野嶋剛のレビュー一覧
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ネタバレ台湾は世襲議員が少ない。むしろ学歴が魅力を出せる。学歴詐称が発覚しやすい。
台湾は台湾、と考えている人が多い。
国民党は中国のエージェントと思われやすい。
投票によって変えられるという信仰が強い。
コロナ対応の早さは,SARS対応の失敗から生まれた。
下関条約で日本が支配するとき2年間の猶予期間を与えた。0.2%が本土に行った。
台湾には統一王朝がなかったが、韓国には李氏王朝があった。台湾統治は50年で、韓国は30年。成果が見えない。「犬が去って豚が来た」国民党統治がひどかった。
2.28事件=国民党による知識層の弾圧。
半数以上が台湾人というアイデンティティをもっている。中国に働きに行 -
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ネタバレ著者は朝日出身なのにかなりまともで台湾びいきなのを割り引いてもニュートラルな視点で今の台湾を描いているように感じた。
読んで良かった点:
・民主化への歴史的な経緯
・独立派というのは実は少数派で実質的な独立を達成している現状の維持が多数派。
・中国との関係は併合は絶対嫌だが対立も望まない
・意外とアメリカへの信頼感は低め
・国民性はブームに乗りやすい
・中国人は言葉が通じるが話が合わない、日本人は言葉が通じないが話が合う
・親日ハンバーガー構造
・日本の植民地としての韓国との違い、50年とかそれ以前の民族体制の希薄さ
作品紹介・あらすじ
コロナ前は200万人超の日本人が訪れ、観光地として人 -
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【278冊目】元朝日新聞記者の著者による香港の歴史と現状の解説書。事情により通読するのに時間がかかってしまったので前半部分をあまり覚えていないのだけど、香港初心者にとっては読みやすかった。
前半には、香港民主化の女神と呼ばれる周庭さん含む、民主化活動家への直接インタビューがあり、これが興味深かった。活動家にもそれぞれアプローチの違いがあり、さらにそうした違いが時と共に変化していく様も重要な描写。きっと後から歴史を振り返ったときに、彼らの活動は一色の絵筆でしか描かれないだろうが、実際には様々な色の重ね塗りであることが分かる。
後半がより強く印象に残っているのだけど、大陸における香港の立ち位置 -
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今年は台湾で民進党への政権交代かつ初の女性総統誕生。連日のニュースが気になり、本書と、祭英文と温又柔の著書を読みました。祭英文の著書からは、国内の産業や観光資源にもっと目を向けた政策を重視したい意向を感じ、温又柔の著書からはやはり中国人ではなく台湾人のアイデンティティを感じました。当人は、2年以内に台湾の入国がないことが原因で4年前の総統選挙で選挙権がなかったものの、中国大陸で台湾の半導体を売る台商である叔父と父親が大陸との関係を重視する国民党を支持していることなどが描かれていました。本書を読み、2つの著者を総括的に理解する手助けになりました。
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北京と台北にある故宮。その歴史は蒋介石の意志によるところが大きそうです。中華思想を体現する宝物として、文化資産が北京から出て、南京そして中国各地を転々とし、国民党軍の台湾への退却に伴い、船に載せ海峡を越えて台湾に運び込まれる!日本軍、中共軍との戦いの中で、良くあれだけの資産を損傷することなく、運び込んだという執念に驚きです。蒋介石にとっては三種の神器のようなものだったように思います。そしてこの2つの故宮の合体が今では大陸・台湾の和解という政治的な意味合いを持って語られることに歴史の皮肉を思います。元の黄公望という書家の風景画「富春山居図」という長大な絵巻の作品が焼け残って台北と杭州の博物館に分
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自転車と言えばやっぱりヨーロッパのブランドなわけで、台湾ブランドのGIANTではまだブランド力がないかなと思っていたけれど、性能を追求して自転車業界のてっぺんをとっていたんですね。
ロードレーサーの美しさはホリゾンタルフレームにあるけれど、性能的に優れているスローピングを採用して頭角を表してきたっていうところがなるほど革新的な企業です。
台湾の企業と言えば、最近は鴻海なんですが、元々台湾はOEMが盛んな場所だったそうで、GIANTもはじめはOEMから初めてノウハウを蓄積しながらブランドを確立したそうな。
高価な自転車を買うときって、性能より好みを重視するからGIANTが性能を超えたブラ -
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台湾のジャイアントができて、日本の自転車企業ができなかったことはなにか。中国市場で成功できたこと、ツール・ド・フランスで活躍して世界中に高級ブランドとしての知名度を上げたこと、スポーツ自転車の文化を広めて自ら市場を作り出したこと。日本メーカーは部品メーカーのシマノをのぞいて死屍累々。スポーツバイク市場が日本で育たなかったのは、道路事情もあるとは思うが、ガラパゴス的ママチャリ市場に甘えた結果という本書の結論もまた一理あるように思う。現在、家電で起こっていることの先取りが自転車市場で起こっていたという指摘は頷ける。読み心地は軽く、内容としてもわかりやすい。
ただ、自転車乗りとしては、GIANT -
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いよいよまた3週間に亘る長旅、ツール・ド・フランスが6月30日に開幕する。今年はオリンピック開催年と云うことでスタートが例年に比べやや早くなっているが熱い夏に変わりは無い。
そんなロ-ドレース・ファンに取っては台湾製「GIANT」のロードレーサの名前はお馴染みのもので、古くはONCE、Telekom、T-Mobileと続き今はRabobankが採用している自転車として知られている。
GIANTがプロ・チームに採用される経緯やその後の苦労などは此れまでもあちこちで見聞きしていたが、本書はGIANTの起業から今に至るまでの企業としての成長とその経営者の視点に焦点を当てた物語。と、云う事で本書は