戸部けいこのレビュー一覧
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らいおん組のみんなが大好き♡
自閉症児の光くんが保育園の入園シーンで、らいおん組の子どもたちひとりひとりが各々の考えで光くんに接する場面が本当に好きです。
光くんと握手したり、そっと手を添えたり、指でつんつんしたりと、子どもながらの挨拶の仕方が実にかわいいです♡
そのうちのひとりの中島萌ちゃんは、保育園児とは思えないほど光くんのことをしっかりと把握している女の子で、褒められたいとかではなく自分が普段からしてもらっていることを光くんに無心で、そしてさりげなく出来る性格なので大人も見習うべき点が多々あり感心しました。 -
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新しいお友だち登場!
本作では、光くんと同じ自閉症児の本田美羽ちゃんや手つなぎペアの石田大介くんという新しいお友だちキャラの登場が大きな要素かと思います。美羽ちゃんはママがちょっと目を離した隙に脱走しちゃう子で、ママも「このやろう!待ちやがれーー!」と叫びながら美羽ちゃんを追いかける場面もありで。美羽ちゃんママは言葉使いがぞんざいだが、娘への愛情はしっかりと持っている人で好感が持てる人です。
その美羽ちゃんも椅子に座って勉強みたいなことが出来るようになったり「お・い・し・いよ」と言えたりして成長が見てとれるシーンは涙・涙です。
その一方で、子ども虐待などにも触れていて、日本社会の問題が浮き彫りになった内容になってい -
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2巻目はやはり
何と言っても小学生になった光くんたちの運動会と妹の花音ちゃんの誕生ですね。
徒競走で光くんがまっすぐに走れるかどうか心配していた雅人幸子夫妻。
しかし、思ってもみなかった先生たちの神対応により、まっすぐに走れた光くん!
そして、ゴールには保育園時代からの友だちの萌ちゃんがいてくれたことも功を奏した展開にも感動しました。
保育園時代の一時期は、いろいろとあり、光くんから萌を遠ざけようとしたこともある萌ちゃんママの久子さんだが、小学校の入学式では東家の強い味方になってくれたこともあって、中島久子・萌親子が本当に好きになりました。
そして、光くんには花音ちゃんという妹が誕生したものの、兄妹の関係がな -
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全巻読み終えての感想を書いてみたいと思う。
4巻で郡司先生のところで一度感想を書いたのだけれど、あの頃は母幸子が凄すぎて、自分と比べてしまって、読むのが苦しかった。障害児の親なんだから、これくらい頑張らないといけないですよと言われているようでもあった。
だけどそこから、読み進めていくうちに幸子も同じ障害児の親なんだと感じることが多くなったように思う。
おひさまハウスの方々は別として青木先生以上の理解ある先生には出会えずに苦労したり、兄妹のどちらかにかかりきりになったり、生活環境の変化で光のことが後手に回ってしまったり。
幸子の思い悩む姿にすごく共感した。でもそれ以上に最後の「起こってしまった -
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6年生になった光くん。新しく特別支援教室に入ってきたメンバーと新しい先生との出会いは,自閉症の子にとってはとても大変です。先生の余裕もなくなります。単に,「先生の理解が足りないからいけないのだ」とは言えない現実が,学校現場にはたくさんあります。一体だれが担任すればうまく行くのか。一概には言えません。だって,こういう教室は日本にたくさんあるんですから。
今号の素敵な子育て言葉を抜き出します。
「悪い所を数えだしたらやってゆけない それに次は若い人をってお願いしてくれたんだよ」
「そうなんだ ありがたいね たしかにボランティアさんにしても 若い人のほうが
理解が早かったものな」
(お互いのいい -
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共感と勇気がもらえます
障害のある子がいる親なら個人差、程度の差こそあるものの、似たような経験をしているのではないでしょうか。自閉症、障害児の親のバイブルとなる作品だと思います。障害を受け入れるまで、周りの人に理解してもらうまでの大変さ、乗り越えなければならない壁が次々とやってきます。気軽に読めるものとは違うけれど、自分一人ではないと共感と勇気がもらえる本だと思います。
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この巻も小学校高学年の光君です。
今回は,光君の話というよりも,お父さんの会社の話が中心で,わたしもその部分に興味がありました。左遷されたかに見えたお父さんが,会社がFA制度を採用したことにより自分の実力を売り込み,それが認められて新しい子会社の立ち上げに参加することになります。その子会社は,立ち上げと同時に障害者雇用を積極的に進めようとしています。
障害者雇用についての会社の責任は,このマンガが書かれたころよりももっと高い目標となっています。会社の社会的責任に留まらない,障害者が一緒に自立していける社会の創造に向けての取り組みが求められているのが今の社会なんでしょう。
巻末の解説にも -
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これも高学年の部。校外活動に参加する光くんの行動が描かれています。と同時に,リストラ寸前のお父さんの姿も。日本の社会の縮図を見るようでした。
林間学校のために初めて光くんの補助についた若い臨時の先生が,光くんへの指導で失敗したときの会話が心温まります。
女性「明日トンネルに行きたいか光君に聞いてみましょうよ。紙に書いたら指さして教えてくれるはずだし」
男性「そうですよね。何のために紙持って歩いてたんだろう…。伝えるのに精一杯でたずねるってこと忘れていました」
女性「お互い 若葉マークだものね」
失敗しても「若葉マークだものね」と言い合える職員間の関係がいいですね。素直に反省して次に進 -
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第5巻も,小学校高学年の光君のお話。担任が替わってペースのつかめない光君たち。もちろん,一番つかめていないのは,退職間近の担任。保護者とのやりとりも一進一退というか日進月歩というか,2歩進んで1.8歩下がるというか…。
でも,交流学級の担任やクラスメイトのおかげで,少しずつ親学級でも授業をしてみようとする光君。また,一人で帰宅する練習にも挑戦させたいが…。
仕事との両立や光と妹との板挟み,さらには,またまた姑さんがでてきて,よからぬ雰囲気に。
TVドラマにもなったという「光とともに…」。山口達也君が出ていたらしいから,再放送はないかなあ。 -
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第3巻は小学高学年編。学校から一人で帰るようになった光くんですが,その分,いろんな危険や誘惑に誘われるようになります。保護者の心配も一段と多くなりますが,その分,喜びも大きくなります。
お母さんの次の言葉には,とても前向きな姿勢が感じられます。
「ひょっとして 困ったことには うまくゆく種でも
隠れているのかしら?」
光の手つなぎペアになってくれた6年生の石田くんと,発表会の時に光を笑った同じ学年でクラスが違う沖くんとが,いい脇役として登場。二人の男の子は,光の成長を促すと共に,その子ら自身も一歩成長していきます。
教員の姿勢にもいろいろと学ぶべき場面がいっぱいです。
シリーズに -
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自閉症の子供と母親の物語。
子どもが生まれ、育てていく過程で、親はいつでも何らかの不安を感じるもの。この親子においては自閉症という障害もプラスアルファとして加わる。
子どもが生まれ、成長する中で自閉症ということを知ったばかりのころ、主人公(母親)は障害に対し消極的になり、内に閉じこもっていく。家庭までが壊れそうな中、仲間や理解する人たちと出会う事で、現状を肯定し、積極的に社会とかかわり生きていくことができるようになる。その主人公の姿に感動する。
人と感じ方、考え方が違う、社会の通念から外れることは、相当の生きづらさを感じるもの。
そのような現状の厳しさをきちんと見つめ、悩み、迷いながら、