Posted by ブクログ
2017年05月17日
1巻は保育園の卒園式で終わったので
2巻は小学校入学以降の光くんについて主に描かれていた。
幸子は妊娠し、出産準備・育児・仕事と手いっぱい。
そんな中、小学校のあさがお教室(支援級)に光くんは入学したものの
その生活は決して平穏なだけではなかった。
DVを受けており家庭がうまくいっていない片倉さ...続きを読むんに妬まれ
集団登校の時間を10分遅く伝えられたことがきっかけで
光くんが迷子になったり、片倉さんの娘の絵理ちゃんは
そんなお母さんの様子を見て、光くんが体育倉庫の中にいるのに
鍵をかけられてしまったことを、担任の若林先生に伝えられず
光くんは大けがをしてしまったり。
それでも、運動会では青木先生たち周囲のひとの配慮のおかげで
ひかる君はダンスや50m走を頑張ることができた。
絵理ちゃんも、50m走の途中で転んでしまったけれど
お母さんに怒られず「頑張ったね」と言ってもらえてよかった。
そして、運動会が終わってしばらく。
幸子は夫の出張と台風が重なってしまったときに、お産が始まってしまう。
ボランティアのひとや家族の支えで無事に出産を終え
光くんは花音ちゃんという妹ができるが
赤ちゃんの泣き声が苦手な光くん。赤ちゃん返りもでてきて
少し不安定な様子を見せ始めていた。
それでも、コミュニケーションの障害だからこそ
光くんに「いやだ」と「ちょうだい」は表現していいのだと
光くんとのかかわりを幸子は大切にしようと奮闘する。
そんなことを描いていたら、いきなり光くんは3年生になり
花音ちゃんとも少しずつ折り合いをつけて生活できるようになった。
最後のほうで幸子が、与えても返ってくるものがなくて
逃げだしたかったけれど、産みの親だからできなかった。
それだけでひたすら頑張ってきたけれど、今は心から
子どもたちがかわいいと思えると言っていたのが印象的だった。
子育ての困難さと、喜びを教えてくれる素直な言葉だと思う。