山田敏弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまずは、タイトルに惹かれた。
「行けたら、行くけど」「コーヒーでいいです」など、そこにその一言(あるいは一文字)付けなきゃいいのに、という「余計な一言」あるよなー、と。
で、その例がたくさん載っているのかと思ったけど、単なる列挙じゃなく、文法的に、言葉の歴史的に、なぜ、そういう言い方になっているのかを丁寧に分かり易く解説してくれている。
さらには、そうした言い方に対して、どのように注意する、あるいは受けいれる、相互に気持ちよく過ごせるには、どうすればよいかを提案する。実に、ケアが手厚いのだった。
“はじめに”にある本書の目的、
“「余計な一言」に対する双方の言い分を聞いて、調停していくことで -
Posted by ブクログ
日本語の先生が書いた、日本語独特の(あるいは典型的な)表現に、各国語の先生が訳文をつけ解説するというシリーズの韓国語版。
なんだけど、うーん。
この本が対象としている読者って誰なんだろう??
日本語部分はどう見ても日本語学習者向けで、日本語母語話者には不要な解説が多すぎる。
この本に求められているのは「日本語では同じ表現だけど実は意味が2通り以上ある(例:~たら)」とか「似た表現だけど意味の違いはよく分からない(例:~みたい、~らしい)」とか「日常使っているけど意味を聞かれると答えに詰まる(例~ぜ。)」ものをうまく切り分けて示すことであって、「日本語はこれこれこういう言語なのです」というま -
Posted by ブクログ
日本語の微妙な表現をイタリア語ではどのように表現するかを説明している本。類書に他言語もあるので、興味がある方は是非読んでみてください。
内容的にはかなり文法に寄っている印象。各セクションの内容をもう少し柔らかくすれば、かなり一般向けになったのではないかと思う。4セクションごとにコラムくらいに。
そもそも、誰を対象にして書かれた本なのだろうかなあ。イタリア語を趣味でやってる人?イタリア語初修者?唯一思いつくのはイタリア語通訳の人かなあ。
とはいえ、日本語の特徴はいろいろわかった感じ。「あの人は、あの人が」でニュアンスが変わる言語は個人的にはかなり好きです。
2013.7.17(水) -
Posted by ブクログ
間違った日本語について解説するような本ではなく、「どうしてそうなったのか」や「どうすればよくなるのか」を考えさせてくれる本でした。
「寛容に」という表現が多く登場したように感じますが、確かに著者の言いたいことはわかります。ただ「じゃあ誰がどう正すの」と考えたときに、ちょっと呑気かなと思いました。
だって、正す側がやっぱり「正しい言葉」を身に付けておく必要があると思うからです。「寛容」という発想になるのも、学者さんだからかな~と考えたりしました。
著者は長い目で見た「国語科教育」の必要性を訴えていました。同感です。正しい言葉遣いや敬語を人に指摘する前に、自分が実践の場で使えるようになることが何