緑川聖司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
軽やかで爽やかな気持ちになりました。本が好きな子って、いいね。愛らしく思いながら、ふんわりした気持ちで読めました。休日に読むのにぴったりだね。作中の言葉、
『言葉はわたしたちの、剣であり、盾であり、食事であり、恋人である。
言葉は時に、剣を防ぎ、盾を壊し、食事を隠し、恋人を奪う。
あなたが言葉の海に漕ぎ出す時には、言葉は船にもなるだろう。
あなたが言葉の空に飛び出す時には、言葉は羽にもなるだろう。
そして、いつかあなたが新しい世界に旅立つなら、
言葉の川を言葉の端で渡り、
言葉でつくられた扉を、言葉の鍵で開けるだろう。』
本は新たな世界への扉で、考えることがその扉を開ける鍵なんだろうな。いい -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目にして、ストーリーを支える小さな謎たちが、とても素敵になりました。ひとつひとつが…とにかく素敵です。
短編の連作としての深みも、登場する人たちがそれぞれの短編の垣根を越えて繋がり始めたことで増してゆく感じがします。ひとりひとりのキャラクターや服装、話し方までくっきりと映えてきて、まるで長編ファンタジーのようにのめり込んでしまいます。
今回のお勧めは「幻の本」。ぶわっとこみ上げてきました。
そうそう、この本の副題にもひとつの物語が。これもじんわりと沁みました。
本が好きであることって、幸せですね。半世紀を超えて生きてきましたが、こんな素敵な本を素敵だと思える自分が、自分の中 -
Posted by ブクログ
遊んでいて日が暮れて、慌てて従兄弟の運転で帰路についたは良いものの
大雨に見舞われて、にっちもさっちもいかなくなってしまった車内。
そして、カーナビで見つけた寺へと足を運んでみたら…。
車内から、もうすでに怪しげです。
ラジオからは、今の状態に似たような怪談話が流れてますし
辿りついて平和になったかと思ったら、怖い話合戦。
とはいえ、それほどおどろおどろしいものではないです。
が、ほんの少しな長さではありますが、想像をかきたててくれます。
百物語ではないので、そんな小話が百も載ってはいません。
ちょこっとした所で話は終了。
本筋? が進んで終了、となります。
そして最後の選択…。
より一層