里見清一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「偽善の医療」の里見清一先生の新刊。
この本も面白い。
まるで落語を聴いているかのような感覚で、今の医療についてのアレコレをズバリと(特には逡巡しながら)描いてくれている。
放送禁止用語的なコードも気にしないかの弁舌で、面白かった。
確かに、現代医療は、というか社会は、人は死なないかのごとく医療を考え、廊下も病気として捉えるようになっている。
釈迦のといた「生老病死」という逃れられないものにたいして、医師がどう向き合っているのか、そして、社会がどう向き合うべきなのか考えさせられる。
本の中には多数の引用がなされていて、そのいくつかは医学論文として発表されたものもある。
引用元も示されてい -
Posted by ブクログ
里見清一(國頭英夫さんのペンネーム)の最近の医療に対する問題提起の本。
インフォームドコンセントやセカンドオピニオンなど、患者との関係が劇的に変化する昨今の医療について警鐘を鳴らしている、という感じでした。
すごく辛口で独善的な印象のある文体なのですが、著者の主観的な意見と客観的な情報を上手に織り交ぜてなかなか説得力のある内容でした。パターナリズムについては僕自身もどう扱うべきか迷うところもありますが、医療の専門家として責任をもって患者と接すべしという著者の意見には賛成します。勿論これはバランスが難しいんですけどね(汗)自分の意見を書きたい放題の本なんだろうな、と斜に構えて読み始めてみると -
Posted by ブクログ
医者にかかることは、マックにハンバーガーを買いに行くのと同じではないし、
合理化を目指して平均値にならしたデータから、
誰にでも出来る仕事を増やすことが良いこととは思えない。
著者が「人情」という言葉を使うように、対応は個々によって異なるものだ。
お互いの傲慢さ、怠惰さやせっかちさが絡み合って
信頼を持ちにくい関係が作られている。
いざという時に迷わないように、この本は手元に置いてまた読みたいと思う本。
3年後に再読
最初に読んだ時「何かあった時の為に読んでおいてよかった」と思ったが
何かあってしまったので、読み直した。
データをいかに使うか、数字の後ろの背景をどれだけ知るか、
ランキング一