岩井恭平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
かっこうとして大助に与えられた今回の任務、大助を兄のように慕う千莉の監視。千莉を大切にする猪里と有夏月と共に大助との間にも信頼が生まれそうだったが―――千莉のムシ、前作レイディー・バード率いるむしばねがきっかけに事態は思わぬ混乱に巻き込まれる。口が悪くて単純の猪里、穏やかで落ち着いた有夏月。正反対の性格だが決して相反することなく平和に千莉を守り続けると信じてやまなかった二人。それを奪ったのはかっこうか、千莉か、特環か、運命か。一巻に続く、のではなく一巻の過去と現在が交差するダークストーリー。誰も幸せになれない、誰も傷つかなくて良い世界ではない。親しく好感の持てるキャラが次々死んでいくのが辛い。
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Posted by ブクログ
設定が逸脱している差分、主人公達の性格はごく普通の少年少女。「始まりの三匹」に夢を喰われて虫憑きになった寄生主は越常の力をムシを操ることで得るが、代償として人の夢を喰う。ムシを殺されれば感情のない欠落者になり、力を使いすぎてムシに夢を喰いつくされれば「成虫化」、つまりムシが独立して反乱するため寄生主は殺されるシステムの中、最強の虫憑きかっこうが中心となる舞台。文章は難しすぎないが迫力や緊迫感にやや欠ける。基本切ないというよりはダーク。辛い思いが巻を増すにつれ連鎖していくので、ハッピーエンド主義の自分にはあまり合わず読み難かった。だからと言って面白くないわけではない。巻が増すにつれて面白いと思え
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