
    第5章 海を越えた交流―弥生時代後半
    第6章 石と土の造形―古墳時代

    [ POP ...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 別巻 日本文化の原型
    全16巻の「日本の歴史」シリーズの別巻として刊行されたもの。「近世庶民文化史」という副題が付いている。戦国後期から江戸にかけての庶民の衣食住に関してある程度網羅的に概観した意欲作。帯には、「江戸の文化をひもとけば今の暮らしが見える」とあるが、近世から現代にかけての庶民史の大きなストーリーが述べられて...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第9巻 「鎖国」という外交
    従来の日本人が懐いていた閉鎖的イメージの「鎖国」という国策について、朝鮮通信使外交を新たな視点で分析することにより、徳川政権が選択した外交政策がその当時の東アジアが置かれていた状況下においては、合理的なものであったという仮説を綴った著作である。

    日本社会の歴史を当事者である日本人ではなく、日本およ...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第6巻 京・鎌倉 ふたつの王権
    最初の感想は読みやすかった。
    二分王権論を強く意識しながら、基本的には政治史に沿った記述です。

    読みやすかった理由は鎌倉だけではなく、後三条〜後醍醐登場までを包括的に扱った点にあるのだろう。
    どうしても鎌倉時代だから頼朝からでとなると、実は非常に分かりにくいし、平清盛をどう評価するのかが見えにくく...続きを読む
  • 古墳とはなにか 認知考古学からみる古代
    ・松木武彦「古墳とはなにか 認知考古学からみる古代」(角川文庫)を読んだ。私は単なる古墳の書であらうと思つてゐた。ところが「はじめに」にはかうある。例へば「なぜ前方後円墳なのか」等々「といつた根本的な疑問(中略)これらの問題にアプローチするには、歴史学としての考古学よりもむしろ、人類学や社会学や認知...続きを読む
  • シリーズ 地域の古代日本 出雲・吉備・伊予
     出雲・吉備・伊予は大陸文化の通過地点であるだけでなく、日本海側と太平用側をつなぐ回廊であり、様々な文化が交わる地域でもある。これらの地域にスポットあて、代表的なトピックスから古代の様子を紐解いている。出雲は製鉄や出雲大社、吉備は古墳、伊予は山城と限られた内容であるが、最新の発掘の成果に触れることが...続きを読む
  • シリーズ 地域の古代日本 東国と信越
    6章「ヤマトタケル東征伝承とアヅマ」大隅清陽で否定される原秀三郎説を7章「三川・穂・三野・科野・越の地域と社会」田島公が肯定的に引いているあたりおもしろい。
    まあ前者が正しいんだろうな。
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    14巻同様、多分に一面的・主観的なところや錯誤があるが、戦後の社会問題・社会運動史をまとめたような一冊。

    一斉就職と終身雇用、性別役割分担はどのように誕生したか。セーフティネットへの関心の低さや競争主義、自力解決主義がなぜ浸透したか。公共政策より経済政策重視のあり方が生んだのは何か。戦争や公害など...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第14巻 「いのち」と帝国日本
    「いのち」の序列化を主題に明治中期から大正期を扱う。どういう背景から「いのち」は序列化されたのか、どのような抵抗があったのか、戦争や政治・思想・文化に分け入り解明する。現在にまで通じる事象も明かされ価値ある一冊と思うが、この本には限界がある。徹底した弱者視点により、権力の影の部分を極大にして描いてい...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    環境庁時代の頭を下げる石原さんが印象的。戦後社会運動についての広く浅い概説かんはぬぐえない。中卒業人口の大量就職は徴兵がないことからもいままでにないものだというのはなるほどと思った。また産児制限でベビーブームが終息していた。
  • 全集 日本の歴史 第9巻 「鎖国」という外交
    本書によると鎖国と言う言葉は幕末に作られたという。江戸幕府は鎖国していたわけではなく、きちんと海外と交流していたようだ。ただ、家康は秀吉の外征の影響で朝鮮との国交回復には苦慮したようだが。従来の日本近代史観を変えることのできる本と思う。
  • 全集 日本の歴史 第4巻 揺れ動く貴族社会
    律令制が崩壊し、地方政治が乱れ武士が登場した平安時代。地球温暖化、自然災害や疫病、戦乱が多発し人々の生活を脅かし、常に死と隣り合わせだった時代背景からも、死後の世界へのあつい信仰心や、新しい仏教が広く普及したのもうなづける。

    ところで武士はなぜ発生したのか?地方豪族や有力農民が、自分たちの所領を守...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第2巻 日本の原像
    「日本の原像-全集 日本の歴史2-」の読書会 
    日付:2014/1/9 作成者:とことこ(大塚 拓)         
    〇感想
    ・(P46)天皇の語源(宇宙を統治する天帝)と中国世界からの自立の意味。
    ・(P59)日出ずる国、日神(大日如来)の国。説は色々あるが、これも中国世界からの自立。
        ...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第6巻 京・鎌倉 ふたつの王権
    院政の成立から鎌倉幕府の滅亡まで、結構な広範囲を取り扱う。通史ものでこの時代を読んだのが初めてなので、正直なところどういうところが特色なのか評価しにくいですが(取り扱う時代の範囲が特色なのかもしれませんが)、わかりやすい構成と内容だと思います。
  • 全集 日本の歴史 第10巻 徳川の国家デザイン
    装丁の美しさと、タイトルの良さに惹かれて手に取りました。
    よくよく見たら、歴史大全ものの1冊だときづいたものの、出版社の売る気満々的な雰囲気が伝わり読む事に。

    ちなみにアートディレクションは、原研哉。

    内容的には、戦国末から江戸初期(四代家綱)までの国政・地方の城下町・村・臣民などに分けて解説し...続きを読む