野嶋剛のレビュー一覧

  • TSMC 世界を動かすヒミツ

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    今、最もホットな半導体業界で圧倒的な成功を収めている会社の勝因研究である。30年間この業界とこの会社を見てきた台湾の著名ジャーナリスト林宏文が満を持して書き上げたTSMC分析の傑作だ。
    アメリカと中国のデカップリング、’22 米CHIPS法施行、コロナによるサプライチェーンの綻びなど地政学的要因で、台湾のTSMCは半導体の受託製造工場をアメリカや日・欧に分散することを始めた。米アリゾナ州、日本の熊本、シンガポールやヨーロッパなどへ莫大な補助金付きの本格的な工場進出である。
    かつて日本の半導体産業は世界を席巻しアメリカとの貿易摩擦で衰退したが、日本は大企業の一部門として設計・製造・製品と垂直展開

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    2024年07月19日
  • 台湾の本音~“隣国”を基礎から理解する~

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    台湾の歴史、国際的な立ち位置を知ることが出来た
    台湾有事リスクの渦中、日本と台湾の関係性を考えることが出来る貴重な本だと感じた

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    2024年07月14日
  • TSMC 世界を動かすヒミツ

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    台湾の半導体産業躍進の秘密を明らかにして、
    今、台湾-日本-韓国-米国の「世界戦略モデル」が一新される

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    2024年06月11日
  • 日本の台湾人 ――故郷を失ったタイワニーズの物語

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    日本の政界、経済界、学界、芸能界、文芸界で活躍する、台湾のルーツを持つ著名人たちのファミリーの歴史を通して、故郷喪失者の物語が描かれる。

    紹介されたのは蓮舫、辜寬敏、東山彰良、温又柔、ジュディ・オング、余貴美子、羅邦強、安藤百福、陳舜臣、邱永漢ら。彼ら自身及び先祖の物語を通して、戦前は日本、戦後に中華民国になった台湾の歴史の複雑さがよく伝わる。

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    2024年05月25日
  • ふたつの故宮博物院

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    圧倒的に読ませる文章力。
    北京と台北の二つの故宮から、近代中国の悲哀と昨今の両岸関係事情をも包含したドラマを紡ぐその展開に思わず一気読みした。
    故宮の文物が中国大陸を彷徨い、最後に台湾まで渡ったその経緯は数奇に思えるが、文化は即ち政治であり、正統性を与えるものとして権力の象徴であった、中国の長い歴史から見れば、その流浪の旅もまた歴史上に繰り返されてきた一コマに過ぎないのかもしれない。混沌としているから、それを生き抜いてきた文物がより眩く見えるのか。
    辛亥革命から100周年の年に、二つの故宮展を東京国立博物館で統一させようとした平山郁夫の演出も味があり、日本が、その歴史的経緯からも主要な参画プレ

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    2023年11月20日
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語

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    【大日本帝国から戦後へと続く日本,分断された中国,そして出身地の台湾という東アジアの境界を行き来しながら,失われてしまった自分の帰属すべき祖国・故郷を探し求めてきた人々がタイワニーズなのである】(文中より引用)

    国際情勢の荒波に揉まれながらも,日本・中国・台湾という国家の国境をひらりと越えて自らの思うところに従った,台湾と関係を持つ「タイワニーズ」たちの半生を記した作品。著者は,『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』等の台湾をテーマとした作品でも知られる野嶋剛。

    国際社会の荒波をもろに被り続けてきた人々の一人ひとりのエピソードが中心となっているため,非常に読みやすいというのがまず高評

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    2021年06月24日
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語

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    登場する一人一人のタイワニーズのエピソードが大変興味深い。陳舜臣の著作は手広く読んでみたいと思った。

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    2021年04月03日
  • 香港とは何か

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    「パリは燃えているか」ならぬ、「香港は泣いているのか」とでも問いたくなるような騒乱に見舞われた近年の香港。西欧と中国の共存社会が急速に変わりつつあるように見えるそんな香港を解説する本。
    2014年の雨傘運動から2019年の逃亡犯条例改正に始まる大規模なデモ。そこには単なる中国による締めつけと片付けられない歴史と香港人のメンタリティがあるらしい。
    アヘン戦争による香港の誕生史から、ブルース・リーやジャッキー・チェンに代表される映画界、ヤオハンやナショナル炊飯器を通じた日本との関係。
    そこは中国でも西欧でもない、国家とも言い難いような場所であり、香港人が住む地である。その今の香港を理解する

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    2020年11月10日
  • 台湾とは何か

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    台湾面白い!こんなに捻れていたことを全く知らなかったことを強く恥じる。ぜひ行ってみたい。

    230105再読
    やっと行けることになりそうなので再読。
    終章の「日本は台湾とどう付き合うか」の部分は改めて考えさせられることが多い。

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    2023年01月04日
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語

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    とにかく面白い本。色々な台湾と日本に関係がある人々タイワニーズについてまとめた本。この本がそのまま中国や台湾で翻訳出版されると面白いのだが。

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    2019年01月07日
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語

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    題材が興味深い内容ということもあり、筆者の記者としての取材力もあり、それなりの分量ではありますが、非常に面白くて一気に読んでしまいました。日本で活躍している綺羅星のごときタイワニーズたちのファミリーストーリーを語りつつ、国家と民族の関係を深く考えさせられる著書となっています。

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    2018年09月26日
  • 台湾とは何か

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    とても勉強になりました。台湾の歴史的な成り立ちや中国・日本との関係性を学ぶことが、東アジアを学ぶことに直結していることに気づかされます。また、台湾史から見た、著者の沖縄への考察も洞察に満ちていると思います。

    「台湾に対する思考停止」から脱却したいものです。

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    2017年08月13日
  • 台湾とは何か

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    台湾の今、温度感が伝わってくるようで、とても興味深く読んだ。
    著者の野嶋氏が戴国煇、伊藤潔それぞれの『台湾』を今日でも学ぶことはたくさんありメーンの書棚からはずせないと語っているように、私にとってはこの本がそれにあたると思った。
    まだまだ理解しきれない点もあり、知見をひろめていくためにこの本を指針にしたいと思う。

    日本人の台湾に対しての「思考停止」について不健全と指摘していたが、それは万物にいえることであって、国家間だけではなく自分にも思い当たることがあり猛省した。

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    2016年07月03日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    朝日新聞の記者が書いた経営本なので、特段の深い分析はないが、十分な知識量と爽快な読後感。
    日本の書籍では珍しい台湾の企業をその成り立ちから現在まで、技術の変遷と業界環境また日本の自転車産業との比較も網羅している。Giantというアジアでも有数なブランドを作り上げた企業とその創業者の理念を分りやすく伝えている。
    Giantの成功は、技術へのこだわり、最初はアメリカのシュウィンOEMからスタートし、シュウィンが中国メーカーにもOEM先を広げると、自社ブランドの確立を目指す、そこではまだニッチ市場であった欧州のMTBをターゲットとし、素材はフルカーボンを先駆ける。中国企業が台頭してくると、より高級車

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    2012年11月01日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    スポーツサイクル世界一のメーカー「Giant」の創成を追いながら、スポーツサイクルの魅力と日本の抱える産業空洞化問題をクローズアップする良書。自転車を買おうと思っている人には、ぜひ読んでもらいたい一冊。プロジェクトXのようなストーリーなので、読み物としても面白い!

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    2012年10月19日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    購入書店:Reader Store; 読書環境:Reader PRS-T2; コンテンツ形式:XMDF

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    2012年09月26日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    面白くて一気に読んでしまった。

    なぜ日本の自転車ではなく、ジャイアントに魅力を感じるのか。
    これを見れば納得。
    他のメーカーはもう追いつけないのでは無いのかと思うほどの真摯なまでの自転車に対する熱意。

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    2012年07月15日
  • 蒋介石を救った帝国軍人 ――台湾軍事顧問団・白団の真相

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    国民党の台湾退避後、蒋介石を支援するために旧帝国陸海軍の将校が結成した白団についてのストーリー。蒋介石と日本との関係、白団に参加した将校たちの資料から彼らの仕事と理念を解き明かす。根本博の話の方しか知らなかったので、初めての情報が多く、面白かった。蒋介石が日本式の高等教育に対して信頼と憧れを寄せていたのではないかという指摘は、興味深い。

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    2025年06月23日
  • 台湾の本音~“隣国”を基礎から理解する~

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    現代台湾文学選を読むにあたって、台湾について知ろうと思い読んだ本の二冊目。一冊目の歴史総合パートナーズでは、どちらかというと日本の統治時代から現代にかけての日台関係が中心だった印象だったが、今回の本では、八十年代の民主化以降の現代史がよく分かった、という読後感が大きい。

    一番知ってよかったと思うのは、第1章「台湾は『国』なのか」。ずいぶん昔だが、池袋で働いていたときに、小学生の子が台湾から来た子をいじめていたときの理由に「だって日本は台湾を国だと認めてないもん」と言ったことがあった。当時は、それと目の前の台湾人をいじめるのとは関係ねぇだろと

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    2025年06月20日
  • 台湾の本音~“隣国”を基礎から理解する~

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    必要な内容が分かりやすく網羅的に書かれていて、すごくよい入門書だった。新書なのにテンポよく読めた
    台湾人当事者の声にも触れられて良かった

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    2025年05月19日