野嶋剛のレビュー一覧

  • 台湾の本音~“隣国”を基礎から理解する~

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    台湾は世襲議員が少ない。むしろ学歴が魅力を出せる。学歴詐称が発覚しやすい。
    台湾は台湾、と考えている人が多い。
    国民党は中国のエージェントと思われやすい。
    投票によって変えられるという信仰が強い。
    コロナ対応の早さは,SARS対応の失敗から生まれた。

    下関条約で日本が支配するとき2年間の猶予期間を与えた。0.2%が本土に行った。

    台湾には統一王朝がなかったが、韓国には李氏王朝があった。台湾統治は50年で、韓国は30年。成果が見えない。「犬が去って豚が来た」国民党統治がひどかった。

    2.28事件=国民党による知識層の弾圧。
    半数以上が台湾人というアイデンティティをもっている。中国に働きに行

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    2024年06月29日
  • 台湾の本音~“隣国”を基礎から理解する~

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    著者は朝日出身なのにかなりまともで台湾びいきなのを割り引いてもニュートラルな視点で今の台湾を描いているように感じた。

    読んで良かった点:
    ・民主化への歴史的な経緯
    ・独立派というのは実は少数派で実質的な独立を達成している現状の維持が多数派。
    ・中国との関係は併合は絶対嫌だが対立も望まない
    ・意外とアメリカへの信頼感は低め
    ・国民性はブームに乗りやすい
    ・中国人は言葉が通じるが話が合わない、日本人は言葉が通じないが話が合う
    ・親日ハンバーガー構造
    ・日本の植民地としての韓国との違い、50年とかそれ以前の民族体制の希薄さ

    作品紹介・あらすじ
    コロナ前は200万人超の日本人が訪れ、観光地として人

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    2024年02月01日
  • 香港とは何か

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    【278冊目】元朝日新聞記者の著者による香港の歴史と現状の解説書。事情により通読するのに時間がかかってしまったので前半部分をあまり覚えていないのだけど、香港初心者にとっては読みやすかった。

    前半には、香港民主化の女神と呼ばれる周庭さん含む、民主化活動家への直接インタビューがあり、これが興味深かった。活動家にもそれぞれアプローチの違いがあり、さらにそうした違いが時と共に変化していく様も重要な描写。きっと後から歴史を振り返ったときに、彼らの活動は一色の絵筆でしか描かれないだろうが、実際には様々な色の重ね塗りであることが分かる。

    後半がより強く印象に残っているのだけど、大陸における香港の立ち位置

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    2021年03月20日
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語

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    友人知人であっても、国籍や個人のプライバシーについては、面と向かって質問しにくい。歴史に明るくない場合は、敢えて口に出すことも憚られる。先方が何かのきっかけで語ってくれることが無い限り、これらの情報は知るよしも無い。
    気になりながらも知る術がなかった数々の物語を、この本で知った。日本で馴染みのある著名人らの側面が、ありのままにレポートしてある。先祖、生まれ育った環境、国や国境とは何なのか。それぞれの想いは様々のようである。作家として活躍する人々の関連著書にも興味を持ったので、追っていくつか読みたい。

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    2020年05月16日
  • ふたつの故宮博物院

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    「中は台湾に」「外は北京に」だと思っていましたが、北京にも相当の文物が残っているのですね。この本を読んで初めて知りました。

    そしてここ最近では、発掘も盛んんい行われていますから、北京ん方はどんどんその保管する文物を増やすのに対し、台湾の方は。船で台湾に持ち込んだものしかないので限界があります。とはいえ、実は台湾の方が有名な芸術作品が多い。

    本書を読んでたら両岸の博物院を観光するのも面白いかもしれません

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    2019年01月15日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    台湾の自転車メーカー「GIANT」の創業者はどうやって一大メーカーを作り上げたかを描いている。日本の自転車メーカーが衰退している原因なんかもわかる。
    まず道路交通法の整備がないと、日本ではロードバイクは一部の人の趣味を抜け出せないだろう。

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    2018年08月25日
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語

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    また嘉義や台南に行きたくなったな。◆ジュディオングの項は面白かった。◆◆邱永漢の食へのこだわり、残す人にはもうご馳走しないというようなことは良くわかる。

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    2020年07月27日
  • 台湾とは何か

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    東南アジアの人たちと近現代史について胸襟を開いて話し合える日が来るのでしょうか。私は隣人である中国、韓国、北朝鮮そして台湾のことを少しでも知っておこうと思い、最近はこれらの国の歴史を少しずつ学んでいます。悲しい事実が多いですが、目を逸らさず偏らず、何が起こったのかを受け止めたいと思います。

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    2016年10月23日
  • 台湾とは何か

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    今年は台湾で民進党への政権交代かつ初の女性総統誕生。連日のニュースが気になり、本書と、祭英文と温又柔の著書を読みました。祭英文の著書からは、国内の産業や観光資源にもっと目を向けた政策を重視したい意向を感じ、温又柔の著書からはやはり中国人ではなく台湾人のアイデンティティを感じました。当人は、2年以内に台湾の入国がないことが原因で4年前の総統選挙で選挙権がなかったものの、中国大陸で台湾の半導体を売る台商である叔父と父親が大陸との関係を重視する国民党を支持していることなどが描かれていました。本書を読み、2つの著者を総括的に理解する手助けになりました。

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    2016年08月12日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    最近ジャイアントの自転車を買った。最終調整を待っている間何気なくとったのが本書だった。自転車購入の決め手はコスト・パフォーマンス。本書にはその秘密が詳らかに描かれている。決して順調なときばかりでなかったが、ものつくりのこだわりと経営戦略が効いたようだ。これは月並みの表現だが、同社が日本で展開している現状を見ればよくわかる。これからも楽しいんでいこう。

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    2015年07月08日
  • ふたつの故宮博物院

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    北京と台北にある故宮。その歴史は蒋介石の意志によるところが大きそうです。中華思想を体現する宝物として、文化資産が北京から出て、南京そして中国各地を転々とし、国民党軍の台湾への退却に伴い、船に載せ海峡を越えて台湾に運び込まれる!日本軍、中共軍との戦いの中で、良くあれだけの資産を損傷することなく、運び込んだという執念に驚きです。蒋介石にとっては三種の神器のようなものだったように思います。そしてこの2つの故宮の合体が今では大陸・台湾の和解という政治的な意味合いを持って語られることに歴史の皮肉を思います。元の黄公望という書家の風景画「富春山居図」という長大な絵巻の作品が焼け残って台北と杭州の博物館に分

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    2022年05月09日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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     自転車と言えばやっぱりヨーロッパのブランドなわけで、台湾ブランドのGIANTではまだブランド力がないかなと思っていたけれど、性能を追求して自転車業界のてっぺんをとっていたんですね。
     ロードレーサーの美しさはホリゾンタルフレームにあるけれど、性能的に優れているスローピングを採用して頭角を表してきたっていうところがなるほど革新的な企業です。
     台湾の企業と言えば、最近は鴻海なんですが、元々台湾はOEMが盛んな場所だったそうで、GIANTもはじめはOEMから初めてノウハウを蓄積しながらブランドを確立したそうな。
     高価な自転車を買うときって、性能より好みを重視するからGIANTが性能を超えたブラ

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    2012年10月27日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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     台湾のジャイアントができて、日本の自転車企業ができなかったことはなにか。中国市場で成功できたこと、ツール・ド・フランスで活躍して世界中に高級ブランドとしての知名度を上げたこと、スポーツ自転車の文化を広めて自ら市場を作り出したこと。日本メーカーは部品メーカーのシマノをのぞいて死屍累々。スポーツバイク市場が日本で育たなかったのは、道路事情もあるとは思うが、ガラパゴス的ママチャリ市場に甘えた結果という本書の結論もまた一理あるように思う。現在、家電で起こっていることの先取りが自転車市場で起こっていたという指摘は頷ける。読み心地は軽く、内容としてもわかりやすい。
     ただ、自転車乗りとしては、GIANT

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    2012年09月28日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    台湾の自転車メーカ「ジャイアント」にあこがれて書かれた本である.かたや日本で主流を占める「ママチャリ」を見下し,その存在を恥ずかしがっている.しかしショッピングセンターや駅前自転車置き場に「ママチャリ」があふれているのには,便利さ等それなりの理由があるだろう.そういった分析はこの著者にとっては無理なのかもしれない.

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    2012年09月17日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    一言で表現すれば『劉さんの伝記』。
    ・バランス(需要と供給、国内と国外)
    ・やることはすぐ実行
    ・分析は大事
    ・日本における自転車産業は日本産業のサンプル

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    2012年09月11日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    最近自転車に興味があるところからよんでみた。
    短期間でアジアの一つのOEMメーカーだったジャイアントがNo.1のメーカーになったことについて書かれてある、確かにひと昔前はメイドイン台湾といったら安かろう悪かろうみたいな印象があった、ともすれば今でもそうだと思いこもうとしているところもある、しかし現実はツールドフランスを勝つメーカーで、世界に認められている。
    そういった所を経営面から見た部分、自転車文化から見た部分などが書かれている。
    メイドインジャパンがんばろうぜ!

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    2012年08月24日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    C3034 既出情報ばかりです。自転車を知らない人にはわからないだろうし、知っている人には物足りないといった中途半端な内容です。

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    2012年07月28日
  • 銀輪の巨人 ジャイアント

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    いよいよまた3週間に亘る長旅、ツール・ド・フランスが6月30日に開幕する。今年はオリンピック開催年と云うことでスタートが例年に比べやや早くなっているが熱い夏に変わりは無い。

    そんなロ-ドレース・ファンに取っては台湾製「GIANT」のロードレーサの名前はお馴染みのもので、古くはONCE、Telekom、T-Mobileと続き今はRabobankが採用している自転車として知られている。

    GIANTがプロ・チームに採用される経緯やその後の苦労などは此れまでもあちこちで見聞きしていたが、本書はGIANTの起業から今に至るまでの企業としての成長とその経営者の視点に焦点を当てた物語。と、云う事で本書は

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    2012年06月19日
  • ふたつの故宮博物院

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    故宮博物館の文物とは、正統な歴史を持つ国としての証でもあるという見解は目から鱗。日本のような万世一系の天皇のもとという歴史の解釈がないゆえの文物へ固執具合が良くわかりました。二つの故宮博物館の文物が日本で一緒に公開される日を楽しみにしたいと思います。

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    2011年10月02日