Posted by ブクログ
2017年06月06日
花音ちゃんの水ぼうそうがうつってしまった光くんだったが
ぶじに治って林間学校に参加できることになった。
3泊4日の長い林間学校を、光くんがどのように過ごしたか。
この巻はその話でほとんどが割かれている。
光くんがトンネルで声が響くのが楽しくて
もっと遊びたい! と思っていたのに
団体行動だからと、...続きを読む介助の先生が工夫してその場から離れたため
心残りができてしまった光くんは
夜に脱走騒ぎを起こしてしまうのだけれど
そのあとの西脇先生、介助の先生の対応が素敵だった。
西脇先生、授業参観のあと保護者たちに詰め寄られたときは
げっそりしていたのに、今回は「みんな(ASDに関して)若葉マークだから」と
校長先生にこってり絞られたあとでも
落ちこまず、どうしてそうなったのか? 原因まで考えてくれた。
それで、トンネルに光くんもリトライできて、本当によかった。
たまたま林間学校の日時と場所が同じだった青木先生が
西脇先生たちに言っていたけれど
いちばん無理なくできるやり方で「拒否・要求・選択」ができて
それに応えてあげることが、伝えたい気持ちを育むというのは
その通りだなぁと思った。
発信することが難しいからこそ、その貴重なチャンスを
しっかり受けとめられる経験が、「もっとこうしたい」を
引きだすのだろうな。
光くんがいない間の東家では事件が起こった。
雅人が卑怯な上司に目の敵にされたせいで
左遷されてしまい、やけ酒でぐでんぐでんになった雅人は
通りかかった歩きたばこの中年男性にやけどさせられ
けんかをしてしまった挙句、一時的に警察に保護された。
目撃者のおかげでなんとか家に帰れたものの
雅人にも幸子にもつらい経験となってしまった。
蛇足だけれど、光くんのマイブームになっていた
「森のくまさん」を延々と歌う遊び。
あれもこだわりの一種なのかな? 落ちつくのかなぁ。