田中相のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレだんだんとルネの、アダムに対する感情表現がハッキリとしてきて、2人の物語がいよいよ始まったな…と感じさせられます。
トラウマを消すことが治療に繋がるという下りを受けて、何話か使ってトラウマの原因を探って患者と対話してトラウマを良い思い出に変える…みたいな展開なのかなと予想していたら、ルネの力を使って一瞬で解決して少し面食らった。
トラウマの核にアダムが意図して導いていた描写は無かったけれど、どの患者も今回のようにそれっぽいところに進めば核にたどり着けるのだろうか。
次の患者のケースが気になる!
黒幕の存在、新たな見方の登場…などなど役者は揃った!という雰囲気で終わったので次巻が楽しみ。 -
ネタバレ 購入済み
買ってよかった
庭にまつわる短編集。
インド(?)の王宮庭園での王と庭師、イタリア(?)山中ののどかな庭と家と家族、日本のコンビニ店員がコガネムシと会話する庭…
全部毛色が違って、どれもワクワクしながら読めました。
やっぱり田中さんの作品は「自然の風景」が光る。
たとえ狭いアパートの布団の中で読んでいても、世界中の庭を旅したような気分になるし、自然との一体感すら感じられる。
草を刈ったときの緑の匂いがしてきそう。
とくに印象的なのは、表題にもなっている「地上はポケットの中の庭」。
南イタリアの小さな家の、陽ざしや夕焼けを感じながら老衰で死にたい…って思うくらい綺麗なお話でした。(作中 -
購入済み
何度も読み返す、大事な一冊
何回読んでも、じんわり来る。
読後、生まれ変わったような気分になれる
すごい作品です。買って損なしでした。
ストーリーは勿論、絵も丁寧でキレイ。かつ、大人や子どもやネコや、日常のありふれたものが愛しい!
りんごの木の緻密な描写は、自然との一体感すら感じます。
大切な一冊になりました。 -
Posted by ブクログ
短い作品ながら、生への慈しみにあふれた自然風景の描写、遥かな過去と未来を見通すような深い作品世界、読み返すたびに泣けてくる名作です。
神の嫁として村の女子を人身御供に出すという神話の世界を現実に生きる人々の物語として蘇らせるために、1970年代初頭の青森の村を舞台に設定したところに、まず唸らされる。まだ土葬の風習を保ち、「おぼすなさま」のしきたりに縛られている村は、一方では日本全体が高度経済成長に突き進む中で、りんご価格の暴落と品種一斉改良を迫られている。この村で育った「りんごの子」である朝日と、東京の理学部を出て入り婿にやってくる雪之丞の夫婦が迫られる困難な選択は、二つの異なる原理にもとづく -
購入済み
良かった
タイトルから内容が想像できなかったが、引き込まれ行く予想外の展開が良かった。繊細な絵も自分好みであったのでアッと言う間に読了した。痛快なアクションものやバイオレンスもの以外で久しぶりに面白いものを読んだ。
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購入済み
紙の本で買うべき作品
一つ一つの線や構図がとても美しい作品なので
スマホの小さな画面で読んでしまったのを後悔しました。
紙の本で改めて最後まで読もうと思います。
電子書籍なら大きな画面をお勧めします。 -
購入済み
細田守の映画のような世界観で素
このマンガがすごい!の常連・田中相先生の初連載作品。
青森のりんご農家に婿入りした青年・雪之丞とその妻・朝日を中心にした物語なのですが、美しくて寂しい村の情景が細田守映画のような世界観で、とにかく惹きこまれます!