戸部けいこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「光とともに」のシリーズの中で、わたしが最も好きな7巻。
お父さん(雅人)は、上司の意地悪によって左遷されてしまったが
それでもめげずに時間を有効活用して、たくさんの企画書を作り
それを社内に応募することで、本社への復帰を果たす。
幸子も汗でぐっしょりのワイシャツを見て
「お茶もだしてくれないのかも……」と気づいて水筒を用意したりと
警察にお世話になったあの日から、懸命に雅人を支え続けたので
うれしさもひとしお。子どもたちの前でうれし泣きするほど。
そのときの光くんも、台ふきでとはいえ幸子の涙を拭いてあげて
あぁ、他者への関心が芽生えているなぁとこちらもジーンとくる。
雅人は本社で、きのこ -
Posted by ブクログ
花音ちゃんの水ぼうそうがうつってしまった光くんだったが
ぶじに治って林間学校に参加できることになった。
3泊4日の長い林間学校を、光くんがどのように過ごしたか。
この巻はその話でほとんどが割かれている。
光くんがトンネルで声が響くのが楽しくて
もっと遊びたい! と思っていたのに
団体行動だからと、介助の先生が工夫してその場から離れたため
心残りができてしまった光くんは
夜に脱走騒ぎを起こしてしまうのだけれど
そのあとの西脇先生、介助の先生の対応が素敵だった。
西脇先生、授業参観のあと保護者たちに詰め寄られたときは
げっそりしていたのに、今回は「みんな(ASDに関して)若葉マークだから」と
校 -
Posted by ブクログ
光くんが万華鏡を分解したことで、中身のガラスを
花音ちゃんが踏んでしまい、ケガをする話でこの巻はスタートする。
幸子の「あ~」という声をきくと緊張する光くんだが
まずいことが起こったと思うことだけが理由ではないのだろう……
ということが匂わされるエピソードが後の巻である。
光くんがうまく言葉を使えないなりに
「人に伝えたい気持ち」が育ってきていることが
ザリガニ研究所や、西脇先生のいる交流学級で過ごすことで
強調されているエピソードが多かったように思う。
光くんも5年生ということで、幸子は思春期に備え
どう子育てしていったらいいのか考え始める。
一方、本田さんは焦りもあって幸子に八つ当たり -
Posted by ブクログ
1巻は保育園の卒園式で終わったので
2巻は小学校入学以降の光くんについて主に描かれていた。
幸子は妊娠し、出産準備・育児・仕事と手いっぱい。
そんな中、小学校のあさがお教室(支援級)に光くんは入学したものの
その生活は決して平穏なだけではなかった。
DVを受けており家庭がうまくいっていない片倉さんに妬まれ
集団登校の時間を10分遅く伝えられたことがきっかけで
光くんが迷子になったり、片倉さんの娘の絵理ちゃんは
そんなお母さんの様子を見て、光くんが体育倉庫の中にいるのに
鍵をかけられてしまったことを、担任の若林先生に伝えられず
光くんは大けがをしてしまったり。
それでも、運動会では青木先生 -
Posted by ブクログ
ネタバレ絶筆の最終巻。
最後2話がネームの状態なのに驚いて、ああ……と思いました。
もっと読みたかったです。ご冥福をお祈り申し上げます。
嫁姑問題も、それでなくても難しい問題なのに、自閉症児を抱えて……となると壮絶ですね。
おばあちゃんの気持ちもわからないではないのですが。
今はずいぶん世間の理解も進んできたのかなぁ、とは思いますが、やっぱりこういう考え方も根強いだろうな、と思います。
この漫画で、疑似的にですが自閉症児をもつ家庭を知り、その苦労を知り、その成長を知ることができました。
現実にはいろいろなケースがあり、様々な苦労があるのだろうと思いますが、この漫画を知ることができて良かったと思います