【感想・ネタバレ】強欲な羊のレビュー

あらすじ

怖い、でもページを捲る手が止まらない!とある屋敷で暮らす美しい姉妹のもとにやってきた「わたくし」が見たのは、対照的な性格の二人の間に起きた数々の陰湿で邪悪な事件。ついには妹が姉を殺害するにいたったのだが――。はたして“羊の皮を被った狼”は姉妹どちらなのか?圧倒的な筆力で第7回ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」に始まる“羊”たちの饗宴。揺れ動く男の心理と狡猾な女を巧みに描く「背徳の羊」。愛する王子と暮らす穏やかな日々が崩壊する過程を、女たちの語りで紡ぐ「ストックホルムの羊」ほか全5編。女性ならではの鋭い狂気が秀逸な連作ミステリ。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かったー!!!!!!!
なるほど、そうくるか!と思わせる珠玉の作品ばかり。
ストックホルムの羊、映画になったら観たいな。アニメとかじゃないと難しいかなぁ…。

0
2025年06月18日

Posted by ブクログ

2編目を読みおわえた時点で、全てを疑いながら後の3編を読んでしまう。
誰も何も信じられない。
人間みな羊の皮を被った狼、、、。

0
2024年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いい!!いいいい!!!いい!
最初からお嬢様たちの話で好みだし、ストックホルムの羊はまじで面白かった!!
最後の生贄の羊もいい!!繋がる!!

0
2024年11月27日

Posted by ブクログ

羊をモチーフにした短編集。それぞれの話が読みやすく短い話ながらもいろんな仕掛けがあって面白かった。読後感はいわゆるイヤミス的な感じだったけど最後の物語で全部の話が繋がる感じも良かった。
この人の他の小説も読んでみたいと思った。

0
2022年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思ったよりホラーだった。女と男のドロドロした短編が5,6個入ってて、それぞれは違う話なんだけど微妙にどこかしらで繋がってる。どんでん返し系ばっかだから好きな人にはとても面白いのかも。個人的にはここまでドロドロ系はもう疲れちゃう。けどまあ面白くて一気読みしたけど。

0
2025年06月15日

Posted by ブクログ

初っ端から漂う不穏な空気感、羊の皮を被っているのは一体誰なのか…
二転三転させられる度にイヤな感じになる、こういうのでいいんだよ的なイヤミス短編集。
「強欲な羊」「背徳の羊」「ストックホルムの羊」が面白かった!イヤミス好きは読んで損なし!

0
2025年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どの短編もなんとなくこの先のストーリーを匂わせる伏線がいくつかある。読む方もそれを覚悟しているはずなのだが、最後には毎回しっかり驚かされた。
サラッと物騒で恐ろしい話が始まるのでいちいち怖かった。その中心にあるのは表と裏の顔を使いこなす女の怖さである。
でも彼女たちがそうなるに至った経緯にも同情すべき点がある。家や親に縛られていたり、他者からの暴力などにより追い詰められたパターンもあり、ただ「女が怖い」だけではない構造になっていた。このバリエーションによって飽きずに読むことができた。
これだけでも十分面白かったのに、ラストの短編ですべての話が繋がっていて更に面白くなった。はじまりはあの家からだったのだ!

0
2025年05月14日

ネタバレ 購入済み

怖い

話自体は結構面白かったが、後半ちょっとホラーな印象だった。怖いのが苦手な人はなかなか読みずらいように思う。

0
2024年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

5篇の短編集。
どの話もドロドロと嫌な後味を残すがやめられない。読みながら女達の印象は二転三転する。誰が羊で誰が狼なのか。いや、羊のまま羊を食べてしまったような、、、。
特に胸悪だったのが「ストックホルムの羊」塔に幽閉されている王子と4人の側女の閉ざされた生活は、、、。
それと「背徳の羊」ラストの犯人に驚くが、三人目の子にまた、驚いた。あぁやっぱりそういうことなんだ。

0
2024年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イヤミスでもありホラーでもある短編集。どの話もその世界観に入り込め読み応えがある。ラストの短編は直球のホラー展開に少し驚いたが今までの話の怖さが強調されて良かった。

0
2023年10月18日

Posted by ブクログ

羊をモチーフとした短編集。どの話も羊、女が怖すぎる。どの話も最後にゾワっとするのに、それが癖になる。うわぁ、と思いながら読みつつ、ラストには思わず唸った。どいつが羊の皮を被った狼や、と全方位に疑いを掛けながら読むのも楽しい。

0
2023年07月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

強欲な羊
女性の語りで始まる。
姉妹の性格、彼女の見たもの、感じたこと、好きな男性について語る。
本当に欲の強い者は誰か。疑いながら読む。

聞いている人が誰か分かったときに、また彼女の計画性、怖さが出てくる。


背徳の羊
女の行動、計画の怖さ。
篠田が、妻を信じられなくなって疑心暗鬼になる姿。信頼していた人たちの裏切り。

眠れぬ夜の羊
自分は幼馴染みを殺したのかーから始まる。
縞模様の服を着た女性が見えるという女の子、自分の背後にいるという。
幼馴染みが最後に着ていた服だというが、文章のなかに遊具がシマウマだったとはあるが、どんな服を着ていた等、出てこない。
結婚に反対されて、喧嘩をしたという母親がいっこうに出てこないので、幼馴染みではなく母親だなとわかったけれど面白かった。

ストックホルムの羊
タイトル通の話。

生け贄の羊
今までの登場人物何人か出てきて、三人の会話から彼女たちが誰なのか、この先どうなるのか、ドキドキしながら読んだ。

0
2023年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

強欲な羊、背徳の羊、眠れぬ夜の羊、ストックホルムの羊、生贄の羊の五篇からなる連作集。
表紙のデザインも雰囲気があって良いです。
表題作の「強欲な羊」が一番好みでした。
ミステリーというよりホラー?のような。
大輪の薔薇のように艶やかで希少の激しい麻耶子と桜のように可憐どこか儚げな沙耶子。
姉妹が殺人事件の加害者と被害者になってしまうなんて、この屋敷は本当に呪われているのかもしれないという使用人の女性の語りで始まる物語。
徐々にあれ、これって…もしかして…と気付かされていく過程が楽しめました。

「ストックホルムの羊」の王子の正体を知ってものすごく不快な気持ちになりました。

全体的に少し前に読んだ米澤穂信さんの「儚い羊達の饗宴」と雰囲気が似ていて、面白くて続きが気になり、一気読みしてしまいました。

0
2022年11月26日

Posted by ブクログ

面白かったです。羊って如何にも無害そうだけれどよく見たら目が横でこわい…というのは個人的な感覚だろうけど、底知れない異質を感じます。
表題作の、貴女が羊だったのか…という猟奇的なお話も好みでした。続く、「背徳の羊」「眠れぬ夜の羊」は人間関係の黒さでこちらも好き。ストックホルム症候群のはそこまで。。
バラバラの短編集だと思っていたら、最終話の「生贄の羊」で連作だったのだと気付きました。こちらはちょっとホラーでドキドキしたし、この人はあの人だ…と気付いたときのゾクッとするのが心地良くなくていいです。最後の展開もよかった。
初読みの作家さんでしたがこれからも読んでいきたいです。

0
2021年12月01日

Posted by ブクログ

“不快”と“面白い”は共存できるらしい。
思わず顔をしかめるほど嫌な気持ちになるのに、ページを捲る手は止まらない。
当然ながら後味もよくない。
登場人物なんて誰一人として好感を持てない。
だけど読んじゃう。
そして読み終わる頃には「そうきたか!」と感心している。
悔しいけど続編も読む。

0
2021年08月31日

Posted by ブクログ

完全にやられました! 滅多打ちのノックアウト! ホラー&イヤミス&どんでん返し...。特に「ストックホルムの羊」には絶句...。そりゃあ生きている人間(女性)の方が怖いよねぇ...。
クセになる面白さ。他作を手に取ることは必然だ!

0
2021年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった〜!
内容的に「面白い」と表現するのは少し違う気がしますが、私好みな作品。

全5編の短編集でそれぞれのお話は独立したお話かと思いきや、実は意外な所で繋がっているという演出にも(いい意味で)ゾワゾワして頁を捲る手が止まりませんでした。
どれも、まぁ〜騙されました。
特に「ストックホルムの羊」にはやられました…
世界観が全部ひっくり返ったあの感じは正にどんでん返し!

ただ、幽霊とか超常現象?っぽい描写があったので、リアルな怖さを求める私としては、そこがあんまり好きではなかったかな。

「したたか」って漢字で書くと「強か」と書きますが、字の如く、己の欲望に「強く」執着し、望みや理想を叶えてみせるという「強い」意志を貫いた女が生き残るんだなと思いました。

結局羊子さんの一人勝ちって事ですな〜

0
2021年05月23日

Posted by ブクログ

4本の短編収録。羊がキーワード。全く別々の話かと思いきや、最後の最後にしっかり大団円。伏線はいちど読んだだけでは完全に理解できない。ミステリーが好きな方にオススメ。ドロドロでエグい女の情念、怨念、狂気、恐怖満載。

0
2021年02月05日

Posted by ブクログ

どんでん返しタイプの短編集。表題作「強欲な羊」と「ストックホルムの羊」がとても面白かった。
こんなにわくわくしながらページを繰ったのは久しぶりだ。

登場人物全員が明らかに何かを隠しているように書かれているが、それが必ずラストで明かされるという安心感を持って読むことができる。“後味のよいイヤミス”という印象。

「背徳の羊」はもう一ひねり加えようとして滑った感があるが、それは“ラストが好みかどうか”というだけの問題なので気にする必要はない。

0
2020年10月30日

購入済み

ホラーミステリー

表題作が一番好きです。タイトルと表紙のイラストが素敵で購入しましたが、全話おもしろく読めました。続編もこれから読みます。

0
2020年10月18日

Posted by ブクログ

ミステリ。イヤミス。ホラー。短編集。
はじめての作家さん。女性。映画『着信アリ』の脚本家らしい。
なんともブラックな作風。
米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』を連想した。タイトルの"羊"、雰囲気、結末の意外性、「強欲な羊」と「玉野五十鈴の誉れ」の共通点など、似ている部分が多いように思う
やはり表題作がベスト。一作だけ異なる世界観を感じられる「ストックホルムの羊」も印象的。

0
2018年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

〇 概要
 「着信アリ!」など,映画のシナリオを「大良美奈子」という名義で書いていた著者の短編集。デビュー作「強欲な羊」など「羊」をタイトルに含む短編が5つ収録された短編集。いずれも,企みと悪意に満ちた「イヤミス」であり,読後に,忘れがたい印象を残す作品がそろっている。

〇 総合評価 ★★★★☆
 全く期待していなかったが,かなり面白かった。全体の肌触りは,米澤穂信の「儚い羊たちの祝宴」に似ている。
 女性作家らしい女性の描き方というか…描かれている女性がリアルに恐怖を感じさせる。
 特に,「背徳の羊」の「羊子」という女性の描かれ方が強烈。恐怖を感じずにはいられない。
 小説巧者でもある。「眠れぬ夜の羊」は,叙述トリックがあると知らずに読み,久しぶりに気持ちよくだまされた。叙述トリックのある作品を,叙述トリックがあると知らずに読むことができるのは幸せだと改めて痛感した。
 「ストックホルムの羊」は,服部まゆみの「この光と闇」に似ている。全体的にオリジナリティに欠ける嫌いはあるが,小説として十分面白い。相当なイヤミスぞろいなので,嫌いな人は嫌いだろうが,個人的には非常に好みの作品だった。
 
〇 メモ
〇 強欲な羊 ★★★☆☆
 大輪の薔薇のように艶やかで,気性の激しい麻耶子が,桜のように可憐でどこか儚げな沙耶子に殺される。物語の語り手は,その家の女中。聞き手は,麻耶子の夫の恭司だが,そのことは終盤まで伏せられている。
 語り手は,沙耶子が麻耶子を殺害するはずがないと言いながら,沙耶子がいかに麻耶子からひどい仕打ちを受けていたか,昔話を語り出す。麻耶子と沙耶子の祖母が,片足が切断された状態で遺体で発見されたこと,沙耶子の家庭教師だった榊が行方不明になったこと,石神という医師が行方不明になったこと,屋敷の旦那が精神を病んでしまったことなどを語る。
 終盤で,語り手は,沙耶子こそが「強欲な羊」だったのではないかと言う。最後には,語り手が正体を現す。語り手は,麻耶子と沙耶子の腹違いの妹であり,語り手が,沙耶子と麻耶子に嫌がらせを行い,麻耶子と沙耶子の祖母を殺害し,榊と石神を殺害し,屋敷の旦那の精神を病ました犯人である「強欲な羊」だった。語り手は,聞き手である恭二を屋敷の座敷牢に閉じ込め,恭二の足を切断していた。最後に,語り手は恭二に言う「ねぇ,恭司様,約束してくださいね。わたくしのことを誰よりも美しく描いてくださるって。麻耶子よりも,沙耶子よりも,綺麗に…。あら,そんなことをお願いしてしまう私って,少しだけ欲張りかしら……?

〇 背徳の羊 ★★★★★
 篠田には双子の子どもがいる。娘の実は父にそっくりで,娘の真は美しい母,羊子にそっくりである。家族ぐるみで親しくしている水嶋家には,夫の和馬と妻の初音と,子供の理がいる。
 理は,真にそっくりだった。篠田は,初音のところに,「ご主人のそばに背徳の羊がいます。」と書かれた手紙が届いたと聞く。初音と篠田は,和馬と羊子が不倫をしているのではないかと疑う。
 調査を進め,羊子がかつて和馬とつきあっていた事実や,羊子の過去の評判などを聞く。篠田は,羊子がだんだんと信じられなくなっていく。また,経営している会社の経営状況が芳しくなく,羊子の紹介で知り合った喜田川弁護士と相談し,忙しい時間を過ごしながら調査を続ける。
 そんな中,初音の子である理が川に落ちる。羊子と初音が一緒にいるときに事故がおきたのだが,篠田は羊子が犯人でないかと疑う。
 篠田の会社の最大の取引相手であるノギハウスが破たんし,篠田は喜田川から破産するように勧められる。篠田は羊子と和馬が不倫をしていたと考え,羊子を殺害しようとする。
 最後に,理を殺害しようとしたのが初音だということが分かる。理は,体外受精により初音が生んだ子であり,卵子を提供したのが羊子だった。初音は,和馬と羊子の関係を疑い,篠田を巻き込みながら破滅していったのだ。
 篠田と羊子は分かれる。最後は,羊子が喜田川と再婚し,幸せそうに過ごすシーンで終わる。
 強烈な印象を残すイヤミス。ミステリ要素は少ないが,世にも奇妙な物語などで映像化したら,かなりの反響になりそうな気がする。傑作レベルの作品

〇 眠れる夜の羊 ★★★★☆
 塔子は須藤文彦と婚約するが,29歳の塔子と10歳以上も年齢が離れていること,須藤が妻子持ちであったこと(すでに離婚をしている。)などが原因で,塔子の両親の反対にあい,結婚には至らなかった。須藤は,塔子の友人だった明穂と結婚する。
 塔子は,須藤と結婚できなかったことから母である静子を恨む。塔子は,明穂を殺害した夢を見る。実際に明穂の遺体が発見され,塔子は夢か現実か,判断がつかなくなる。
 塔子は再婚を考えている丸岡という男の娘である花(4歳)を預かる。花には,幽霊が見えるという。塔子が見ていた幽霊は明穂ではなく,塔子の母の静子だった。塔子は静子を殺害していたのだ。
 明穂を殺害したのは須藤。目撃証言などで,20代くらいの男と描写されていたが,須藤は,塔子より10歳以上年下の男だったのだ。
 須藤文彦の年齢の叙述トリックを巧妙に使った佳作。最後の最後でどんでん返しがある。叙述トリックがある作品は,叙述トリックがあると知らずに読みたいと改めて感じた。久しぶりに気持ちよくだまされた。★4。

〇 ストックホルムの羊 ★★★☆☆
 服部まゆみの「この光と闇」のような作品。「この光と闇」を読む前に読んでいたら,評価が変わったかもしれない。「この光と闇」は,1998年の作品であり,ストックホルムの羊は,「この光と闇」を読んでから作られた可能性もあるが…。
 誘拐犯人が監禁している女性をだましているという設定。読者には中世ヨーロッパの頃の作品だと誤認させる叙述トリックが仕掛けられている。「この光と闇」は,性別誤認トリックまで仕掛けられていたが,この作品はそこまでの展開はない。ただし,監禁されている女性が4人であり,新たに1人加わるという展開である。
 ストックホルムの羊というタイトルは,「ストックホルム症候群」=加害者と被害者が閉鎖された空間で非日常的な体験を長い間共有し続けると,被害者が犯人に共感し,信頼や愛情を感じることがあるという事例をテーマにしているものであり,改めて読み返すと相当なイヤミス。嫌悪感まで感じてしまう。そういった意味では,この光と闇に優る部分もないではないが…この光と闇の完成度には遠く及ばない。★3どまり。相手が悪かった。

〇 生贄の羊 ★★★☆☆
 「強欲な羊」,「背徳の羊」,「眠れぬ夜の羊」,「ストックホルムの羊」の4作品をつなぐという位置付けの作品。
 夜の公衆トイレで,足首に手錠を掛けられ,さびた配管につながれている複数の女性が登場する。
 女性のうちの1人は「あきりん」。これは,「眠れぬ夜の羊」の被害者である須藤明穂である。
 別の1人は,チコと呼ばれている。これは,「背徳の羊」で登場し,かつて水島和馬とつきあっていて,行方不明になったという九鬼千砂子である。
 もう一人は女子高生。この人物が何者かはここでは明かされない。
 いずれも,羊目の女の羊館=「強欲な羊」の舞台となった洋館(今は廃墟になっている。)に忍び込み,羊目の女を呼ぶという都市伝説を実行していた。生贄にすると宣言した人物を殺害しないと,自分が羊目の女の生贄になるという。
 九鬼千砂子は,実際は9年前に死んでいた。須藤明穂も,須藤文彦に殺害され,既に死んでいる。
 女子高生は,麻里亜(ストックホルムの羊の「マリア」)。麻里亜は,大路憲人…身代わりの羊とした人物だ。この人物を殺さないと,自分が生贄になる。
 最後は,麻里亜が「これから行く―」と答えるシーンで終わる。ここから「ストックホルムの羊」につながるのか…。
 全体と通じた趣向を用意したかったのかもしれんないが,やや消化不良。ミステリというよりホラー。個々の作品の登場人物が登場し,別の視点から語られたり,後日談が語られたりするのは悪くないが…もう少し練ってほしかった。★3

0
2017年04月16日

Posted by ブクログ

ホラー味の強いイヤミスの短編集。
ストックホルムの羊は、タイトルから予想できたので違う名前にしてほしかった…

0
2025年06月25日

Posted by ブクログ

五篇の短編集
いずれも女が持つ独特の毒満載で、気持ち悪さが充満。ホラーでもあり、イヤミスでもあり気持ち悪いのに読む手が止められずサクッと読めました。ストックホルムの羊は胸糞悪さがまたいい。

0
2024年05月19日

Posted by ブクログ

やはり表題の『強欲の羊』が面白かった。
どんな話なのかわかってなかったので
初めは普段あまり読まない語り口調の進行に戸惑ったんだけど
読むにつれ麻耶子も沙耶子も狼に見えてきて…
これは面白い。となりました。
 
『ストックホルムの羊』は
なんとなくオチが見えたんだけど
それでも面白く、、
 
どれも人間の、女の嫌なところが上手く表現されていて
女だからこそ面白かったのかもしれない。
 
無理に連作にしなくても良かったのでは…?
と少し思ったりもしたけど…
さて暗黒の羊を読みますかね◎

0
2024年03月10日

Posted by ブクログ

最初から最後までミステリーというか気味の悪いサスペンス。
それぞれ伏線が多く、二転三転しまくるが短篇なので胸焼け感あり。

0
2023年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初読みの作家さん。
5編とも非常に個性的な作品であったが特に『背徳の羊』『眠れぬ夜の羊』は最後の背筋に寒さを感じるイヤミス感たっぷりの作品で印象に残った。
5編がそれぞれ独立した物語であるにも関わらず『生贄の羊』でそれとなく1本の線で結ぶところは巧みさを感じ、何度もページを戻って確認してしまう程であった。
解説に続編のことも書かれていたので是非読んでみようと思う。

0
2022年12月09日

Posted by ブクログ

表題作の「強欲な羊」が1番好みだったかなぁ
短編集だけど、最後の「生贄の羊」で
それまでの作品とリンクしているのは驚いた。

不快と面白さは同居するんだなって
イヤミス作品は数あれど、今作を読んで再認識しました

0
2022年07月31日

Posted by ブクログ

【彼女は羊の皮を被った狼か、狼の皮を被った羊か】


女性ならではの鋭い狂気が秀逸な連作ミステリー。

短編なので隙間時間に手に取りやすく、文章も面白い。ミステリーとホラーが融合したような物語である。
最終章は、今まで出てきた登場人物達が意外なところで繋がっている話なので、最終章は必ず最後に読むのが吉。

やはり羊の皮を被った狼が1番タチが悪いと思わされる1冊だ。


こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
・イヤミスが好きなひと
・どんでん返しが好きなひと
・ホラーが好きなひと
・語り口調の物語が好きなひと



0
2022年05月16日

Posted by ブクログ

着信ありの脚本家の作品だそうです
短編集ですが読み応えがあります
ミステリーマニアには、ちょっと物足りないかな

0
2022年03月31日

Posted by ブクログ

普通に読める中編集。
かといって、特に心に残らない。
トリックやオチもまあこんなもんかなレベル(^^)

0
2021年10月17日

Posted by ブクログ

羊の皮を被った狼は誰?
そんな推理を楽しみながら各話読み進む。
短編で登場人物も限られているため予想しやすくもあるのだけど、誰もが疑わしくえっ!!と驚く小さな仕掛けにクルクルと惑わされる。
おどろおどろしくホラーめいた「強欲な羊」はなかなかパンチが効いた導入部。「背徳の羊」は女のしたたかな怖さがサラッと完結していて、そのラストがまた余計に恐ろしさを増幅させる逸品。異色の「ストックホルムの羊」もどんな結末を迎えるのかと一気読み。最終話の「生贄の羊」でスッキリ終わりたかった自分はかなり欲張り…かな…?

0
2020年05月23日

「小説」ランキング