美輪和音のレビュー一覧

  • 暗黒の羊

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    古びた洋館で誰かの名前を3度唱えると羊目の女が願いを叶えてくれる。
    そんな都市伝説にまつわる短編集。

    羊目ってどんな目なんだろうと想像してしまう。あの目で見られたら確かに怖そう・・・。
    どの話も人間の心の奥底に潜むイヤ~な感情を表してるんだけど、読んでるとなんとなく共感出来てしまう。

    私が面白かったのは、被害者なのに周囲の妬みや興味半分でイジメの的にされる女子高生の話とSNSに炎上写真を載せる女性の話。
    どちらも人間の闇に触れたホラーとなってます。

    最後まで読んでいくと必ずページをめくり返したくなります。読み始めたら一気に読むのがお勧めです。

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    2022年04月04日
  • 捕食

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    うわぁ~怖かった!
    “戦慄のサスペンス”どころではない恐怖が襲い掛かる。巧妙なプロットと中盤以降の怒涛の展開に頁を捲る手が止まらない。久々に手に汗かいた!
    グロいのが苦手な方は覚悟して手に取ってください!

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    2022年03月23日
  • 強欲な羊

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    面白かったです。羊って如何にも無害そうだけれどよく見たら目が横でこわい…というのは個人的な感覚だろうけど、底知れない異質を感じます。
    表題作の、貴女が羊だったのか…という猟奇的なお話も好みでした。続く、「背徳の羊」「眠れぬ夜の羊」は人間関係の黒さでこちらも好き。ストックホルム症候群のはそこまで。。
    バラバラの短編集だと思っていたら、最終話の「生贄の羊」で連作だったのだと気付きました。こちらはちょっとホラーでドキドキしたし、この人はあの人だ…と気付いたときのゾクッとするのが心地良くなくていいです。最後の展開もよかった。
    初読みの作家さんでしたがこれからも読んでいきたいです。

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    2021年12月01日
  • ウェンディのあやまち

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    心理学的要素、ネグレクト等を巧みに盛り込んだ社会派ミステリー。この手の事件は枚挙に遑がないが、3人の女性の視点で描かれる展開の妙、目を背けたくなる描写が逆に母性(父性)を掻き立てて怒りがこみ上げる。終い方が好き!

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    2021年10月27日
  • 暗黒の羊

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    前作に引き続き、どんよりした気持ちにさせる連作短編集。
    決して後味はよくない。
    でもミステリーとしては面白いので、イヤだなーと思いながらページをめくっている。
    人間の恐ろしさというか暗黒面を引きずり出すようなストーリーを読んでいると、認めたくないけどドキッとする瞬間がある。

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    2021年10月11日
  • 暗黒の羊

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    「.....すべては、因果でつながっている」

    これだけ練り込まれた短編連作集には、そうそうお目にかかれない。前作必読! 悍ましいまでの恐怖、悪意、狂気...。某事件もモチーフに。今回も、ものの見事にやられました! 羊目の女が現れぬように、うん、善因を積もう!

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    2021年09月05日
  • 強欲な羊

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    “不快”と“面白い”は共存できるらしい。
    思わず顔をしかめるほど嫌な気持ちになるのに、ページを捲る手は止まらない。
    当然ながら後味もよくない。
    登場人物なんて誰一人として好感を持てない。
    だけど読んじゃう。
    そして読み終わる頃には「そうきたか!」と感心している。
    悔しいけど続編も読む。

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    2021年08月31日
  • 強欲な羊

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    完全にやられました! 滅多打ちのノックアウト! ホラー&イヤミス&どんでん返し...。特に「ストックホルムの羊」には絶句...。そりゃあ生きている人間(女性)の方が怖いよねぇ...。
    クセになる面白さ。他作を手に取ることは必然だ!

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    2021年08月14日
  • 強欲な羊

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    ネタバレ

    面白かった〜!
    内容的に「面白い」と表現するのは少し違う気がしますが、私好みな作品。

    全5編の短編集でそれぞれのお話は独立したお話かと思いきや、実は意外な所で繋がっているという演出にも(いい意味で)ゾワゾワして頁を捲る手が止まりませんでした。
    どれも、まぁ〜騙されました。
    特に「ストックホルムの羊」にはやられました…
    世界観が全部ひっくり返ったあの感じは正にどんでん返し!

    ただ、幽霊とか超常現象?っぽい描写があったので、リアルな怖さを求める私としては、そこがあんまり好きではなかったかな。

    「したたか」って漢字で書くと「強か」と書きますが、字の如く、己の欲望に「強く」執着し、望みや理想を叶

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    2021年05月23日
  • 強欲な羊

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    4本の短編収録。羊がキーワード。全く別々の話かと思いきや、最後の最後にしっかり大団円。伏線はいちど読んだだけでは完全に理解できない。ミステリーが好きな方にオススメ。ドロドロでエグい女の情念、怨念、狂気、恐怖満載。

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    2021年02月05日
  • 暗黒の羊

    購入済み

    続編です

    今回も楽しく読ませていただきました。後を引きずるおどろおどろしい怖さではなく、うわ、やだなーって感じの怖さなので怖がりな方でも安心して読めると思います。

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    2020年10月20日
  • 強欲な羊

    購入済み

    ホラーミステリー

    表題作が一番好きです。タイトルと表紙のイラストが素敵で購入しましたが、全話おもしろく読めました。続編もこれから読みます。

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    2020年10月18日
  • 暗黒の羊

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    ネタバレ

    前作『強欲な羊』を凌ぐ、緻密に組み立てられた暗黒連作短編集。
    オカルトめいた“羊目の女”の因果が再び絡み廃洋館を訪れた者に牙をむく。
    三話目の、家にいる男は夫ではないと怯える妻に助けを求められた場面が一番背筋がゾクゾクしたなぁ。どちらを信じていいのか分からない第三者の怖さ。
    全容の分からぬ気味悪さに襲われながらも一気におもしろくエキサイトしたのは「不寛容な羊」。あの人たちの正体が判明した時点で「キターッ」と心が叫び、とんでもない絶望で終わっているのにスカッと気持ちは晴れやか。巡り巡った復讐でもあるからだろうか。

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    2020年05月30日
  • 監獄舎の殺人 ミステリーズ!新人賞受賞作品集

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    東京創元社さんの「ミステリーズ!新人賞受賞作品集」。これが新人か、と思わずにはいられないほどハイレベル。
    表題作の「監獄舎の殺人」は前評判通りの完成度で、映画のようなラストシーンには“おお!”と快哉を上げた。
    個人的に好きなのは「かんがえるひとになりかけ」。こんな特異な状況のミステリは他にないよね。読み進めるのが楽しくて仕方がなかった。
    純粋に謎物語を楽しみたい人にはお薦めは一冊。

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    2020年02月20日
  • 強欲な羊

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    ミステリ。イヤミス。ホラー。短編集。
    はじめての作家さん。女性。映画『着信アリ』の脚本家らしい。
    なんともブラックな作風。
    米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』を連想した。タイトルの"羊"、雰囲気、結末の意外性、「強欲な羊」と「玉野五十鈴の誉れ」の共通点など、似ている部分が多いように思う。
    やはり表題作がベスト。一作だけ異なる世界観を感じられる「ストックホルムの羊」も印象的。

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    2018年02月18日
  • 捕食

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    痛いのとグロいのが無ければ最高に面白いのだけど、痛くなかったらこの物語は成立しない(^_^;)

    トラウマを抱える真尋の心に、するりと入り込んできたいづみ。
    いづみに助けられ希望を見いだすが、彼女に疑念を感じ彼女の過去を辿っていくと、、、

    ページを捲るのが止まらなくなるほど先が気になる小説だった。
    脚本家の先生の話は、映像をみているかのようで、常にハラハラさせられた。実に心臓に悪い(^_^;)

    どちらが先かは知らないが、殺人鬼フジコ的な場面も(^_^;)怖い怖い((( ;゚Д゚)))

    イオンの未来屋書店さんは、私好みの本をいつも平積みしておいてくれる。あのコーナーは、どうやら私と感覚の似

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    2018年01月03日
  • 強欲な羊

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    ネタバレ

    〇 概要
     「着信アリ!」など,映画のシナリオを「大良美奈子」という名義で書いていた著者の短編集。デビュー作「強欲な羊」など「羊」をタイトルに含む短編が5つ収録された短編集。いずれも,企みと悪意に満ちた「イヤミス」であり,読後に,忘れがたい印象を残す作品がそろっている。

    〇 総合評価 ★★★★☆
     全く期待していなかったが,かなり面白かった。全体の肌触りは,米澤穂信の「儚い羊たちの祝宴」に似ている。
     女性作家らしい女性の描き方というか…描かれている女性がリアルに恐怖を感じさせる。
     特に,「背徳の羊」の「羊子」という女性の描かれ方が強烈。恐怖を感じずにはいられない。
     小説巧者でもある。「

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    2017年04月16日
  • ゴーストフォビア

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    さまざまな恐怖症をテーマにしたホラーミステリ連作短編。恐怖症、とひとくちに言っても、こんなにいろいろな種類があるとは! 理解できるものも理解できないものもあるけれど。幽霊……見えたりしたらそりゃあ恐怖症にもなるかな(苦笑)。
    霊の声を聴く三紅と霊の姿を視る神凪のコンビが良いのだけれど。お馬鹿キャラの芙二子もなんだか愛すべきキャラです。そしてラストにかけて明らかになってくる彼らの恐怖症の原因や、意外な因縁にも驚き。
    お気に入りは「空飛ぶブラッディマリー」。ミステリとしての謎解きもさながら、ホラーなシーンの怖さも格別でした。

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    2017年03月31日
  • 8番目のマリア

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    初めは、そこまで驚くシチュエーションでもなく
    良くある感じかなぁといった印象。
    中学時代のクラスメイト7人が集められて
    結構えげつない、過去の罪を告白していくっていう
    こういう展開もそう珍しくないんだけど
    最後にやられる。なるほどねー、と。
    思っていたより面白くて、一気に読んでしまった。

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    2014年09月20日
  • 強欲な羊

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    ある屋敷に住む姉妹の確執から起こる殺人事件、コンビニ経営者の女性が見る撲殺の悪夢、王子と共に幽閉された中世の4人の女性、など、
    時代もシチュエーションもバラバラだが、とにかくドロドロしたイヤミス短編集。
    ひねりあり、ホラーあり、など各々違う後味の悪さ。

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    2025年09月29日