あらすじ
コロナ前は200万人超の日本人が訪れ、観光地として人気が高い台湾。「台湾有事」という言葉が紙面を賑わすこともあり、日本の関心は高くなっている。しかし、私たちは台湾をどれほど知っているだろうか。中国と台湾の関係は? 首都はどこにある? 国連に非加盟なのはなぜ? 隣の島でありながら、私たちはその歴史や社会のことをあまり知らない。本書では、6つの問いからそんな台湾という“国”の姿を詳らかにしていく。
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Posted by ブクログ
現代台湾文学選を読むにあたって、台湾について知ろうと思い読んだ本の二冊目。一冊目の歴史総合パートナーズでは、どちらかというと日本の統治時代から現代にかけての日台関係が中心だった印象だったが、今回の本では、八十年代の民主化以降の現代史がよく分かった、という読後感が大きい。
一番知ってよかったと思うのは、第1章「台湾は『国』なのか」。ずいぶん昔だが、池袋で働いていたときに、小学生の子が台湾から来た子をいじめていたときの理由に「だって日本は台湾を国だと認めてないもん」と言ったことがあった。当時は、それと目の前の台湾人をいじめるのとは関係ねぇだろと
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台湾の入門書として出色かと。無味感想な概説書にならないようにしたかったというニュアンスのことを著者が後書きに書かれていましたが、とても読みやすく面白く、狙いは成功していると思います。
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台湾の入門本でありながら、基本的な論点が網羅され、順番も章立ても読みやすく構成されている。具体的には、以下のとおり。
・台湾は国なのか
→人民・領土・統治機構の国家の三要素は満たしているので、基本国だが、国家承認を満たしていない。
・台湾の歴史はいつからか
→スペイン・オランダの支配からの400年を捉えるのが一般的
・台湾の人々は中国をどう考えているのか
→民主化の旗手は蒋経国と李登輝。国民党は反共、民進党は反中だが、現実的な舵取り志向で独立も吸収もない。一方、中国は台湾統一は政策ではなく、原則でありドグマ。
・台湾のアイデンティティはなぜ生まれたか
→中国生まれの外省人が減る中で、台湾人のアイデンティティが増えている。特に、90年代以降に教育を受けた「天然独」は台湾は台湾で独立宣言らの必要なく、中国へのコンプレックスもない。
・台湾は親日か
→李登輝らの第一世代と、若い世代が親日のハンバーガー構造だったが、壮年層も中国に失望し、日本支持が増えていて。好きな国一番は60%で日本、5%で中国、4%で米国(2021年)
・台湾有事は本当におきるのか
→習近平次第。日本は台湾との関係強化により、隙を見せずに、自らの準備をすべき
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帯の台湾観光雑誌みたいなワクワクする写真や文字の色に惹かれて買った。
内容が難しく理解をしながら読んだので時間がかかったが、文章自体は読みやすくてためになった。
台湾人が、日本に義援金をたくさん送ってくれるのは親日だからってだけではなく、義援金ブームに乗ってるだけであって「あの時は義援金をありがとう」といっても「なんのこと?」ってなることも往々にしてあるってあたり面白かった。
Posted by ブクログ
我々が日常的に使う台湾という国名は、正式には中華民国である。大陸中国が中華人民共和国、共和国を名乗るのに対して、中華民国は共和国ではない、民の国である。これは名付けの孫文が説明する様に、海外ではすでに民主化が進み、多くの国が共和政という名の下で民主政治を施行しているが、遅れていた自分たち(中華民国)が民の力でそれに性急に追いついていく事を信念とし、国名にその決意(民の国)を表したと言える。
本書の筆者は学生時代を中国(長春)、香港(返還前)、そして本書のメインである台湾で過ごした経験を活かして、今の(2023年時点)台湾が自分たちの国の在り方をどの様に考えているかについて説明する内容となっている。日本では多くの人が「台湾は中国からの独立を目指している」という認識を持っているだろう。また、一昔前なら(蒋介石時代)、国共内戦に敗れた国民党政府が、一時的に避難した先が台湾であり、今なお大陸中国を支配する共産党勢力を武力闘争によって、大陸から追い出す事を夢見ていると考える様な時代もあった。勿論、今の台湾でその様な極論を唱える人は、もうごく僅かであろう。台湾人の多くは「現状維持」を望んでいるし、民進党から国民党に政権が変われば、中国との関係性の改善も期待できるから、中国側の無駄なリスク(国民が傷ついたり、亡くなる事)を取る必要も無くなる。現在台湾に暮らす人々も、太平洋戦争の日本の支配経験を持つものが少なくなり、勿論中国(大陸側)との争った経験を持ち合わせるものも殆どいない。生まれながらにして台湾という「国」しか経験していないから、中国の脅威は感じながらも、元々独立した地域であるという認識が強いだろう。
また、民間レベルでは中国と台湾の間には多くの商取引が存在しており人の往来も制限付き、かつ完全に自由ではないものの可能だ。そして我々日本人から見ると、どちらも中国語を話している。私は決して中国の武力による台湾統合を望まないし、それが起これば、正に現在の国会(2026年時点)で論争になる様な「台湾有事」に発展しかねない事も理解している。そして台湾に暮らす多くの人々が「現状維持」を望んでいる事や、「独立」を前面に押し出せば、大陸との緊張が生じる事を理解している事も解る。台湾人の立場でものを言う事は何様と言われそうだが、きっと彼等からしても、日本やアメリカが台湾有事を煽るようなことをしている様に見えているのかもしれない。先日の高市総理の発言をきっかけとして、中国は周辺での大規模な軍事訓練を実施しているし、確かに習近平氏は在職中に何とか台湾を統一したいと考えているから、日本やアメリカの出方をうかがい、何かしら理由を付けたがっている様に思える。そうなると、我々周囲の人間が軽々しくものを言うこと自体が間違い、リスクを煽る結果になるのではないかと思う。
正に今、台湾の歴史を知り、台湾の国民を知り(私も筆者と同様に台湾自体は一つの国であると言う認識)、台湾の民意を少しでも知る事は、台湾から無駄な血を流させない事に繋がるし、本書を読むことでそれに少し近く事が出来るだろう。
Posted by ブクログ
台湾は「国」なのか。
この問いを見た時に、自分は台湾についてなんとなくしか知らないなと反省して読んでみた。
ホットテーマでもあるため、文化、歴史は正しく理解しなければならない。入門書として良かった。
Posted by ブクログ
台湾は世襲議員が少ない。むしろ学歴が魅力を出せる。学歴詐称が発覚しやすい。
台湾は台湾、と考えている人が多い。
国民党は中国のエージェントと思われやすい。
投票によって変えられるという信仰が強い。
コロナ対応の早さは,SARS対応の失敗から生まれた。
下関条約で日本が支配するとき2年間の猶予期間を与えた。0.2%が本土に行った。
台湾には統一王朝がなかったが、韓国には李氏王朝があった。台湾統治は50年で、韓国は30年。成果が見えない。「犬が去って豚が来た」国民党統治がひどかった。
2.28事件=国民党による知識層の弾圧。
半数以上が台湾人というアイデンティティをもっている。中国に働きに行くことに抵抗はないが統一されるべきとは思わない。
すでに台湾が本土から離れて70年以上経っている。同胞とは思っていない。
第一世代と第二世代は日本の支配を知っている。その後乗せ代は日本を好きではない。最近の世代は日本文化を浴びて日本びいき。
日本人とわかると5割くらい優しくなる。
アメリカは中国と国交を結ぶとき、台湾関係法を作った。日本は今更作れない。中国が力をつけたため。
TSMCは受託生産に徹し、自社ブランドを作らなかった。垂直統合ではなく水平分業の時代で活躍する。もはや単なる下請けではない。
台湾は、アメリカとの関係で日本と同じ。
今も台湾は内戦状態=台湾有事中。
独立状態派が大半。
Posted by ブクログ
著者は朝日出身なのにかなりまともで台湾びいきなのを割り引いてもニュートラルな視点で今の台湾を描いているように感じた。
読んで良かった点:
・民主化への歴史的な経緯
・独立派というのは実は少数派で実質的な独立を達成している現状の維持が多数派。
・中国との関係は併合は絶対嫌だが対立も望まない
・意外とアメリカへの信頼感は低め
・国民性はブームに乗りやすい
・中国人は言葉が通じるが話が合わない、日本人は言葉が通じないが話が合う
・親日ハンバーガー構造
・日本の植民地としての韓国との違い、50年とかそれ以前の民族体制の希薄さ
作品紹介・あらすじ
コロナ前は200万人超の日本人が訪れ、観光地として人気が高い台湾。「台湾有事」という言葉が紙面を賑わすこともあり、日本の関心は高くなっている。しかし、私たちは台湾をどれほど知っているだろうか。中国と台湾の関係は? 首都はどこにある? 国連に非加盟なのはなぜ? 隣の島でありながら、私たちはその歴史や事情をあまり知らない。本書では、6つの問いからそんな台湾という〝国〟の姿を詳らかにしていく。